overloading
プラグマと正規表現オブジェクトxfork()
, xclose_on_exec()
, xpipe_anon()
を提供しません$$
は PID をキャッシュしません$$
と getppid()
は LinuxThreads のもとで POSIX の意味論をエミュレートしません$<
, $>
, $(
, $)
はキャッシュされませんquotemeta
と \Q
でクォートされる非 ASCII 文字の変更perl5160delta - perl v5.16.0 での変更点
この文書は 5.14.0 リリースと 5.16.0 リリースの変更点を記述しています。
5.12.0 のような以前のリリースから更新する場合は、まず 5.12.0 と 5.14.0 の違いについて記述している perl5140delta を読んでください。
このリリースでのバグ修正のいくつかは 5.14.x のリリースに バックポートされました。 そのようなものはかっこの中に 5.14.x のバージョン番号を書いて示しています。
Perl 5.16.0 のリリースによって、5.12.x リリースシリーズはサポート期間が 終了します。 将来 5.12.x リリースがあるかもしれませんが、それは重大なセキュリティ問題が あった場合のみです。 Perl 5.12 以前のユーザーはより新しい Perl にアップグレードすることを 検討するべきです。
このポリシーは perlpolicy に より詳細に記述されています。
use VERSION
このリリース以降、use v5.16
のようなバージョン宣言は、新しい機能が 有効になる前の全ての機能が無効になるようになりました。 これにより、以下のようなものが真になります:
use 5.016;
# only 5.16 features enabled here
use 5.014;
# only 5.14 features enabled here (not 5.16)
use v5.12
以上は strict を有効にするという機能ははそのままですが、 明示的な use strict
と no strict
は (先に現れても) バージョン定義を 上書きするようになりました:
no strict;
use 5.012;
# no strict here
新しい ":default" 機能は、任意のバージョン定義や use feature
が 現れる前に有効な機能の集合を表現します。 5.10 以前のバージョン宣言は ":default" 機能集合を有効にするように なりました。 これは実際には use v5.8
の振る舞いを変更しません; なぜなら ":default" 集合は、機能を無効に出来るようになる前に伝統的にデフォルトで 有効になっていたものだからです。
no feature
はデフォルト機能集合をリセットするようになりました。 全ての機能を無効にする (これはかなり特殊な用途の要求です; なぜなら おそらく動作の全ての名前付き集合にマッチングしないからです) には、 no feature ':all'
と書けるようになります。
$[
は use v5.16
の元では無効になるようになりました。 これはデフォルト機能集合の一部で、 use feature 'array_base'
によって 明示的に有効無効を切り替えられます。
__SUB__
current_sub
機能 (feature 参照) または use v5.16
で利用可能な __SUB__
トークンは現在のサブルーチンへのリファレンスを返すことで、 再帰クロージャを書くのを容易にします。
eval
eval
演算子は内部エンコーディングに依存して、時には文字列引数を 文字の並びとして、時にはバイトの並びとして扱います。 内部エンコーディングは何の違いもないはずですが、この非一貫性に依存した コードがあります。
(use 5.16.0
で有効になる)新しい unicode_eval
機能と evalbytes
機能はこれを解決します。 unicode_eval
機能は、eval $string
での文字列を常に Unicode として 扱います。 evalbytes
機能は、引数を常にバイト列として扱う evalbytes
関数を 提供します。
これらの機能は、ソースフィルタが外側の動的スコープにリークする問題も 修正します。
さらなる詳細については feature を参照してください。
substr
左辺値の刷新左辺値や潜在的な左辺値コンテキストで 2 引数または 3 引数の substr
が 呼び出されると、代入するときに元の文字列(1 番目の引数)を修正する 特殊な左辺値スカラを返します。
以前は、substr
に渡されたオフセット(2 番目と 3 番目の引数) は直ちに 文字列にマッチするように変換され、負のオフセットは正に変換され、 文字列の末尾を越えるオフセットは切り詰められました。
今では、オフセットは返される特殊左辺値スカラに修正なしに記録され、 元の文字列は substr
自身によっても見ませんが、返された左辺値は 読んだり修正したりしたときだけです。
これらの変更はいくつかの互換性のない変更を引き起こします:
substr
を呼び出した後、返り値が代入される前に、元の文字列の長さが 変更されると、負のオフセットは文字列の末尾からの位置を覚えているので、 以下のようなコードに影響を与えます:
my $string = "string";
my $lvalue = \substr $string, -4, 2;
print $$lvalue, "\n"; # prints "ri"
$string = "bailing twine";
print $$lvalue, "\n"; # prints "wi"; used to print "il"
同じことは省略された 3 番目の引数でも起こります。 返された左辺値は、たとえ文字列が長くなっても、常に文字列の末尾に 拡張されます。
この変更により多くのバグを修正できるようになり、 "Fixes to the substr
operator" を参照してください)、 負数のオフセットの振る舞いは仕様になったことはないので、この変更は 受け入れられる取引でした。
tied
の返り値tie された変数に対する tied
によって返される値は、変数が tie された オブジェクトを保持する実際のスカラになりました。 これにより tie は Scalar::Util::weaken(tied $tied_variable)
によって 弱められます。
完全に新しい用字や、既にある用字への新しい文字の他に、新しい Unicode はいつも通り、既にある文字もいくつか変更しています。 アプリケーションをつまずかせるかもしれない変更の一つは、 Latin-1 の範囲にある二つの文字 PILCROW SIGN および SECTION SIGN の 一般カテゴリは Other_Symbol から Other_Punctuation に変更されました。 同じ変更はチベット語、エチオピア語、エーゲ語の文字に対しても行われました。 符号位置 U+3248..U+324F (CIRCLED NUMBER TEN ON BLACK SQUARE から CIRCLED NUMBER EIGHTY ON BLACK SQUARE) の一般カテゴリは Other_Symbol から Other_Numeric に変更されました。 Line Break 特性はヘブライ語と日本語で変更されました; そして 6.1 での その他の変更により、Perl の正規表現構造 \X
はタイとラオスの いくつかの文字では異なった動作をします。
新しい別名が多くの特性値に定義されました; これらは、既に存在するものと あわせて、全て perluniprops にクロスインデックスされています。
charnames::viacode()
の帰り値はその他の変更の影響を受けます:
Code point Old Name New Name
U+000A LINE FEED (LF) LINE FEED
U+000C FORM FEED (FF) FORM FEED
U+000D CARRIAGE RETURN (CR) CARRIAGE RETURN
U+0085 NEXT LINE (NEL) NEXT LINE
U+008E SINGLE-SHIFT 2 SINGLE-SHIFT-2
U+008F SINGLE-SHIFT 3 SINGLE-SHIFT-3
U+0091 PRIVATE USE 1 PRIVATE USE-1
U+0092 PRIVATE USE 2 PRIVATE USE-2
U+2118 SCRIPT CAPITAL P WEIERSTRASS ELLIPTIC FUNCTION
Perl は任意の名前を入力として受け付けますが、charnames::viacode()
は それぞれのペアの新しい名前を返すようになりました。 U+2118 の変更は、元の名前が間違っていたための Unicode による訂正と 考えられます(しかし再び、これは U+2118 を参照するために永遠に有効の ままです)。 しかしこれらの変更の中で最大のものは、日本の携帯電話で使われている 文字の名前に、長い間実用されている (そして Unicode も使用を推奨している ASCII 制御文字 U+0007 と衝突している "BELL" という名前を付けたことによる 副産物です。 従って、この名前は v5.14 以降 Perl では非推奨となっていて、 これを使うと(オフにしていなければ)警告メッセージが発生します。 この符号位置に対する適切な名前は "ALERT" になり、短い形式として "BEL" が受け入れられるようになります。 このバージョンの Perl では、符号位置 U+1F514 の新しい携帯電話の文字の 名前は未定義のままです(従って私たちは Unicode 6.1 の完全に全てを 実装しているわけではありません)が、v5.18 から BELL は U+0007 ではなく この文字を意味するようになります。
Unicode はこのような過ちが再び起きないようにするための対策を取りました。 今では標準には制御文字に対して、全ての一般的に受け入れられている名前を 含むようになりました(以前は含んでいませんでしたが、そのほとんどは Perl が使っていた推奨される名前でした)。 Unicode は U+008E から U+008F の間の上述の四つの符号位置に対する 名前を推奨しておらず、これらを標準化する際に Unicode は Perl が以前 与えていた名前を、それぞれの名前の最後の空白をハイフンにすることで 微妙に変更しました。 Unicode はまた、FILE SEPARATOR のように Perl では非推奨とした名前を 公式に受け入れました。 今では唯一の非推奨の名前は BELL です。 最終的に、上述の四つの符号位置の名前として古い(今では古いものとなったと 考えられる)名前ではなく、新しい公式の名前(かっこで囲まれたもの)を使います。
名前が Unicode 標準に入ったことにより、この種の変更は再び発生することは ありませんが、U+2118 に対するような修正は引き続き起こりえます。
Unicode はまたいくつかの名前の略称を追加し、Perl でも使えるようになりました: SPACE 用に SP; CHARACTER TABULATION 用に TAB; LINE FEED 用に NEW LINE, END OF LINE, NL, EOL; SHIFT OUT 用に LOCKING-SHIFT ONE; SHIFT IN 用に LOCKING-SHIFT ZERO; ZERO WIDTH NO-BREAK SPACE 用に ZWNBSP。
このバージョンの Unicode に関するさらなる詳細は http://www.unicode.org/versions/Unicode6.1.0/ で提供されています。
\N{name}
には use charnames
は不要に\N{name}
に遭遇すると、必要なら :full
と :short
のオプションが 指定されたかのように charnames
モジュールが自動的に読み込まれるように なりました。 さらなる情報については charnames を参照してください。
\N{...}
は Unicode の緩い名前のマッチングにこれは後述する "Updated Modules and Pragmata" の charnames
に記述されています。
Perl はシンボル名に対する Unicode 対応を適切に行うようになりました。 今までは *{$foo}
は内部 UTF8フラグを無視して、基となっているバイト列を 使います。
メソッド名 (use overload
に渡されるものも含みます)
型グロブ名 (変数、サブルーチン、ファイルハンドルの名前を含みます)
パッケージ名
goto
シンボリックなデリファレンス
bless()
と tie()
への第 2 引数
ref()
の返り値
サブルーチンプロトタイプ
属性
変数の名前や値、メソッドなどに言及する様々な警告やエラーメッセージ
さらに、*{é}
を暗黙にクォートする名前から除外するバグが修正され、 strict 違反となる *{+é}
として解釈されるようになりました。
*{"*a::b"}
は、* の後に ASCII 文字が引き続いている場合は * が自動的に 削除されます。 これは全ての Unicode 識別子文字に拡張されました。
($é
のような) 単一文字非 ASCII 非句読点変数はは "Used only once" 警告を出すようになりました。 今までは、これは句読点変数として扱われていたので警告から免れていました。
また、($‰
のような)単一文字の Unicode 句読点変数に対応しました [perl #69032]。
use locale
にオプションの引数が追加されました:
use locale ':not_characters';
は、現在のロケールのうち、LC_CTYPE
と LC_COLLATE
以外の全てを 使うことを Perl に知らせます。 それ以外では、文字集合は Unicode であると仮定します。 これにより、徐々に頻繁に出てくる UTF-8 ロケールを含む、ロケールと Unicode をシームレスに混ぜることが出来るようになります。 このハイブリッド形式のロケールを使うとき、 open への :locale
層をファイルシステムへのインターフェースとして 使うことができ、ARGV と環境変数の変換のための CPAN モジュールを 利用可能です。
完全な詳細は perllocale にあります。
fc
と対応するエスケープシーケンス \F
Unicode の畳み込み文字は、二つの文字列を大文字小文字を無視して比較するときに よりよい結果を与えるための小文字の拡張です。 これは長い間正規表現の /i
マッチングで内部で使われていました。 これは ("use feature 'fc'"
、use v5.16
で有効にするか、 明示的な CORE::fc
で明示的に呼び出し可能な)新しい fc
関数呼び出しか、 ダブルクォート風の文字列の中の新しい \F
シーケンスを通して 利用可能になりました。
完全な詳細は "fc" in perlfunc にあります。
Script_Extensions
特性に対応Unicode 6.0 からの新機能で、これは改良された Script
特性です。 詳細は "Scripts" in perlunicode にあります。
ほとんどの XS 作者は、T_AVREF (AV*
), T_HVREF (HV*
), T_CVREF (CV*
), T_SVREF (SVREF
または \$foo
) の OUTPUT typemap は参照カウントを typemap が面倒を見てくれず、手動で減らす必要があるという長い間ある バグを知っていました。 後方互換性のために、これはデフォルトの typemap では変更できません。 しかし、この問題が含まれない T_AVREF_REFCOUNT_FIXED
などの追加の typemap を提供することになりました。 エクステンションでこれらを使うことで、 TYPEMAP
セクションを 1 行にまで単純化できます:
HV* T_HVREF_REFCOUNT_FIXED
is_utf8_char()
XS 呼び出し可能な関数 is_utf8_char()
は、不正な UTF-8 入力があると、 文字列の終わりを越えて最大 12 バイト読む可能性があります。 これは API を変更せずに修正することはできないので、この使用は 非推奨になりました。 代わりに (この後に記述している) is_utf8_char_buf()
を使ってください。
is_utf8_char_buf()
の追加この関数は非推奨の "is_utf8_char()" 関数を置き換えるために 設計されています。 これには入力バッファの末尾を越えて読み込まないようにするための追加の引数が あります。
utf8_to_foo()
のような、その他の is_utf8_foo()
関数UTF-8 エンコードされた入力を取るその他の XS 呼び出し可能な関数のほとんどは バッファ長に関して UTF-8 が有効である(不正でない)ことを暗黙に 仮定しています。 まず文字列が有効な UTF-8 であることを確認せずに、文字の大文字小文字を 変更したり、英数字かどうかを確認したりしてはいけません。 このようなことは、文字列全体に対して is_utf8_string()
, is_utf8_string_loc()
, is_utf8_string_loclen()
のいずれかを使うことで 安全に行えます。
レキシカルパッドを操作するための多くの新しい関数が API に追加されました。 さらなる情報については "Pad Data Structures" in perlapi を参照してください。
$$
は代入可能に$$
は Perl 5.8.0 で読み込み専用になりました。 しかしときどき: local $$
で再び書き込み可能になることがあります。 CPAN モジュールによっては読み込み専用のチェックを回避するために local $$
や XS コードを使っているものもあるので、$$
を読み込み専用に 保っておく理由がありません。 (この変更はまた、過去互換性を維持する間に修正するべきバグを許します。)
$^X
が絶対パスに変換されるように$^X
は、OS X、(/proc をマウントする必要のない) FreeBSD、 Solaris 10 と 11 では絶対パスに変換されるようになりました。 これは Linux, FreeBSD, NetBSD で(マウントされているときに) /proc を使うという以前の手法を拡大します。
これにより、これらのプラットフォームでの再配置可能な perl インストールが より便利になります。 (INSTALL の "Relocatable @INC" を参照してください。)
現在の Perl の feature バンドルは、対話的デバッガで入力されたコマンドで 有効になるようになりました。
トレースモードをトグルするデバッガの t コマンドは、サブルーチン 呼び出しを何レベルまでトレースするかを決定する数値引数を 受け付けるようになりました。
enable
と disable
デバッガに、すでに有るブレークポイントを無効にしたり、再び有効に したりするためのdisable
コマンドと enable
コマンドが追加されました。 perldebug を参照してください。
ブレークポイントを設定するためのデバッガの "b" コマンドは、行番号を ファイル名の後ろに付けるようになりました。 "b [file]:[line] [condition]" in perldebug を参照してください。
CORE
名前空間CORE::
接頭辞CORE::
接頭辞は、たとえ use feature
スコープの外側でも、 feature.pm で有効になるキーワードで使われるようになりました。
CORE
名前空間のサブルーチン多くの Perl キーワードが CORE 名前空間で利用可能になりました。 これにより以下のように別名にできるようになります:
BEGIN { *entangle = \&CORE::tie }
entangle $variable, $package, @args;
そしてプロトタイプを回避するには:
sub mytie(\[%$*@]$@) {
my ($ref, $pack, @args) = @_;
... do something ...
