perl5124delta - perl v5.12.4 での変更点
この文書は 5.12.3 リリースと 5.12.4 リリースの変更点を記述しています。
5.12.2 のような以前のリリースから更新する場合は、まず 5.12.2 と 5.12.3 の違いについて記述している perl5123delta を読んでください。 5.12.0 で行われた大規模な変更は perl5120delta に記述されています。
故意に、5.12.3 から互換性がなくなるようにした変更はありません。 もし 5.12.3 との互換性がなければ、それはバグですので、 どうか報告してください。
strict "refs" モードがオフのとき、右辺値コンテキストでの %{...}
は
引数が未定義のときには undef
を返します。
Perl 5.12.0 で導入された、keys %{...}
が真偽値として使われるときに
高速化する最適化はこれを考慮に入れておらず、
keys %{+undef}
(および $foo
が未定義のときのand keys %$foo
) は、
strict モードが有効のときにだけエラーになるべきですが、そうでないときも
エラーになっていました [perl #81750]。
lc
, uc
, lcfirst
, ucfirst
は、引数が汚染されているときに
もはや汚染されていない文字列を返さなくなりました。
これは perl 5.8.9 から壊れていました [perl #87336]。
ヒヤドキュメントをパースするときに解放されたバッファから読み込めることが あったケースを修正しました。
Module::CoreList はバージョン 2.43 から 2.50 に更新されました。
cpan/CGI/t/http.t テストスクリプトは、HTTPS_PROXY のような HTTPS_* 環境変数が設定されている環境でも動作するように修正されました。
暗号的に安全ではないと言うことを注意するために perlfunc の rand()
の
文書を更新しました。
Ubuntu 11.04 の新しい多アーキテクチャライブラリ配置に対応しました。
Perl 5.12.4 は、Perl 5.12.2 以降、8 人の作者によって、 11 ファイルに対して約 200 行の変更を加えて、 約 5 ヶ月開発されてきました。
Perl は、活気のあるユーザーと開発者のコミュニティのおかげで 20 年を超えて繁栄しています。 以下の人々が、Perl 5.12.4 になるための改良に貢献したことが 分かっています:
Andy Dougherty, David Golden, David Leadbeater, Father Chrysostomos, Florian Ragwitz, Jesse Vincent, Leon Brocard, Zsbán Ambrus.
もしバグと思われるものを見つけたら、comp.lang.perl.misc ニュースグループに 最近投稿された記事や http://rt.perl.org/perlbug/ にある perl バグ データベースを確認してください。 Perl ホームページ、http://www.perl.org にも情報があります。
もしまだ報告されていないバグだと確信したら、そのリリースに含まれている
perlbug プログラムを実行してください。
バグの再現スクリプトを十分小さく、しかし有効なコードに切りつめることを
意識してください。
バグレポートは perl -V
の出力と一緒に perlbug@perl.org に送られ
Perl porting チームによって解析されます。
もし報告しようとしているバグがセキュリティに関するもので、公開されている メーリングリストに送るのが不適切なものなら、 perl5-security-report@perl.org に送ってください。 このアドレスは、問題の影響を評価し、解決法を見つけ、Perl が対応している 全てのプラットフォームで問題を軽減または解決するパッチをリリースするのを 助けることが出来る、全てのコアコミッタが参加している非公開の メーリングリストになっています。 このアドレスは、独自に CPAN で配布されているモジュールではなく、 Perl コアのセキュリティ問題だけに使ってください。
変更点の完全な詳細を見る方法については Changes ファイル。
Perl のビルド方法については INSTALL ファイル。
一般的なことについては README ファイル。
著作権情報については Artistic 及び Copying ファイル。