goto &CORE::tie;
}
これらの一部はリファレンスや &foo
文法では呼び出すことができず、 裸の単語で呼び出さなければなりません。
詳しくは CORE を参照してください。
変数名が決定できないときに自動的に生成されるファイルハンドルの名前は $__ANONIO__ ではなく __ANONIO__ になりました。
カスタムソートサブルーチンはオートロードされるようになりました [perl #30661]:
sub AUTOLOAD { ... }
@sorted = sort foo @list; # uses AUTOLOAD
continue
には "switch" は不要にcontinue
キーワードには二つの意味があります。 ループの後に continue
ブロックを導入する意味と、現在の when
ブロックを 出る意味です。 今まで、後者の意味は "switch" 機能が有効の場合にのみ正当で、さもなければ 文法エラーでした。 feature.pm の主な目的はユーザー定義サブルーチンとの衝突を避けることなので、 continue
がこれに依存している意味はありません。
phase-change
プローブは、${^GLOBAL_PHASE}
変数を 追跡することによって、インタプリタのフェーズが変わったときに起動されます。 arg0
は新しいフェーズ名です; arg1
は古いフェーズ名です。 これはコンパイル時、実行時、破壊時に装備を制限するために有用です。
__FILE__()
文法__FILE__
, __LINE__
, __PACKAGE__
トークンは、後ろに空のかっこの 組を書けるようになりました。 これにより time
, fork
やその他の組み込み関数と同じ方法で パースできるようになります。
\$
プロトタイプは任意のスカラ左辺値を受け付けるように\$
と \[$]
のサブルーチンプロトタイプは任意のスカラ左辺値引数を 受け付けるようになりました。 以前は $
で始まるスカラとハッシュおよび配列の要素のみを 受け付けていました。 この変更により組み込みの read
関数と recv
関数が(特に)引数を パースする方法と一貫性があるようになります。 これにより、同じ方法で引数をパースするカスタムサブルーチンで組み込み関数を オーバーライドできるようになります。
_
サブルーチンプロトタイプの _
文字は @
や %
の前に 使えるようになりました。
is_utf8_char()
ではなく is_utf8_char_buf()
を使う後者の関数は、API が入力文字列の末尾を超えて(最悪の場合最大 12 バイト) 読み込まないことを保証できないので非推奨になりました。 is_utf8_char_buf() を参照してください。
二つの新しい XS アクセス可能な関数である utf8_to_uvchr_buf()
と utf8_to_uvuni_buf()
がこれを避けるために利用可能となり、Perl コアは これらを使うように変換されました。 "Internal Changes" を参照してください。
File::Glob::bsd_glob()
のメモリエラー (CVE-2011-2728)未対応フラグ GLOB_ALTDIRFUNC 付きで File::Glob::bsd_glob
を呼び出すと アクセス違反/セグメンテーションフォルトを引き起こすことがありました。 外部ソースからフラグの値を受け付ける Perl プログラムはサービス不能攻撃や 任意コード実行攻撃に晒されるかもしれません。 今のところ知られている攻撃はありません。 この問題は、未対応フラグを明示的に無効にして、未使用関数のポインタを null にすることで修正されました。 バグは Clément Lecigne によって報告されました。(5.14.2)
$(
への代入時に権限が適切に設定されるように$(
の設定中の有効グループ ID の設定が正しくないことによる仮説上の (おそらく実際には攻撃できない)バグが修正されました。 このバグは setresgid()
はあるけれども setregid()
がないシステムにのみ 影響を与えますが、そのようなシステムの存在は知られていません。
Unicode データベースファイルを直接読むのは非推奨になりました。 これらは lib/unicore ディレクトリに補完されています。 代わりに、Unicode::UCD の新しい関数を使うべきです。 これらは安定した API を提供し、完全な情報を得られます。
Perl は将来のいずれかの時点でこれらのファイルを変更または 削除するかもしれません。 アプリケーションが一番使っていたであろうファイルは lib/unicore/ToDigit.pl です。 代わりにこのデータを得るために "prop_invmap()" in Unicode::UCD が使えます。
is_utf8_char()
, utf8_to_uvchr()
, utf8_to_uvuni()
この関数は、入力文字列の末尾を超えて読み込むかもしれないので、 非推奨になりました。 代わりに新しい is_utf8_char_buf(), utf8_to_uvchr_buf()
, utf8_to_uvuni_buf()
を使ってください。
この章は、次のリリースの perl (5.18.0) で おそらく 削除されるか 非推奨 になる機能を示します。 あなたのコードがこれらの機能に依存しているなら、あなたのユースケースを 説明して非推奨プロセスに知らせるために、 メーリングリスト か perlbug で Perl 5 Porters に知らせるべきです。
これらのモジュールは コアからは 非推奨としてマークされました。 これはコア配布でデフォルトではインストールされなくなるというだけで、 CPAN からは利用可能のままです。
CPANPLUS
Filter::Simple
PerlIO::mmap
Pod::LaTeX
Pod::Parser
SelfLoader
Text::Soundex
Thread.pm
以下のプラットフォームはおそらく 5.17.0 開発シリーズの間に独自のビルド サポートが削除されます。
BeOS
djgpp
dgux
EPOC
MPE/iX
Rhapsody
UTS
VM/ESA
$< と $> の交換
この将来の廃止予定に関するさらなる情報については、関連する RT チケット を参照してください。
sfio, stdio
Perl は、PerlIO なしで、stdio や sfio ラッパーを代わりに使って ビルドすることに対応しています。 このような perl ビルドは IO に対応していないので Unicode IO にも 対応しておらず、かなり不利です。
PerlIO は、stdio を使いたいなら stdio
に対応していて、同様に sfio 層も 作成されるかもしれません。
正規表現中のエスケープされていないリテラルの "{"
。
v5.20 から、リテラルの "{"
は、例えばバックスラッシュを前置することで、 エスケープする必要があるようにすることが計画されています。 v5.18 では、このような使用全てで警告が出力されます。 これはリテラルな "{"
にマッチングするパターンにのみ影響を与えることに 注意してください。 量指定子の一部や、以下のシーケンスのような、その他のこの文字の使用には 全く影響を与えません:
/foo{3,5}/
/\p{Alphabetic}/
/\N{DIGIT ZERO}
この除去によって、パターン文法の拡張や、既にある文法のよりよいエラーチェックが 可能になります。 例については "Quantifiers" in perlre を参照してください。
ダブルクォート風の文字列の中で他のエスケープシーケンスと組み合わされたときの "\Q"
の意味論の刷新
\Q...\E
の組の中の \Q
と \x
, \L
などのようなエスケープとの 組み合わせに伴ういくつかのバグと非一貫性があります。 これらは修正される必要があり、そうするには現在の振る舞いを変える必要が あります。 変更はまだ確定していません。
特殊ブロック (BEGIN
, CHECK
, INIT
, UNITCHECK
, END
) は 無効コンテキストで呼び出されるようになりました。。 これにより、最後の行の結果を無駄にコピーすることを防げます [perl #108794]。
overloading
プラグマと正規表現オブジェクトno overloading
のとき、 qr//
によって返される正規表現オブジェクトは 正規表現自体ではなく、"Regexp=REGEXP(0xbe600d)" として 文字列化されるようになりました。
おそらく使われていない二つの XS typemap エントリ(T_DATAUNIT と T_CALLBACK)が コア typemap から削除されました。 もしあなたが、あらゆる予想を覆して、これらを使っているなら、 これらを復活させる方法を記してある perlxstypemap を参照してください。
この詳細は上述の "Supports (almost) Unicode 6.1" にあります。 このバージョンの Perl を Unicode 6.0 を使ってコンパイルすることも出来ます。 "Hacking Perl to work on earlier Unicode versions (for very serious hackers only)" in perlunicode を 参照してください。
Borland コンパイラ対応が全て削除されました。 どちらにしろコードは長い間動作していませんでした。
Perl は、Unicode が内部で使って公開するつもりがないいくつかの Unicode 特性を 暴露するべきではありません。 Perl 5.12 以降これらを使うと警告が出力されていました。 削除された特性は、Other_Alphabetic, Other_Default_Ignorable_Code_Point, Other_Grapheme_Extend, Other_ID_Continue, Other_ID_Start, Other_Lowercase, Other_Math, Other_Uppercase です。
これらの一部または全部を含む形で Perl を再コンパイルすることもできます; 手順は "Unicode character properties that are NOT accepted by Perl" in perluniprops に あります。
*{...}
演算子は、(*{*STDIN{IO}}
のような) IO 系へのリファレンスを 渡すと、IO オブジェクト自体を含む新しい型グロブを作成します。 以前は、空文字列として文字列化していましたが、一部の演算子はこれを 未定義として扱い、"uninitialized" 警告を出力していました。 今では __ANONIO__ と文字列化されます [perl #96326]。
この機能は Perl 5.14 で非推奨となり、今回削除されました。 CPAN モジュール Unicode::Casing は、5.14 の文書に詳細に記されている通り、 この機能が持っていた欠点なしに、よりよい機能を提供します: http://perldoc.perl.org/5.14.0/perlunicode.html#User-Defined-Case-Mappings-%28for-serious-hackers-only%29
XSUB C 関数は 'static' になりました; つまり、コンパイル単位の外側からは 見えなくなりました。 ユーザーは求めるリンクの振る舞いを得るために新しい XS_EXTERNAL(name)
マクロと XS_INTERNAL(name)
マクロを使えます。 XSUB の通常の XS(name)
宣言は互換性のために非 'static' な XSUB を 宣言するままですが、XS コンパイラ ExtUtils::ParseXS (xsubpp
) は デフォルトでは 'static' XSUB を出力します。 ExtUtils::ParseXS の振る舞いは EXPORT_XSUB_SYMBOLS
キーワードを 使った XS によって再設定できます。 詳しくは perlxs を参照してください。
読み込み専用の参照を弱くすることはできなくなりました。 どちらにしても正しく動作しておらず、場合によってはクラッシュしていました。
型グロブを代入された後のスカラを tie しようとすると、代わりに型グロブの IO スロットにあるハンドルが tie されます。 これにより、スカラ自身を tie することが不可能になります。 似たような問題は tied
と untie
に影響を与えます: tied $scalar
は 最後に返されたものが型グロブの場合は tie されたスカラに偽を返し、 そのような tie されたスカラに untie $scalar
しても何も起きません。
私たちはこの問題を Perl 5.14.0 の前に修正しましたが、これは一部の CPAN モジュールに問題を引き起こすので、代わりに 非推奨サイクルに入れることにしました。
今回非推奨は削除され、バグは修正されました。 それで tie $scalar
は、スカラが保存しているハンドルではなく、スカラ自身を tie します。 ハンドルを tie するには、tie *$scalar
を(明示的なアスタリスク付きで) 使ってください。 同じ内容は tied *$scalar
と untie *$scalar
にも適用されます。
xfork()
, xclose_on_exec()
, xpipe_anon()
を提供しませんこれら三つの関数はプライベートなもので文書化されておらずエクスポートも されていません。 これらは CPAN のどのコードからも使われていません。 二つはインライン化され、一つは完全に削除されました。
$$
は PID をキャッシュしません以前は、C から fork(3) を呼び出すと、Perl の $$
の概念は getpid() が 返すものと同期しなくなることがありました。 常に getpid() 経由で $$
の値を取得することで、この潜在的なバグは 修正されました。 キャッシュする振る舞いに依存しているコードは動かなくなります。 Core Enhancements で記述したように、 $$
は書き込み可能になりましたが、fork 中はリセットされます。
$$
と getppid()
は LinuxThreads のもとで POSIX の意味論をエミュレートしません古い LinuxThreads 実装のもとでの $$
と getppid()
の POSIX エミュレーションは削除されました。 これは Linux 2.4 のユーザーとバージョン 6.0 までの Debian GNU/kFreeBSD の ユーザーにのみ影響があり、NPTL スレッドを使っている圧倒的多数の Linux インストールには影響はありません。
これにより、getppid()
は $$
と同様に、perl がキャッシュしたものではなく OS が考えているプロセスの現在の状態を常に返すことになります。
詳しくは $$ の文書を参照してください。
$<
, $>
, $(
, $)
はキャッシュされません$$
および getppid()
の変更と同様に $<
, $>
, $(
, $)
の内部キャッシュも削除されました。
これらの値をキャッシュするときに考えていたことは、誰か(例えば perl を 組み込んだ人) が PL_e?[ug]id
を更新することなしに sete?[ug]id()
を 呼び出すと実際に同期がずれるということです。 この複雑性は gete?[ug]id()
の呼び出しコストの低さを考えると割に 合いませんでした。
この変更により XS レベルの PL_uid
, PL_gid
, PL_euid
, PL_egid
変数を使っている一握りの CPAN モジュールが動かなくなります。
これを修正するには、値を得るのに (PerlProc_getuid()
のような) PerlProc_gete?[ug]id()
を使って、もし UID/GID/EUID/EGID を変更するなら PL_e?[ug]id
に代入しないことです。 perl はこれらの値を常に OS から最新の値を取るようになったので、 このようにする必要性はなくなっています。
quotemeta
と \Q
でクォートされる非 ASCII 文字の変更Perl は非 ASCII 文字に特別な意味を割り振っていないために、これが実際の 問題になるとは考えにくいので、今のところクォートされているかどうかは 無関係です。 この変更は [perl #77654] のバグを修正して、Perl の振る舞いを Unicode の 要求により近いものにします。 "quotemeta" in perlfunc を参照してください。
正規表現中の Unicode 特性の性能改善
Unicode 特性に対する符号位置のマッチングは線形ではなく二分探索で 行われます。 これは、例えば 1000 アイテムの特性の最悪の場合で 1000 回ではなく 10 回の 調査になることを意味します。 この効率の悪さは、過去に一つのハッシュ内に調査の結果と、 近くの符号位置を探されることになりやすいという法則の下、隣接する 64 符号位置の結果を永続的に補完することで埋め合わされていました。 それぞれの正規表現にタイするそれぞれの Unicode 特性への言及に対して 別々のハッシュが使われます。 従って、qr/\p{foo}abc\p{foo}/
は二つのハッシュを生成します。 一つのインスタンスでの調査はもう一つには知られることはなく、正規表現が 多くの異なった広く分割される符号位置で使われるとかなり大きくそれぞれに 展開される可能性がありました。 しかし、今では与えられた特性の全てのインスタンスで共有するハッシュ 一つだけが存在します。 これは、もし \p{foo}
がスレッド中のある正規表現で "A" に マッチングすると、結果は全ての正規表現に知られることになり、メモリ消費の 速度はかなり遅くなります。
(use 5.012
のような)use
キーワードのバージョン宣言は、 feature.pm を読み込むことなく機能を有効にするので、より 速くなりました。
結局コピーされないマジックを反復しなくなったので、local $_
は 早くなりました。
Perl 5.12.0 は(オートロードを防ぐために) 空の DESTROY
メソッドを 定義しているクラスのオブジェクトを破壊するときに、単にそのような 空メソッドを呼ばないようにすることで高速化しました。 このリリースはこの最適化をさらに進めて、return
文で始まる 全ての DESTROY
メソッドを呼び出さなくなりました。 これはデストラクタがデバッグのためだけに使われている場合に有用です:
use constant DEBUG => 1;
sub DESTROY { return unless DEBUG; ... }
DEBUG が 0 にセットされ、最適化が有効になっているなら、 定数の畳み込みが return;
への最初の文に制限されるようになります。
型グロブを補完している変数やコピーオンライトスカラ変数への代入は とても速くなりました。 以前は型グロブは文字列化され、、コピーオンライトスカラ変数は上書きされる 前にコピーされていました。
無効コンテキストでの substr
への代入は以前より倍以上速くなりました。 後で代入される特殊左辺値を作って返すのではなく、substr
自身が 元の文字列を変更します。
substr
は、無効コンテキストで呼び出された場合は返す値を 計算しなくなりました。
File::Glob の変更により、Perl の glob
関数および、等価な <...>
はとても速くなりました。 パターンから単語への分割は C で書き直されたので、場合によっては 20% 高速化しました。
これは VMS の glob
には影響を与えません; File::Glob を 使わないからです。
短絡演算子 &&
, ||
, and //
は ($a || $b || $c
のように) 連結されたとき、大幅に速くなりました; 構文木をたどる量が減少したからです。
s///r
の実装のスカラ値のコピーが一回減りました。
左辺値スカラコンテキストでの左辺サブルーチンの再帰呼び出しのメモリ消費が 少なくなりました。
Version::Requirements は非推奨となりました; 差し込み式の代替品である CPAN::Meta::Requirements を使ってください。 これは v5.17.0 の perl.git blead で削除されます。
arybase -- これは $[
変数を実装する新しいモジュールです。
PerlIO::mmap 0.010 が Perl コアに追加されました。
mmap
PerlIO 層は perl 自身では実装されなくなり、新しい PerlIO::mmap モジュールに外出しされました。
これは一部のモジュール更新の概要です。 更新の完全な一覧を見るには、以下を実行してください:
$ corelist --diff 5.14.0 5.16.0
5.14.0 の部分は好みのバージョンに置き換えることもできます。
Archive::Extract はバージョン 0.48 から 0.58 に更新されました。
FreeBSD 9.0 は /usr/bin
に制限された unzip
を入れて出荷されるので、 FreeBSD では /usr/local/bin
にある unzip
岳を使うようにする修正を 含みます。
Archive::Tar はバージョン 1.76 から 1.82 に更新されました。
8GB (8 進数で 0777777777777 バイト以上) のファイルの扱いが調整され、 アーカイブ中のファイルの MD5SUM を返す機能が追加されました。
base はバージョン 2.16 から 2.18 に更新されました。
base
は、読み込まれたモジュールが $VERSION
を定義していないとき、 モジュールの $VERSION
に "-1" を設定しなくなりました。 この変更は、UNIVERSAL::VERSION
の内部で使われている新しい「緩い」基準の もとでは "-1" は有効なバージョン番号ではないからです。 (「緩い」バージョン基準に関するさらなる情報は version を 参照してください。)
base
はもはや既に読み込んだモジュールを内部で読み飛ばさず、代わりに %INC
を調べる require
に依存します。 これは、base
が、モジュールの再読み込みを強制するために %INC
を クリアするコードで使われたときのバグを修正します。
Carp はバージョン 1.20 から 1.26 に更新されました。
die
からのエラーと同様に、読み込んだファイルハンドルを含むようになり、 ファイルと行番号の後にドットを出力するようになりました [perl #106538]。
charnames はバージョン 1.18 から 1.30 に更新されました。
charnames
は新しいオプションである :loose
付きで起動でき、 その場合既にある :full
オプションと同様ですが、Unicode の緩い 名前マッチングを友好にします。 詳細は "LOOSE MATCHES" in charnames にあります。
B::Deparse はバージョン 1.03 から 1.14 に更新されました。 これは多くの逆パースバグを修正します。
CGI はバージョン 3.52 から 3.59 に更新されました。
CGI::Fast は公式で文書化されている FCGI.pm API を使うようになりました。 CGI::Fast は、非推奨で 10 寝に錠前に文書から削除された FCGI API を 使っていました。 FCGI >= 0.70 または FCGI <= 0.73 でこの非推奨の API を使うことは セキュリティ問題を引き起こします。 https://rt.cpan.org/Public/Bug/Display.html?id=68380 http://web.nvd.nist.gov/view/vuln/detail?vulnId=CVE-2011-2766
あなたのコードを壊すかもしれないことは:
url()
は、path=>1
フラグか path_info=>1
フラグで明示的に 要求されたときに PATH_INFO
を返すように修正されました。
もしあなたのコードが mod_rewrite (または互換品) で動作していて、 self_url()
を呼び出すか path_info=>1
付きで url()
を 呼び出すと、これらのメソッドは実際には PATH_INFO
が 返されるようになりました; 明示的に要求するか、self_url()
を 代わりに要求します。
PATH_INFO
は、2005 年 12 月にリリースされた 3.12 以降このような URL から取り除かれていました。
このバグはとても古いので、あなたのアプリケーションはこれに依存していたり 回避していたりするかもしれません。 このリリースにアップグレードする前にアプリケーションを チェックしてください。
影響を受けるメソッド呼び出しの例:
$q->url(-absolute => 1, -query => 1, -path_info => 1);
$q->url(-path=>1);
$q->url(-full=>1,-path=>1);
$q->url(-rewrite=>1,-path=>1);
$q->self_url();
Content-Length が設定されていないとき、もはや STDIN から 読み込まなくなりました; Content-Length がないリクエストがときどき フリーズするのを回避します。 これは CGI RFC 3875 と一貫性があり、CGI::Simple とも一貫性があります。 しかし、古い振る舞いは CGI.pm のいくつかのコマンドライン利用で 想定されていました。
さらに、DELETE HTTP 動詞に対応しました。
Compress::Zlib はバージョン 2.035 から 2.048 に更新されました。
IO::Compress::Zip と IO::Uncompress::Unzip は LZMA (メソッド 14) に 対応しました。 IO::Compress::Unzip の CRC 問題を修正し、Streamed Stored コンテキストに 対応しました。 また、IO::Compress::Zip でサイズがちょうど 0xFFFFFFFF のときの Zip64 の問題が修正されました。
Digest::SHA はバージョン 5.61 から 5.71 に更新されました。
addfile メソッドと shasum に BITS モードが追加されました。 これにより ファイル/STDIN から部分的なバイトの入力が可能になり、 shasum で以前は特別なプログラミングが必要であった 8074 NIST Msg ベクタ全ての チェックが出来るようになりました。
Encode はバージョン 2.42 から 2.44 に更新されました。
不足していた別名が追加され、深い再帰エラーが修正され、様々な文書が 更新されました。
Unicode.xs の 'decode_xs n-byte heap-overflow' セキュリティバグ (CVE-2011-2939) が対処されました。(5.14.2)
ExtUtils::CBuilder はバージョン 0.280203 から 0.280206 に更新されました。
新しいバージョンは Config.pm のものと対になる CFLAGS と LDFLAGS が 追加されました。
ExtUtils::ParseXS はバージョン 2.2210 から 3.16 に更新されました。
XS コンパイラ xsubpp
の裏側にいるモジュールである ExtUtils::ParseXS のほとんどが書き直され整理されました。 これによりいくらか拡張可能になり、ついに strict を使うようになりました。
typemap ロジックは別のモジュール ExtUtils::Typemaps に移動しました。 上述の "New Modules and Pragmata" を参照してください。
変更の完全な一覧は、CPAN で利用可能な ExtUtils::ParseXS changelog を参照してください。
File::Glob はバージョン 1.12 から 1.17 に更新されました。
Windows では、チルダ (~) 拡張は HOME
のチェックの後 USERPROFILE
環境変数をチェックするようになりました。
:glob
の置き換えを意図した新しい :bsd_glob
エクスポートタグが 追加されました。 :glob
と同様、これは glob
を、グロブパターンを単語に分割しない 関数で上書きしますが、:glob
と違って、スカラコンテキストでも 最後のファイルを返すのではなく、正しく反復します。
(VMS 以外では File::Glob が内部で使用している) Perl 自身の glob
演算子に 影響を与えるその他の変更があります。 "Performance Enhancements" と "Selected Bug Fixes" を参照してください。
FindBin はバージョン 1.50 から 1.51 に更新されました。
現在のものと同じ名前のスクリプトがパス上に実行ファイルとしてあっても 誤った結果を返さないようになりました。
HTTP::Tiny はバージョン 0.012 から 0.017 に更新されました。
デフォルトプロキシホストを設定するための $ENV{http_proxy}
の利用の 対応が追加されました。
全ての一般的な HTTP 動詞のための短縮形メソッド、 x-www-form-urlencoded データを POST するためのpost_form()
、 www_form_urlencode()
ユーティリティメソッドが追加されました。
IO はバージョン 1.25_04 から 1.25_06 に、IO::Handle は バージョン 1.31 から 1.33 に更新されました。
これらの更新により IO::Handle の getline
メソッドと getlines
メソッドの問題が修正されました。 これらのメソッドが特殊 ARGV ハンドルで呼び出されると、組み込みの <>
および readline
関数と同様に、次のファイルが自動的に 開かれます。 しかし、組み込み関数と違って、これらのメソッドは呼び出し側の open プラグマの使用に影響を受けず、新しく開かれたファイルに適切な I/O 層を提供します [rt.cpan.org #66474]。
IPC::Cmd はバージョン 0.70 から 0.76 に更新されました。
コマンド出力 (STDOUT
と STDERR
の両方) の捕捉は、MSWin32 では IPC::Run を要求することなく IPC::Open3 を使うことに対応しました。
IPC::Open3 はバージョン 1.09 から 1.12 に更新されました。
*STDIN
, *STDOUT
, *STDERR
がローカル化されているときに、 Windows で open3
が使えないバグが修正されました。
Windows で数値ファイル記述子の複製が出来ないバグが修正されました。
open3
でのプログラム名としての "-" が再び動作するようになりました。 これはバージョン 1.06 (従って Perl 5.14.0) で壊れていました [perl #95748]。
Locale::Codes はバージョン 3.16 から 3.21 に更新されました。
IANA 言語レジストリで定義されている言語拡張コード (langext) と 言語変化コード (langvar) が追加されました。
ISO 639-5 から言語コードが追加されました。
IANA 言語副タグレジストリから言語/用字コードが追加されました。
未定義字警告が修正されました [rt.cpan.org #67438]。
all_XXX_codes 関数と all_XXX_names 関数の返り値が修正されました [rt.cpan.org #69100]。
よりクリーンに将来追加できるように Locale::MODULE から Locale::Codes::MODULE に移動することで再構成されました。 元の四つのモジュール (Locale::Language, Locale::Currency, Locale::Country, Locale::Script) はまだ動作しますが、新しいコードは Locale::Codes 名前空間に 追加されます。
code2XXX, XXX2code, all_XXX_codes, all_XXX_names 関数は引退したコードに 対応するようになりました。 全てのコード集合は定数またはその名前で指定出来るようになりました。 以前は、定数でのみ指定していました。
alias_code 関数は後方互換性のために存在しています。 これは rename_country_code に置き換えられました。 alias_code 関数は 2013 年 9 月以降のいずれかの時点で削除されます。
中心モジュール (Locale::Codes) への全ての作業が終了しました。 以前は、一部はまだラッパーモジュール (Locale::Codes::*) で行われていました。 ISO 639-5 で定義されている言語ファミリーコード (langfam) が追加されました。
Math::BigFloat はバージョン 1.993 から 1.997 に更新されました。
numify
メソッドは、文字列ではなく正規化された Perl 数値 (0 + $thing
の結果) を返すように修正されました [rt.cpan.org #66732]。
Math::BigInt はバージョン 1.994 から 1.998 に更新されました。
babs
メソッドを補完する新しい bsgn
メソッドが提供されます。
内部の objectify
関数の「外部オブジェクト」の扱いが修正され、 適切なクラス (Math::BigInt または Math::BigFloat) に変換されるように なります。
Math::BigRat はバージョン 0.2602 から 0.2603 に更新されました。
-1/2 を含んでいる Math::BigRat オブジェクトの int()
は -0 ではなく、 0 を含む Math::BigInt を作成するようになりました。 Math::BigInt は負のゼロに対応していないので、結果のオブジェクトは 実際には不正なものとなっていました [perl #95530]。
Math::Complex はバージョン 1.56 から 1.59 に、Math::Trig は バージョン 1.2 から 1.22 に更新されました。
修正は以下のものを含みます: コピーコンストラクタの使用の修正; 数値形式指定子の極形式の修正; より安定した great_circle_direction
アルゴリズム。
Module::CoreList はバージョン 2.51 から 2.66 に更新されました。
corelist
ユーティリティは、Perl リリース日を表示するための -r
オプションと、二つの perl 配布の間のモジュールライブラリの変更を 表示するための --diff
オプションを理解するようになりました。
Module::Metadata はバージョン 1.000004 から 1.000009 に更新されました。
CPAN META が提供するデータ構造を正しく生成するための provides
メソッドが 追加されました; package_versions_from_directory
の使用は非推奨です。
ODBM_File はバージョン 1.10 から 1.12 に更新されました。
ithreads での性能の助けになるように、XS コードは PERL_NO_GET_CONTEXT
で コンパイルされるようになりました。
open はバージョン 1.08 から 1.10 に更新されました。
":std" 指示子なしで起動しても標準ハンドルの層をオフにしなくなりました。 同様に、":std" 指示子と 共に 起動されると、新しいものが適用される前に STDERR の層はクリアされれますが、STDIN と STDOUT はクリアされませんでした [perl #92728]。
overload はバージョン 1.13 から 1.18 に更新されました。
overload::Overloaded
はもはやそのクラスの can
を呼び出さず、 オブジェクトがオーバーロードされているかどうかを決定するのに他の方法を 使います。 これは can
を呼び出すことでは決して修正されません; オーバーロードは AUTOLOAD を認識しないからです。 従って、メソッドをオートロードして can
を実装しているクラスはもはや オーバーロードに数える必要はありません [perl #40333]。
不正な引数に対して警告が生成されるようになりました。 "New Diagnostics" を参照してください。
PerlIO::scalar はバージョン 0.11 から 0.14 に更新されました。
(これは open $fh, '>', \$scalar
を実装するモジュールです。)
$scalar
がコピーオンライトスカラのときに open my $fh, ">", \$scalar
が動作しない問題を修正しました。(5.14.2)
型グロブが $scalar に代入されているときに readline
や <$fh>
で 起きるハングも修正されました。
seek
中 $scalar が内部で文字列であることを仮定しなくなりました。 クラッシュしない場合は、そうするために閉じていました [perl #92706]。 また、内部表示ルーチンは seek
で設定される位置が友好であることを 仮定せず、(古い長さとシーク位置の)間にあるバイトをヌルで埋めることで その位置まで文字列を拡張します [perl #78980]。
$scalar がリファレンスを保持しているときでもメモリ内ハンドルの表示が 動作するようになり、修正する前にリファレンスを文字列化します。 以前はリファレンスは空文字列として扱われていました。
$scalar がたまたま内部で数値を保持していて文字列バッファがないときに メモリ内ハンドルを表示してもクラッシュしなくなりました。
メモリ内ハンドルを表示しても正規表現エンジンを混乱させるスカラを 作成しなくなりました [perl #108398]。
Pod::Functions はバージョン 1.04 から 1.05 に更新されました。
Functions.pm は perlfunc.pod のアノテーションから perl ビルド時に 生成されるようになりました。 これにより Pod::Functions と perlfunc が常に 同期するようになりました。
Pod::Html はバージョン 1.11 から 1.1502 に更新されました。
これは内部で Pod::Simple を使うようにした Pod::Html の大幅な 書き直しです。 出力は大きく変わりました。
Pod::Perldoc はバージョン 3.15_03 から 3.17 に更新されました。
これは VMS での検索パスを修正します [perl #90640]。(5.14.1)
-v オプションは $0
の正しい部分を取り込むようになりました。
この更新は多くの顕著な修正を含みます。 さらなる情報については CPAN にある changelog を参照してください。
POSIX はバージョン 1.24 から 1.30 に更新されました。
POSIX はもはや AutoLoader を使わなくなりました。 この実装詳細に依存していたあらゆるコードはバグ持ちで、この変更により 動作しなくなるかもしれません。 モジュールの Perl コードはかなり単純化され、機能の変更なしに行数は およそ半分になりました。 XS コードは機能の変更なしに共有オブジェクトをおよそ 12% 減らすように リファクタリングされました。 より多くの POSIX 関数にテストが追加されました。
sigsuspend
と pause
は返る前にシグナルハンドラを実行するように なりました; これら二つの関数のポイントはシグナルが届くまで待って、それから それが起動された 後に 返ることだからです。 遅延、またの名を「安全」シグナルは、これが起きることによって競合条件が 起きることがある可能性を防ぎます [perl #107216]。
POSIX::sleep
は CORE::sleep
の Perl ラッパーにではなく、基礎となる OS の sleep
関数を呼び出すようになりました。 POSIX::dup2
は Win32 で正しい値 (つまり、ファイル記述子) を 返すようになりました。 POSIX::SigSet
sigsuspend
と sigpending
と POSIX::pause
は呼び出し元に返る直前に安全なシグナルを 発行するようになりました。
POSIX::Termios::setattr
の 3 番目の引数のデフォルトは 0 ではなく TCSANOW
になりました。 ほとんどのプラットフォームで TCSANOW
は 0 に定義されていますが、 いくつかのプラットフォームでは 0 は有効な引数ではないため、 デフォルトでの呼び出しに失敗していました。
Socket はバージョン 1.94 から 2.001 に更新されました。
IPv6 ソケットを扱うための関数と定数が追加されました:
pack_ipv6_mreq
unpack_ipv6_mreq
IPV6_ADD_MEMBERSHIP
IPV6_DROP_MEMBERSHIP
IPV6_MTU
IPV6_MTU_DISCOVER
IPV6_MULTICAST_HOPS
IPV6_MULTICAST_IF
IPV6_MULTICAST_LOOP
IPV6_UNICAST_HOPS
IPV6_V6ONLY
Storable はバージョン 2.27 から 2.34 に更新されました。
凍結と解凍の時にコピーオンライトスカラを読み込み専用スカラに 変換しなくなりました。
Sys::Syslog はバージョン 0.27 から 0.29 に更新されました。
この更新により多くの顕著なバグが修正されました。
Term::ANSIColor はバージョン 3.00 から 3.01 に更新されました。
全ての初期リファレンスではなく、色のリストとしての初期配列 リファレンスのみを解釈するようになりました; これにより colored 関数が 文字列化が定義されているオブジェクトに対して正しく 動作するようになりました。
Term::ReadLine はバージョン 1.07 から 1.09 に更新されました。
Term::ReadLine は、発行されていないものや単純な IO::Select、 特定のフレームワークのために既存のコードを書き換える必要のないループを 含む、任意のイベントループに対応しました [perl #108470]。
threads::shared はバージョン 1.37 から 1.40 に更新されました。
オブジェクトが共有データ構造からのみ参照されているときに、 共有オブジェクトのデストラクタがときどき無視されていました。 これはほとんど修正されましたが、オブジェクトがグローバルな破壊時に まだ存在している場合はデストラクタは無視されるままです [perl #98204]。
Unicode::Collate はバージョン 0.73 から 0.89 に更新されました。
CLDR 1.9.1 に更新されました。
CLDR 2.0 に更新されたロケール: mk, mt, nb, nn, ro, ru, sk, sr, sv, uk, zh__pinyin, zh__stroke
新たに対応したロケール: bn, fa, ml, mr, or, pa, sa, si, si__dictionary, sr_Latn, sv__reformed, ta, te, th, ur, wae.
ロケールのための調整された互換表意文字と統合表意文字: ja, ko, zh__big5han, zh__gb2312han, zh__pinyin, zh__stroke.
Locale/*.pl ファイルは @INC から検索されるようになりました。
Unicode::Normalize はバージョン 1.10 から 1.14 に更新されました。
unicore/CompositionExclusions.txt がコアから削除されたことによる 修正が行われました。
Unicode::UCD はバージョン 0.32 から 0.43 に更新されました。
四つの関数が追加されました: prop_aliases()
と prop_value_aliases()
は特性名への Unicode で承認された全ての同義語を 見つけるため、あるいは一つの名前を他の名前に変換するために使われます; prop_invlist
は与えられた Unicode バイナリ特性にマッチングする全ての 符号位置を返します; prop_invmap
は与えられた Unicode 特性の完全な 仕様を返します。
Win32API::File はバージョン 0.1101 から 0.1200 に更新されました。
SetStdHandle 関数と GetStdHandle 関数が追加されました。
Perl 5.14.0 のリリースノートで約束した通り、以下のモジュールがコア配布から 削除されました; もし必要なら代わりに CPAN からインストールしてください。
Devel::DProf は Perl コアから削除されました。 以前のバージョンは 20110228.00 でした。
Shell は Perl コアから削除されました。 以前のバージョンは 0.72_01 でした。
5.14 で非推奨になったいくつかの古い perl4 形式のライブラリは削除されました:
abbrev.pl assert.pl bigfloat.pl bigint.pl bigrat.pl cacheout.pl
complete.pl ctime.pl dotsh.pl exceptions.pl fastcwd.pl flush.pl
getcwd.pl getopt.pl getopts.pl hostname.pl importenv.pl
lib/find{,depth}.pl look.pl newgetopt.pl open2.pl open3.pl
pwd.pl shellwords.pl stat.pl tainted.pl termcap.pl timelocal.pl
これらは CPAN の Perl4::CoreLibs にあります。
perldtrace は Perl の DTrace 対応について記述し、提供している プローブの一覧と使用例を提供します。
この文書は Perl の実験的機能の一覧を提供することを意図しています。 これはまだ作業中です。
これは新しい OO チュートリアルです。 基本的な OO コンセプトに焦点を合わせ、読者が CPAN から OO フレームワークを 選ぶことを推奨しています。
この新しいマニュアルは、前例のないほど詳細に XS typemap 機構について記述し、 新しい文書を perlxs から抽出された情報および以前は非公式だった 全てのコア typemap の一覧と結合します。
HV API は長い間、キーが UTF8 であることを示すための負数の長さを 受け付けていました。 これが文書化されました。
boolSV()
が文書化されました。
dbmopen
はモード 0 を特殊な場合として扱い、この場合存在しないファイルを 作成しません。 これは Perl 5.000 からありましたが、どこにも文書化されていませんでした。 perlfunc のエントリでこれに触れるようになりました [perl #90064]。
歴史上の偶然により、open $fh, '<:', ...
はプラットフォームのデフォルト層 (Unix では :raw
、Windows では :crlf
)を適用し、open.pm で 宣言されていたものを無視していました。 これは有効な機能に思えるので、perlfunc と open に 文書化されました。
split
のエントリが書き直されました。 以前より遥かに明確になりました。
オートロードされたサブルーチンの名前にアクセスするための二つの API に ついて説明した Autoloading with XSUBs という新しい 章が追加されました。
perlguts のいくつかの関数の説明は混乱していて、説明の上に書いてある 関数のことか下に書いてある関数のことかがはっきりしていませんでした。 これは明確化されました [perl #91790]。
この文書は最初から書き直され、様々な OO コンセプトの範囲が拡張されました。
スマートマッチング演算子の文書が書き直され、perlsyn から属する場所である perlopに移動しました。
左側の undef
の場合も修正されました。 スマートマッチングの振る舞いの違いの一覧は間違った位置のアイテムに ありました。
省略文 (...
) の文書が書き直され、perlop から perlsyn に移動しました。
ビット単位演算子の説明は、Unicode 文字列に対してどのように動作するかの 説明が追加されました (5.14.1)。
m//g
に関するさらなる例が追加されました (5.14.1)。
<<\FOO
ヒヤドキュメント文法が追加されました (5.14.1)。
%^H
のキーの命名に標準規則が定められ、 Key naming で文書化されました。
汚染をチェックする例の関数に僅かなミスがありました。 $@
は関数の外側でこのグローバルな値を変更されないようにローカル化する 必要があります。 これをチェックするための望ましいメソッドはやはり "tainted" in Scalar::Util です。
perllol は、Perl 5.14.0 で導入された新しい push $scalar
文法を 使った例が追加されました (5.14.1)。
perlmod は明示的なシンボルテーブル操作のいくつかの種類は対応していない ことを明示的に記すようになりました。 これは何が事実上すでに対応していないかを明文化しています [perl #78074]。
どのフォーマッティングコードを使うかの小技が修正され、大幅に 拡張されました。
POD ファイルを修正した後プレビューするためのいくつかの例となる一行野郎が 追加されました。
(*COMMIT)
指示子は正しい節 (Verbs without an argument) に 挙げられるようになりました。
perlrun は大幅に整理されました。 最も注目するべき所は、-0 フラグの -0x... 形式が明確化され、 環境変数の最後の節が修正、拡張されました(5.14.1)。
かなり長い間存在していた ($;) プロトタイプが perlsub で文書化されました。 リスト演算子と同じ優先順位を持つ単項関数が可能になります。
ハンドルを tie するために必要な文法が文書化されました。
$! の文書が修正され明確化されました。 以前は $! は undef
になることがあると書かれていましたが、そうなることは ありませんでした。 また、システムコールが C の errno
を設定するのか Perl の $!
を 設定するのかが不明確でした [perl #91614]。
$$ の文書は、プロセス ID の変更に関する追加の注意を 追記されました。
perlxs はインライン typemap の文書で拡張されました。
perlref に、なぜ循環性があると解放されないかと弱い参照を使って 解決する方法を説明した新しい章である Circular References が追加されました。
perlapi の一部が明確化され、C 関数の Perl の同等物が追加のモードの 説明として追加されました。
perlre と perlrecharclass のいくつかの部分が明確化されました。
古い OO チュートリアルである perltoot, perltooc, perlboot は削除されました。 perlbot (bag of object tricks) 文書も削除されました。
開発リリースの perldelta ファイルは perl と共に パッケージングされなくなりました。 perl ソースコードレポジトリには残っています。
以下の追加や変更が、警告や致命的エラーメッセージ含む診断出力に行われました。 完全な診断メッセージの一覧については、perldiag を参照してください。
このエラーは、caller
が @DB::args
を設定しようとしたけれども これが tie されていたときに起こります。 このエラーが追加される前は、クラッシュしていました。
このエラーは、@_
のような特殊配列を tie する前に tie
演算子が行う 安全チェックの一部です。 このメッセージを見ることは決してないはずです。
&CORE::%s cannot be called directly
これは、CORE::
名前空間のサブルーチンが &foo
文法またはリファレンスを 通して呼び出されたときに起こります。 このパッケージの一部のサブルーチンはまだこのような方法では呼び出せず、 裸の単語で呼び出さなければなりません。 上述の "Subroutines in the CORE
namespace" を参照してください。
Source filters apply only to byte streams
この新しいエラーは、unicode_eval
機能が有効の時に eval
に渡された 文字列の中でソースフィルタを(通常はソースフィルタモジュールを読み込むことで) 起動しようとした場合に起こります。
長い間非推奨となっている defined(@array)
は、パッケージ変数に対しても 警告するようになりました。 以前はレキシカル変数に対してのみ警告を出していました。
この新しい警告は、scalar(@array)
や scalar(keys %hash)
ではなく、 length
が配列やハッシュに使われるときに発生します。
lvalue attribute %s already-defined subroutine
attributes.pm は、:lvalue 属性が既に定義されている Perl サブルーチンに適用されると出力されます; なぜならそうすると想定外の 副作用があるかもしれないからです。
"overload" カテゴリに入るこの警告は、overload プラグマが (おそらくは ミスタイプした演算子で) 認識できない引数を指定されたときに発生します。
$[ used in %s (did you mean $] ?)
この新しい警告はバージョンチェックでの $[
の間違った使用法を 捕捉するために存在します。 バージョン番号は $[
ではなく $]
に含まれています。
Useless assignment to a temporary
左辺値サブルーチンから返された一時スカラに代入するとこの警告が 出力されるようになりました [perl #31946]。
\Q
, \L
, \U
のいずれかが前にない場合、\E
は何もしません。
"sort is now a reserved word"
このエラーは sort
が引数なしで呼び出され、その後に ;
か )
が 続いていた場合に発生していました。 (例えば sort;
は die しますが、{sort}
は OK です。) このエラーは、もはや動作しない close(sort)
のようなコードを捕捉するために Perl 3 で追加されました。 20 年以上経って、このメッセージはもはや適切ではなくなりました。 引数なしの sort
は常に許されるようになり、今まで許されていた場合と 同じように、空リストを返します [perl #90030]。
配列やハッシュが =~
演算子の左側にあるときに出力される "Applying pattern match..." または同様の警告は、変数名を 出力するようになりました。
"Attempt to free non-existent shared string" は "non-existent" という綴りを "nonexistent" に変更しました。 これは perldiag では既に正しい綴りになっていました。
解析器の外側で default
や when
を使ったときのエラーメッセージは continue
やループ制御のときのメッセージと一致するように 標準化されました。 'Can't "default" outside a topicalizer' と 'Can't "when" outside a topicalizer' になりました。 以前は 'Can't use when() outside a topicalizer' でした [perl #91514]。
"Code point 0x%X is not Unicode, no properties match it; all inverse properties do" というメッセージは "Code point 0x%X is not Unicode, all \p{} matches fail; all \P{} matches succeed" に 変更されました。
定数サブルーチンの再定義警告は、たとえ no warnings
のもとでも 強制的に発生していました。 これは warnings プラグマに従うようになりました。
"glob failed" 警告メッセージは no warnings
で抑制できるようになりました [perl #111656]。
Invalid version format エラー メッセージは、負数の場合はかっこの中は "non-numeric data" ではなく "negative version number" と出力されるようになりました。
Possible attempt to put comments in qw() list と Possible attempt to separate words with commas の二つの警告は相互に排他的ではなくなりました: 同じ qw
構文が両方を 出力することがあります。
$_
が暗黙で未定義のときの y///r
の未初期化警告は、非 /r 系の 演算子と同様に、変数名を出力するようになりました。
'Use of "foo" without parentheses is ambiguous' 警告は、組み込み 関数だけではなく、(;$) プロトタイプを持つユーザー定義サブルーチンにも 適用されるように拡張されました。
Unicode 文字のレキシカル (my
) 変数を出力する警告は、無条件で UTF8 を出力するのではなく、出力ハンドルの :utf8
層のありなしに 対応するようになりました。 また、正しい名前は生 UTF8 バイトではなく、$SIG{__WARN__}
ハンドラに 渡される文字列に含まれるようになりました。
h2ph は以下のような形のコードを生成していました
unless(defined(&FOO)) {
sub FOO () {42;}
}
しかしサブルーチンはコンパイル時定義なので、条件の影響を受けません。 サブルーチンを eval
で囲んだ文字列を出力するように修正されました [perl #99368]。
splain は最初の行番号を繰り返してバックトレースを出力しないように なりました。
以下の出力は:
Uncaught exception from user code:
Cannot fwiddle the fwuddle at -e line 1.
at -e line 1
main::baz() called at -e line 1
main::bar() called at -e line 1
main::foo() called at -e line 1
以下のようになりました:
Uncaught exception from user code:
Cannot fwiddle the fwuddle at -e line 1.
main::baz() called at -e line 1
main::bar() called at -e line 1
main::foo() called at -e line 1
一部のエラーメッセージは perldiag に分割されたエントリとして リストされている複数の行で構成されています。 splain はこのような場合に単にメッセージを見つけることに失敗するのではなく、 分割されたエントリを見つけるように教えるようになりました。
これは新しいツールで、IO::Compress::Base のアップグレードの一部として 含まれました。
zipdetails は zip ファイルの内部レコード構造についての情報を表示します。 zip ファイルに保管している圧縮データの詳細を表示することには 関心がありません。
regexp.h は perl のヘッダファイルを含むいくつかのプロジェクトで 使われている GCC の -Werror
オプションとの互換性のために修正されました (5.14.1)。
インタプリタバイナリの振る舞い(但し小さい部分にだけ)に影響を与える USE_LOCALE{,_COLLATE,_CTYPE,_NUMERIC}
が perl -V の出力に 追加されました。
IPC::Open2 のコードとテストが ext/IPC-Open2 から ext/IPC-Open3 に 移動しました; IPC::Open2::open2()
は IPC::Open3::_open3()
への 薄いラッパーとして実装されているため、これと強く結びついているからです。
マジック型とマジック vtable は手作業による保守ではなく、新しいスクリプト regen/mg_vtable.pl のデータから生成されるようになりました。 異なった EBCDIC バリアントは符号位置として '~' を使えないので、 符号位置を変換の文字は generate_uudmap から新しく生成されるヘッダ mg_data.h でビルド時に行われます。 PL_vtbl_bm
と PL_vtbl_fm
は明確な C の変数ではなく、 PL_vtbl_regexp
としてプリプロセッサで定義されるようになりました。 PL_vtbl_sig
は削除されました。
-DPERL_GLOBAL_STRUCT
でのビルドが再び動作するようになりました。 この設定は普通使われません。
MAD で設定されている Perl は OP が解放されるときに正しく MADPROP
構造体を正しく解放するようになりました。 MADPROP
は PerlMemShared_malloc()
で割り当てられるようになりました。
makedef.pl がリファクタリングされました。 これをビルドの一部として使っているプラットフォーム (AIX, VMS, Win32) に 顕著な影響を与えることはないはずです。
useperlio
は無効にならなくなりました。
global.sym は不要になったので削除されました。 これは全てのエクスポートされた関数の一覧で、embed.fnc と regen/opcodes のデータから regen/embed.pl で生成されたものです。 コードがリファクタリングされたので、global.sym, makedef.pl の ユーザーだけが embed.fnc および regen/opcodes を直接読み込み、 中間ファイルのエクスポートされた関数のリストを補完する必要が なくなりました。
global.sym は決してインストールされなくなったので、この変更はビルド プロセス以外では分からないはずです。
perltoc をビルドするためのビルドプロセスで使われる pod/buildtoc は リファクタリングされ単純化されました。 perltoc をビルドするコードだけが含まれるようになりました; Makefiles を再生制するためのコードは Porting/pod_rules.pl に 移動しました。 この変更がビルドプロセスに実質的な影響を与えているのはバグでした。
pod/roffitall はそのまま出荷されるのではなく、pod/buildtoc によって ビルドされるようになりました。 この man ページの一覧は生成されるようになりました(従って最新です)。 未解決の関連問題である RT #103202 も参照してください。
XS::Typemap
の man ページはインストールされなくなりました。 XS::Typemap
はインストールされないテストモジュールなので、その 文書をインストールするのには意味はありません。
-Dusesitecustomize と -Duserelocatableinc のオプションは互いに正しく 動作するようになりました。
バージョン 1.7 から、Cygwin はネイティブな UTF-8 パスに対応しています。 Perl がこの環境でビルドされると、ディレクトリとファイル名は UTF-8 エンコードされます。
Cygwin は元々の Win32 環境変数の全てを初期化しません。 新しく追加された Cygwin::sync_winenv()
関数 [perl #110190] と さらなるリンクについては README.cygwin を参照してください。
HP-UX PA-RISC/64 は gcc-4.x に対応しました。
ソケットサイズを修正することで、HP-UX PA-RISC の 64bitall ビルドで テストスイートがパスするようになりました。(5.14.2)
vms/vms.c にある不必要なインクルードを削除し、様々なコンパイラ警告を 修正し、いくつかの閉じていないコメントを閉じました。
VMS ビルドから sockadapt 層を削除しました。
v7.0 より前の VMS と、v6.0 より前の DEC C の明示的な対応が削除されました。
Perl 5.10.1 から、自家製の stat
ラッパーは、下線を含むディレクトリ名と 同じ位置にドットのあるその他で区別できるファイル名 (例えば ディレクトリとしての t/test_pl とファイルとしての t/test.pl) を 区別できませんでした。 この問題は修正されました。
VMS でのビルドは、結果として 31 文字よりも長くなる Perl のための C コードの シンボル名を許すようになりました。 Perl__it_was_the_best_of_times_it_was_the_worst_of_times
のような シンボルを自由に使っても VMS リンカが動かなくならなくなりました。
GNU/Hurd での多くのビルドおよびテストの失敗が、DBM モジュールのビルドの ヒント、ライブラリ検索パスの検出、大容量ファイル対応の有効化によって 解決しました。
Perl は OpenVOS の動的リンクでビルドできるようになり、最小対応バージョンが リリース 17.1.0 になりました。
CC workshop C++ compiler が検出されるようになり、cc なしのシステムで 使用するようになりました。
フォーマットのコンパイル表現は PERL_MAGIC_fm の mg_ptr 経由で 保管されるようになりました。 以前は通常の文字列の末尾である SvLEN() の向こうの文字列バッファに 保管されていました。 SvCOMPILED() と SvCOMPILED_{on,off}() は XS コードとの互換性のためだけに 存在するようになりました。 最初は常に 0、後の二つは何もしなくなりました (5.14.1)。
いくつかのグローバル変数が const
としてマークされ、インタプリタ 構造体のメンバーの順序が入れ替えられ、オペコードの順序が入れ替えられました。 OP_AELEMFAST
op は OP_AELEMFAST
と OP_AELEMFAST_LEX
に 分割されました。
(例えば undef(%h) や %h=() によって) ハッシュの要素を空にするとき、 HvARRAY フィールドは一時的に 0 にされなくなりました。 解放される要素で呼び出される任意のデストラクタは残っている要素を 見ることができます。 従って、%h=() は、より delete $h{$_} for keys %h
に似ているものに なりました。
ボイヤー-ムーアコンパイル済みスカラは PVMG となり、 ボイヤー-ムーアテーブルは PERL_MAGIC_bm
の mg_ptr 経由で 補完されるようになりました。 以前はこれらは PVGV で、テーブルは文字列バッファの SvLEN()
を超えた 位置に補完されていました。 これによりコアが SvLEN()
を声対置にデータを補完する最後の場所が 除去されました。
Perl_sv_magic()
のロジックが単純化され、不明なマジック型に関係する エラーの場合にわずかに振る舞いが変更されました。 以前は、Perl_sv_magic()
に不明なマジック型が渡されると:
読み込み専用なら "Modification of a read-only value attempted" で croak する
SV がたまたますでにこのマジックを保持しているならエラーなしで返る
それ以外なら "Don't know how to handle magic of type \\%o" で croak する
今では、読み込み専用の値でも、既に不明なマジック型を保持している SV でも 常に "Don't know how to handle magic of type \\%o" で croak します。
実験的な fetch_cop_label
関数は cop_fetch_label
に名前が 変更されました。
cop_store_label
関数が API に追加されましたが、実験的なものです。
embedvar.h が単純化され、デフォルトの (非多重化) 設定での PL_* 変数の 1 レベルの間接マクロが削除されました。 PERLVAR*() マクロは、PL_Idefgv
ではなく PL_defgv
のようなトークンに 直接拡張するようになり、embedvar.h は PL_Idefgv
から PL_defgv
へ マッピングするためのマクロを定義しています。 実装上の保証されていない友好性をもつ XS コードは更新が必要かもしれません。
XSUB シンボルをエクスポートするかどうかを明示的に選択するための API が 追加されました。 さらなる詳細はコミット e64345f8 のコメントにあります。
is_gv_magical_sv
関数が削除され、gv_fetchpvn_flags
と統合されました。 GV が右辺値コンテキストで自動有効化されるべきかどうかを決定するために 呼び出されていました。 これは (API の一部ではない) 新しい GV_ADDMG
フラグで置き換えられました。
入力が不正な UTF-8 で、不正形が許されていて、utf8
警告がオフのとき、 utf8n_to_uvuni()
関数から返される符号位置は、たとえ不正形が整形された 符号位置が計算できなくても Unicode REPLACEMENT CHARACTER を 返すようになりました。 以前は返される値は基本的にはごみでした。 よく知られている値の唯一の不正形は長さ 0 の文字列 (0 が返されます) と 長すぎる UTF-8 シーケンスです。
パッドリストは AvREAL
としてマークされるようになりました; つまり、 参照カウントされます。 これは常に参照カウントされますが、通常の sv.c のクリーンナップ コードを使うのではなく、pad.c が自身でクリーンナップしていたため、 実際にはマークされていませんでした。 これはスレッドのクローン化で問題を引き起こすので、 AvREAL
フラグを オンにするようになりましたが、パッドリストが解放される直前 (pad.c が 独自のパッドの解放を行った後) pad.c によってオフにされます。
Perl コアの全ての C ファイルが UTF-8 に変換されました。
以下の新しい関数が Unicode 文字での作業の一部として追加されました。
HvNAMELEN
HvNAMEUTF8
HvENAMELEN
HvENAMEUTF8
gv_init_pv
gv_init_pvn
gv_init_pvsv
gv_fetchmeth_pv
gv_fetchmeth_pvn
gv_fetchmeth_sv
gv_fetchmeth_pv_autoload
gv_fetchmeth_pvn_autoload
gv_fetchmeth_sv_autoload
gv_fetchmethod_pv_flags
gv_fetchmethod_pvn_flags
gv_fetchmethod_sv_flags
gv_autoload_pv
gv_autoload_pvn
gv_autoload_sv
newGVgen_flags
sv_derived_from_pv
sv_derived_from_pvn
sv_derived_from_sv
sv_does_pv
sv_does_pvn
sv_does_sv
whichsig_pv
whichsig_pvn
whichsig_sv
newCONSTSUB_flags
gv_fetchmethod_*_flags 関数は、gv_fetchmethod_flags と同様に実験的であり、 将来のリリースで変更されるかもしれません。
以下の関数が追加されました。 これらは API の一部 ではありません 。
GvNAMEUTF8
GvENAMELEN
GvENAME_HEK
CopSTASH_flags
CopSTASH_flags_set
PmopSTASH_flags
PmopSTASH_flags_set
sv_sethek
HEKfARG
フォーマットされた文字列の HEK を展開するために、SVf
に対応する HEKf
マクロもあります。
sv_catpvn_flags
は二つの新しい内部専用のフラグ SV_CATBYTES
と SV_CATUTF8
を取るようになり、連結される文字配列が UTF8 かどうかを 知らせます。 これにより sv_catsv
に渡すために一時的な SV を作成するよりも より効率的に結合を行えるようになります。
XS AUTOLOAD サブルーチンのために、$AUTOLOAD が 5.6.0 の頃のように 再び設定されるようになりました。 これは、5.8 から 5.14 の互換性のために、SvPVX(cv)
の設定に追加されます。 "Autoloading with XSUBs" in perlguts を参照してください。
Perl は、MRO プラグインから返された配列 (線形化された isa) が配列が 作られたクラス自身の名前から始まっていることを仮定するのではなく、それを チェックするようになりました。 これはメソッド検索中に最初の要素がスキップされるのを防ぎます。 これはまた、mro::get_linear_isa
が MRO プラグインが提供するよりも一つ 要素の多い配列を返すかもしれないことも意味します [perl #94306]。
PL_curstash
は参照カウントされるようになりました。
feature.pm を読み込む必要性を避けるために、バージョン宣言に使う 新しい機能バンドルヒント PL_hints
($^H
) が追加されました。 ヒントビットの一つの設定は「カスタム」機能バンドルを示していて、 これは %^H
のエントリがまだ適用されていることを意味します。 feature.pm はこれを使います。
HINT_FEATURE_MASK
マクロがその他のヒントと共に perl.h に 定義されました。 機能とバンドルを設定およびテストするためのその他のマクロは新しい feature.h にあります。 (feature.h に移動した) FEATURE_IS_ENABLED
はコードベース全体から もはや使われなくなりましたが、 FEATURE_SAY_IS_ENABLED
のような より限定的なマクロは feature.h に定義されています。
lib/feature.pm は新しい regen/feature.pl スクリプトで生成される ファイルとなり、このスクリプトは feature.h も生成します。
tie された配列は常に AvREAL
になりました。 @_
または DB::args
が tie されると、常に当てはまるように、 最初に具体化されます。
二つの新しい関数 utf8_to_uvchr_buf()
と utf8_to_uvuni_buf()
が 追加されました。 これらは(非推奨となった) utf8_to_uvchr
および utf8_to_uvuni
と 同じですが、入力文字列の末尾を超えて読み込むのを守るために使われる追加の 引数を取ります。 "utf8_to_uvchr_buf" in perlapi と "utf8_to_uvuni_buf" in perlapi を 参照してください。
正規表現エンジンは Unicode での大文字小文字を無視したマッチングに TRIE を するようになりました。 これにより use re 'debug';
の出力が変わる可能性があり、 また色々なことが高速化します。
PL_check
を直接書くためのスレッドセーフな代替策を提供するために、 wrap_op_checker()
関数が追加されました。
反復される次の二つのハッシュ要素が削除されたときに "Use of freed value in iteration" エラーが出るバグが修正されました [perl #85026]。(5.14.1)
無効コンテキストで現在のハッシュ反復子(次の each
呼び出しで返される 予定のハッシュ要素) を削除しても解放されていませんでした [perl #85026]。
delete $Class::{method}
文法でメソッドを削除すると、無効コンテキストでは メソッドキャッシュが更新されていましたが、スカラコンテキストや リストコンテキストでは更新されていませんでした。
無効コンテキストでハッシュ要素が削除されたとき、値が解放されるときに 一貫性のない状態のハッシュを見ることがないように、内部のハッシュエントリは 値が解放される前に解放されるようになりました。 デストラクタがハッシュ自身を解放すると二重解放になる可能性がありました [perl #100340]。
空ハッシュでの高速化のために Perl 5.12.0 で導入された keys
の 最適化によって、最後の要素が削除された後に呼び出されると反復子が リセットされていませんでした。
深くネストしたハッシュを解放してもクラッシュしなくなりました [perl #44225]。
XS コードから、値を持っていない要素を持つハッシュを作ることが 可能でした。 ハッシュ要素とスライス演算子はこれらを左辺値コンテキストで扱うと クラッシュしていました。 これらは "Modification of non-creatable hash value attempted" エラー メッセージを出力するようになりました。
ハッシュや配列へのリスト代入が解放されたハッシュや配列自身のデストラクタを 引き起こした場合、後でクラッシュしていました。 これはもう起こらなくなりました [perl #107440]。
(local @{"x"}; delete $::{x}
のような) ローカル化された配列やハッシュの 型グロブを解放することができ、それによってスコープから出たときに クラッシュしていました。
Hash::Util に影響を与えるいくつかのコアのバグが修正されました: グロブコピーであるハッシュ要素をロックしても引き続く代入によって グロブを壊さなくなり (5.14.2)、コピーオンライトスカラを保持している ハッシュ要素をアンロックしても、同じ文字列バッファを共有している 他のスカラを修正するためにそのスカラを修正しなくなりました。
newHVhv
XS 関数は tie されたハッシュに対しても、クラッシュしたり 空ハッシュを返したりせずに動作するようになりました。
SvIsCOW
C マクロは、以下のようにして作られたような、型グロブの 読み込み専用のコピーに対して偽を返すようになりました:
$hash{elem} = *foo;
Hash::Util::lock_value %hash, 'elem';
以前は真を返していました。
SvPVutf8
C 関数は引数を修正しようとしてエラーを起こさなくなりました [perl #108994]。
SvPVutf8
はマジカル変数に対して正しく動作するようになりました。
SvPVbyte
は非 PV に対して正しく動作するようになりました。
不正な UTF-8 入力のとき、XS 呼び出し可能な関数 is_utf8_string()
, is_utf8_string_loc()
, is_utf8_string_loclen()
は入力文字列の 末尾を超えて最大 12 バイト読み込むことがありました。 これはもう起きません。 [perl #32080]。 しかし、現在のところ、is_utf8_char()
はまだこの問題点があります; 上述の "is_utf8_char()" を参照してください。
C レベルの pregcomp
関数は、パターンがオーバーロードされていたり、 tie されていたり、その他のマジカルなスカラの場合、パターンが UTF8 か どうかについて混乱することがありました [perl #101940]。
%^H
を tie しても、コンパイルスコープに入ったときにクラッシュしたり %^H
の内容を無視したりしなくなりました [perl #106282]。
eval $string
と require
は、eval
呼び出し自身が コンパイルされるときに %^H
が空だと、コンパイル中に ローカル化されていませんでした。 これは、use re "/m"
が、周りのコードが呼び出し元に有効にしようとしていた その他のフラグを有効にする、といった恐ろしい副作用を起こす可能性が ありました [perl #68750]。
eval $string
と require
はヒント ($^H
と %^H
) の ローカル化を実行時にはせず、$string や読み込まれたファイルの コンパイル時にのみに行います。 これにより、BEGIN { $^H{foo}=7 }
は BEGIN { eval '$^H{foo}=7' }
と 等価になります [perl #70151]。
(newXS
や newATTRSUB
で)コンパイル時に XS コードから BEGIN ブロックを 作ると、現在のヒントの現在のコンパイルコードのヒントを作ります。 これは非警告スコープで警告を引き起こすことがありました。
コピーオンライト、あるいは共有ハッシュキースカラは 5.8.0 で導入されましたが、 ほとんどの Perl コードはこれに出会うことはありませんでした (これらは ほとんど内部で使われていました)。 Perl 5.10.0 はこれらを拡張子、__PACKAGE__
やハッシュキーからスカラへの 代入はコピーオンライトになりました。 Perl のいくつかの部分はこれらを計算に入れるように更新していませんでしたが、 修正されました。
utf8::decode
には、コピーオンライトスカラの文字列バッファをその場で (つまりコピーせずに)修正するという扱いにくいバグがありました。 これにより、ハッシュ中に同じキーを持つ二つの要素が出来ていました [perl #91834]。(5.14.2)
左辺値サブルーチンはコピーオンライトスカラを返すことはできませんでした。 これは左辺値スカラコンテキストについては Perl 5.12.3 と 5.14.0 で 修正されていましたが、リストコンテキストではこのリリースまで修正されて いませんでした。
制限ハッシュ (fields プラグマ参照)の要素にコピーオンライトの値が 含まれていると、削除したりクリアしたり (%hash = ()
) 出来なくなっていました。(5.14.2)
tie された変数をローカル化するときに、コピーオンライト文字列を含んでいると 読み込み専用になっていました。(5.14.2)
コピーオンライト文字列をスタッシュ要素に代入しても 二重解放しなくなりました。 この変更にもかかわらず、このような代入の結果は未だ未定義です。
コピーオンライト文字列から tie された変数への代入すると、内部で PVMG または PVLV であったときにその変数が tie 状態でなくなって いましたが、修正されました。
コピーオンライトで返された tie された変数に対して置換を行うと アサーションが失敗したり "Attempt to free nonexistent shared string" 警告が 出たりしていました。
これは 5.12 からの退行です: 5.14.0 では、ビット単位代入演算子 |=
, ^=
, &=
は、これがコピーオンライト文字列であったときに 左側を未定義のままにしていました [perl #108480]。
Storable, Devel::Peek, PerlIO::scalar は同様の問題がありました。 上述の "Updated Modules and Pragmata" を参照してください。
dumpvar.pl、従ってデバッガの x
コマンドは、名前に "=" を含む クラスに bless されているオブジェクトの扱いが修正されました。 このようなオブジェクトの内容をダンプできていませんでした [perl #101814]。
デバッガセッションをリスタートするための "R" コマンドは、Windows や その他の POSIX::_SC_OPEN_MAX
定数がないシステムでも動作するように 修正されました [perl #87740]。
#line 42 foo
指示子は、文字列 eval の中にあると、デバッガによって 使われる行数の配列を更新していませんでした。 これは 5.14 で部分的に修正されましたが、ひとつの eval に #line 42 foo
が一つしかない場合にのみ動作していました。 複数あっても動作するように修正されました。
サブルーチン呼び出しがデバッガによって中断されたとき、サブルーチンや そのリファレンスの名前はデバッガがアクセスするために $DB::sub
に 補完されます。 ときどき ($foo = *bar; undef *bar; &$foo
のように) $DB::sub
は サブルーチンを探すために使えない名前が設定されることがあり、 それでデバッガが呼び出そうとすると失敗することがあります。 リファレンスをより堅牢にする必要があるかどうかを チェックするようになったので、このような問題はもはや起きないはずです [rt.cpan.org #69862]。
全てのサブルーチンはデバッガで使用するためにファイル名と 結びつけられています。 定数サブルーチンと結びつけられたものは、スレッド中にクローン化されると 間違って割り当てられていました。 結果として、スレッドアプリケーションをデバッグするとメモリ破壊を 引き起こすことがありました [perl #96126]。
defined(${"..."})
, defined(*{"..."})
などはほとんどの場合真を 返しますが、まだ使われていない場合は全ての組み込み変数に対して 返すわけではありませんでした。 このバグは特に ${^GLOBAL_PHASE}
と ${^UTF8CACHE}
に影響を 与えていました。 また、パッケージ名が同様に与えられると (${"::!"}
)、偽を 返していました [perl #97978, #97492]。
Perl 5.10.0 では似たようなバグが作り込まれました: defined(*{"foo"})
(ここで "foo" は組み込みグローバル変数の名前) は、それまでに全く 使われていない場合に偽を返していましたが、これは 最初の 呼び出し だけでした。 これも修正されました。
5.6.0 から、*{ ... }
は未定義値の扱いに非一貫性がありました。 ほとんどの未定義値については strict モードや左辺値コンテキストでは die していましたが、undef()
(内部では &PL_sv_undef
) から返された 特定のスカラに対しては (警告付きで) 空文字列として扱われていました。 これは修正されました。 undef()
は、Perl 5.005 と同様、他の未定義スカラと同じように 扱われるようになりました。
Perl には最後にアクセスされたファイルハンドルを補完している内部変数が あります。 これは $.
と、引数なしの tell
および eof
で使われています。
この内部変数をグロブコピーに設定して、それからグロブコピーを何かグロブと 違うものに変更しても、再びグロブに代入した後変数に割り当てられた 最終アクセスファイルハンドルを保持していることが可能でした:
my $foo = *STDOUT; # $foo is a glob copy
<$foo>; # $foo is now the last-accessed handle
$foo = 3; # no longer a glob
$foo = *STDERR; # still the last-accessed handle
今では $foo = 3
代入はこの内部変数を解除するので、<$foo>
が 行われなかったかのように、最終アクセスファイルハンドルはありません。
これはまた、$foo がスコープから外れて、同じ内部 SV が他のハンドルのために 使われると、いくつかの関係のないハンドルが最終アクセスハンドルに なるということも防ぎます [perl #97988]。
5.14 での退行によりこれらの文はこの内部変数を設定していませんでした:
my $fh = *STDOUT;
tell $fh;
eof $fh;
seek $fh, 0,0;
tell *$fh;
eof *$fh;
seek *$fh, 0,0;
readline *$fh;
これは修正されましたが、tell *{ *$fh }
はまだ問題があって、これを どう修正するかははっきりしていません [perl #106536]。
stat
「ファイルテスト」という用語は、ハイフンの後に一文字が続く形の演算子を 意味します: -r
, -x
, -M
など。 ファイルテストに対して適用された「スタックされた」という用語は、 -r -x -w $fooo
のように、同じオペランドを共有するもう一つの ファイルテスト演算子を意味します。
stat
はより一貫性のある警告を出力します。 "_" に対する警告は出さなくなり [perl #71002]、その他の開いていないハンドルに 対して警告をスキップしなくなりました。 オペレーティングシステムの fstat
関数が失敗したときに開いていない ハンドルに対して警告を出さなくなりました。
stat
は内部で間違った C 型を使っていたために、大きな inode 番号に 対して負数を返すことがありました [perl #84590]。
lstat
はファイルハンドルが与えられたときには (警告付きで) stat
に フォールバックすると文書化されています。 IO リファレンスを渡すと、実際には stat _
と同じ動作をして ハンドルを無視していました。
stat
を使うことなく -T _
を使うと、たとえ目に見えるような 未初期化値がなくても、混乱させる "uninitialized" 警告が出ていました。
-T
, -B
, -l
, -t
は他のファイルテスト演算子とスタックしても 動作するようになりました [perl #77388]。
5.14.0 では、ファイルテスト演算子 (-r
, -x
など) は、裸の単語の 引数で呼び出されたり引数なしで呼び出されたりすると、リスト演算子への 以前の引数に従って tie された引数の FETCH を呼び出していました。 これは修正され、push @foo, $tied, -r
はもはや $tied
の FETCH を 呼び出さなくなりました。
Perl 5.6 では、-l
に引き続いて裸の単語以外のものがあると、引数を ファイル名として扱っていました。 これは 5.8 でグロブリファレンス (\*foo
) に対しては変更されましたが、 グロブ自体 (*foo
) に対しては変更されませんでした。 -l
は、"_" ハンドルが使う直前の stat バッファの設定がない場合は、 グロブリファレンスに対しては undef
を返していましたが、これは warnings がオンの場合のみでした。 warnings はオフの場合、これは 5.6 と同じです。 言い換えると、これは単純にバグ持ちで一貫性がありません。 今では 5.6 での振る舞いが復活しました。
-l
に引き続いて裸の単語があっても、存在する引数リストのリスト演算子への 前の引数を「食べる」ことはなくなりました。 従って、-l
はもう前の引数を食べないので、print "bar", -l foo
は 実際には "bar" を表示します。
Perl は直前の stat バッファを記録するためのいくつかの内部変数が あります; どのファイル(ハンドル)からか、どの型か、直前の stat が 成功したかです。
これらが同期しなくなる様々な状況があり、エッジケースでは一貫性が なかったり間違った振る舞いになっていました (-T
に対する言及に関しては -B
にも同様に適用されます):
-T HANDLE
は、たとえ stat
を行っても、最終 stat 型を リセットしていなかったので、その後の lstat _
は間違った結果を 返していました。 また、成功ステータスを設定していませんでした。
直前に stat
やファイルテストで使われたハンドルを解放すると -T _
は関係のないハンドルを使っていました。
IO リファレンスの stat
は stat 型や -T _
で使うための ファイルハンドルをリセットしていませんでした。
致命的エラーでは開いていないファイルハンドルへのファイルテストや 任意のハンドルへの -l
のための stat バッファは リセットしていませんでした。 致命的エラーは -T
が $!
を設定するのも止めていました。
最終の stat が読み込めないファイルに対してのものだったとき、 -T _
は、最終 stat バッファを変更せずに undef
を返すことを 想定していました。 しかしこれは stat 型をセットしていたので、lstat _
が 動作しなくなっていました。
-T FILENAME
は読み込めないファイルの時に内部 stat バッファを リセットしていませんでした。
これら全ては修正されました。
フォーマットと formline
に関するいくつかのエッジケースが修正されました; 特に、フォーマット自身が(tie やオーバーロードのような)潜在的な変数の場合、 そしてフォーマットとデータのエンコーディングが違う場合です。 両方の場合で、出力が壊れる可能性がありました [perl #91032]。
formline
はもはやその引数をその場で文字列に変換しなくなりました。 従って、formline
にリファレンスを渡してもリファレンスを 壊さなくなりました [perl #79532]。
$^A
(フォーマット出力演算器) への代入によって出力行数を 再計算するようになりました。
given
と when
given
は暗黙の $_ を正しくスコープしていなかったので、メモリリークや "Variable is not available" 警告を発生させていました [perl #94682]。
given
は、使っている暗黙のレキシカルな $_
に set-magic を 呼び出していませんでした。 つまり、例えば pos
は、たとえ入力が異なった変数でも、同じ given
ブロック内での一つ目の実行から次のものへ覚えていました [perl #84526]。
when
ブロックは取り囲んでいる given
ブロックの内側で宣言された変数を 返すことができるようになりました [perl #93548]。
glob
演算子VMS 以外の OS では、Perl の glob
演算子 (および <...>
形式) は、 水面下で File::Glob を使っています。 File::Glob は、取得したそれぞれの単語を bsd_glob
関数に渡す前に、 パターンを単語に分割しています。
分割を行う方法にいくつかの非一貫性がありました。 引用符 (' と ") は常にシェル風単語デリミタとして扱い(これにより空白を 単語の一部にできます)、バックスラッシュは引用符をエスケープするために 存在しているのでない限り常に保存されるようになりました。 以前は、これはパターンに空白を含んでいるかによって一部の場合にしか このような動作になっていませんでした。 また、パターンの末尾のエスケープされたくうはくは削除されなくなりました [perl #40470]。
CORE::glob
はデフォルトのグロブ関数を呼び出すのと同じように 動作するようになりました。呼び出しのように 以前は、CORE::
接頭辞にもかかわらず、オーバーライドできていました。
(perl 自身をビルドするときにモジュールを設定するために使われる) miniperl では、glob
は csh を呼び出す前に %ENV をクリアするように なりました; 後者は LS_COLOR 環境変数の値が好ましくない場合に一部の システムで croak するからです [perl #98662]。
明示的な return は return に渡された値のコピーではなく、値そのものを 返すようになりました [perl #72724, #72706]。
左辺値サブルーチンは、最後の文と return への引数について左辺値文法 (つまり =
の左側になれるか) を強制します。 左辺値サブルーチンはいつも左辺値コンテキストで呼ばれるわけではないので、 この制限は取り除かれました。
左辺値サブルーチンはどんな値を返せるかに関する制限が緩められました。 以前は shift
や delete
で返されたり、他のサブルーチンからの値では croak していましたが、もはやそうならなくなりました [perl #71172]。
空の左辺値サブルーチン (sub :lvalue {}
) はリストコンテキストでは @_
を返していました。 以前は全てのサブルーチンでそうでしたが、通常のサブルーチンに関しては Perl 5.8.2 で修正されました。 今回左辺値サブルーチンに関しても修正されました。
自動有効化は左辺値サブルーチンから返された値に対しても 動作するようになりました [perl #7946]; 左辺値コンテキストでの keys
の 返り値に対しても動作するようになりました。
左辺値サブルーチンは右辺値コンテキストでは返り値をコピーしていました。 これは CPU サイクルの無駄であるだけでなく、バグを引き起こしていました。 ($)
プロトタイプによって左辺値サブルーチンが返り値を コピーしていました [perl #51408]; また while(lvalue_sub() =~ m/.../g) { ... }
は無限ループになっていました [perl #78680]。
潜在的な左辺値コンテキスト (例えばサブルーチンの引数や for
に渡された リスト) で呼び出されたとき、左辺値サブルーチンは返された読み込み専用の値を コピーしていました。 例えば、 sub :lvalue { $] }
は $]
ではなく、そのコピーを 返していました。
潜在的な左辺値コンテキストで呼び出されると、配列やハッシュを返す 左辺値サブルーチンは配列やハッシュをスカラ変数に割り当てて、バグを 引き起こしていました。 これは、配列がサブルーチンから返される最初のものである場合については 5.14.0 で修正されました (しかし $scalar, @array
やハッシュが返される 場合は修正されませんでした)。 今回、より一般的な修正が適用されました [perl #23790]。
($object->method(my($a,$b))
のように) 引数が全て my()
または our()
で囲まれているメソッド呼び出しは、サブルーチンで左辺値 コンテキストを強制していました。 これは左辺値メソッドがある種の値を返すのを妨げていました。
(&$name
または &{"name"} のような)コンパイル時に決定されない 左辺値サブルーチン呼び出しは、左辺値サブルーチンの最後の文で起きても strict refs が適用されるようになりました [perl #102486]。
サブルーチンがコンパイル時に見えないサブルーチン呼び出しは、それが 左辺値サブルーチンの最後の文で起きると、非左辺値サブルーチンを拒否して "Can't modify non-lvalue subroutine call" で die していました [perl #102486]。
コンパイル時に見えて いる 非左辺値サブルーチン呼び出しには逆のバグが ありました。 呼び出しが左辺値サブルーチンの最後の文だと、左辺値サブルーチンが 左辺値コンテキストで呼び出されたときにエラーが起きませんでした。 Perl は非左辺値サブルーチンによって返された一時的な値に盲目的に 代入していました。
AUTOLOAD
ルーチンは、サブルーチンがコンパイル時に見えていないと、 左辺値のサブルーチン呼び出しや潜在的な左辺値コンテキストに対して、 実際のサブルーチン呼び出し (つまりオートロードが不要の場合) よりも 高い優先順位を持っていました。
XSUB や sub foo :lvalue;
文法の別名サブルーチンスタブに :lvalue
属性を適用すると Perl 5.12 では動作していませんでした。 これは修正されました。
既に定義されているサブルーチンへの :lvalue 属性を適用は正しく 動作していませんでした; 属性によってサブルーチンのコンパイル方法が 変わるからです。 従って、Perl 5.12 から既に定義されているサブルーチンに属性を 適用しようとすると警告が出るようになりました。 このような場合、属性は捨てられます。
しかし、5.12 での変更は、カスタム属性もある場合が抜けていました: この場合は暗黙にかつ効果なく属性が適用されます。 この抜けは修正されました。 (foo
が既に定義されているとき) sub foo :lvalue :Whatever
は :lvalue 属性に対して警告を出し、適用されません。
ネストした左辺値サブルーチン呼び出しでの左辺値コンテキストの伝搬に 影響を与えるバグが修正されます。 以前は、ネストした右辺値コンテキストの値を返すことは内側のサブルーチン 呼び出しでは左辺値コンテキストとして扱われ、(読み込み専用の値のような) いくつかの値が拒否されていました。
'nomethod' オーバーライドに依存したオーバーロードされたオブジェクトに 関係する算術演算 ($left += $right
) は左オペランドが オーバーロードされていなくてもセグメンテーションフォルトしなくなりました。
オーバーロード時にメソッドが見付からなかったときに発生するエラーは、 5.8.x で出来ていたように、正しいパッケージ名に言及するようになりました; 5.10.0 からは間違って "overload" パッケージに言及していました。
%overload::
を未定義にしてもクラッシュしなくなりました。
prototype
関数は __FILE__
, __LINE__
, __PACKAGE__
指示子で die しなくなりました。 これらは文法的には time
のような引数なし関数と区別が付かないので、 空文字列プロトタイプを返すようになりました。
prototype
は、eq
のような、どのようにしても関数のように呼び出せない オーバーライド可能な全ての挿入演算子に対して undef
を 返すようになりました。 以前は一部は正しくないプロトタイプを返し、その他は die していました [perl #94984]。
いくつかの組み込み関数のプロトタイプ -- getprotobynumber
, lock
, not
, select
-- が修正されたり、少なくとも以前よりはより実際に 近いものになりました。
/[[:ascii:]]/
と /[[:blank:]]/
は、プラットフォームが対応していれば use locale
のときにロケールのルールを使います。 以前は、プラットフォームのネイティブな文字集合を使っていました。
m/[[:ascii:]]/i
と /\p{ASCII}/i
は (異なったロケールのもとでは) 同じようにマッチングしなくなりました。 これは 5.14 で作り込まれた、最初の表現が KELVIN SIGN のような ASCII の範囲外の文字にもマッチングしていた退行の修正です。
/.*/g
はときどき "\n" で終わっている文字列の末尾に マッチングしていませんでした。 これは修正されました [perl #109206]。
5.12.0 から、Perl は ${ qr// }
をハッシュ要素に代入してから Hash::Util でロックすると、内部管理が混乱していました。 これにより二重解放、クラッシュ、間違った振る舞いを引き起こしていました。
新しい (5.14.0 からの) 正規表現修飾子 /a
が /aa
のように 繰り返されると、/i
の基ではマッチングする範囲内の文字で、ASCII の 範囲外の文字を禁止します。 これは一部の状況では動作していませんでした; 次のような全てに関連する選択は:
"\N{KELVIN SIGN}" =~ /k|foo/iaa;
不適切に成功していました。 これは修正されました。
5.14.0 では、[\w\s]
のような正規表現文字クラスでメモリリークを 起こしていましたが、これは修正されました。 (5.14.1)
正規表現マッチングでのエッジケースではループになる可能性がありました。 これは /i
が適用されている状況下でのマルチ文字を畳み込んでいる 大かっこの文字クラスで、マッチングするターゲット文字列に畳み込まれる 一つ目の要素に引き続いて畳み込みの残りの部分から始まるようなもう一つの マルチ文字畳み込み文字が続いている場合にのみ起こります。
"s\N{U+DF}" =~ /[\x{DF}foo]/i
はそのようなケースの一つです。 \xDF
は "ss"
に畳み込みます。(5.14.1)
正規表現パターンマッチング内のいくつかの文字は /i
に関連する一部の 状況では正しくマッチングしていませんでした。 影響を受けていた文字は: COMBINING GREEK YPOGEGRAMMENI, GREEK CAPITAL LETTER IOTA, GREEK CAPITAL LETTER UPSILON, GREEK PROSGEGRAMMENI, GREEK SMALL LETTER IOTA WITH DIALYTIKA AND OXIA, GREEK SMALL LETTER IOTA WITH DIALYTIKA AND TONOS, GREEK SMALL LETTER UPSILON WITH DIALYTIKA AND OXIA, GREEK SMALL LETTER UPSILON WITH DIALYTIKA AND TONOS, LATIN SMALL LETTER LONG S, LATIN SMALL LIGATURE LONG S T, LATIN SMALL LIGATURE ST です。
スレッドでの正規表現のコンパイルのメモリリークの退行が修正されました。
5.14.0 で作り込まれた退行が修正されました。 これは Unicode 特性のみからなる正規表現の反転させた大かっこ文字クラスに 関連しています。 この特性は Latin1 の範囲外では反転できません。
三つの問題のある Unicode 文字は /i
のもとでの正規表現 パターンマッチングでよりよく動作するようになりました。
以前は、三つの Unicode 文字: LATIN SMALL LETTER SHARP S, GREEK SMALL LETTER IOTA WITH DIALYTIKA AND TONOS, GREEK SMALL LETTER UPSILON WITH DIALYTIKA AND TONOS と、これらを畳み込んでいる並び (LATIN SMALL LETTER SHARP S のための "ss" を含みます) は、/i
の基では正しくマッチングしていませんでした。 5.14.0 はこれらの場合の一部を修正しましたが、文字や並びの一つが (?(DEFINE)
正規表現述語で使われている場合に panic するなどの問題が ありました。 5.14 で作り込まれた既知のバグは修正されました; 同様に今まで 動作していなかったその他のいくつかのエッジケースも修正されました。 これら全ては /i
の元での大かっこ文字クラスの外側での文字や並びに 関連するものです。 これは [perl #98546] を閉じます。
qr/[\N{LATIN SMALL LETTER SHARP}a-z]/i
のような、大かっこ文字クラスの 内側の複数文字畳み込みのある種の文字を使ったときに既知の問題が 残っています。 これらの残っているバグは [perl #89774] で対応しています。
RT #78266: 正規表現の一部とマッチングしなかった名前付き捕捉バッファに アクセスすると、これが導入された 5.10 以降ずっと、正規表現エンジンが メモリリークしていました; 例えば、以下のコードは 100 MB 以上のメモリを 消費していました:
for (1..10_000_000) {
if ("foo" =~ /(foo|(?<capture>bar))?/) {
my $capture = $+{capture}
}
}
system "ps -o rss $$"'
5.14 では /[[:lower:]]/i
と /[[:upper:]]/i
は逆の大文字小文字と マッチングしていませんでした。 これは修正されました [perl #101970]。
右側でのオーバーロードされたオブジェクトでの正規表現マッチングはときどき オブジェクトの文字列化回数が多すぎました。
5.14 で作り込まれた退行が修正されました; /i
正規表現マッチングで パターンが UTF-8 で、ターゲット文字列は UTF-8 ではなく、パターンに マッチングするはずの文字列の前に Latin-1 文字があると不適切に 失敗していました [perl #101710]。
大文字小文字を区別しない正規表現パターンマッチングで、UTF-8 エンコードされた 文字列が最初の可能な位置からのみマッチングのスキャンを開始していました。 これにより "f\x{FB00}" =~ /ff/i
のようなマッチングが失敗していました。
デバッグビルドで正規表現最適化器が不都合な内容の固定文字列ノードを マージするときにクラッシュしなくなりました。
5.14.0 で導入された正規表現修飾子 /aa
と \b
エスケープシーケンスの 組み合わせによる panic が修正されました [perl #95964]。(5.14.2)
正規表現修飾子 /aa
と、\b
および \B
のエスケープシーケンスの 組み合わせは、UTF-8 エンコードされた文字列で正しく動作していませんでした。 /aa
の基での全ての非 ASCII 文字は非単語文字として扱われるべきですが、 非 ASCII 文字に対して単語/非単語の決定に Unicode の規則が使われていました。 これは修正されました [perl #95968]。
(?foo: ...)
は文字集合で渡されたものを失わなくなりました。
trie 最適化は空の (?:)
を含む選択に問題があり、 "x" =~ /\A(?>(?:(?:)A|B|C?x))\z/
はマッチングするべきなのに 失敗していました [perl #111842]。
正規表現に埋め込まれたコードブロックでレキシカル (my
) 変数を使っても メモリ破壊やクラッシュを引き起こさなくなりました。
それでもなお、これらのコードブロックはまだ実験的で、(例えばループ中で) 間違った変数が閉じ込められたり、正常でない終了(例えば die
)でメモリ破壊が 起きるという問題があります。
The \h
, \H
, \v
, \V
正規表現メタ文字は文字列の末尾と マッチングしようとしたときにパニックエラーメッセージを発生させていました [perl #96354]。
四つの C1 制御文字 MW
PM
, RI
, ST
は以前は \N{}
, vianame(), string_vianame() で認識されていませんでした。
Mentioning a variable named "&" other than $&
以外で "&" がついている変数 (つまり @&
または %&
) への言及で $&
が動作しなくなっていました。 同様のことは "'" および "`" という名前の変数にも適用されます [perl #24237]。
UNIVERSAL::AUTOLOAD
サブルーチンを作成してもときどき %+
, %-
, %!
が動作しなくなることはなくなりました [perl #105024]。
~~
は Any~~Object の優先順位を正しく扱えるようになり、左側にある オーバーロードされたオブジェクトに騙されなくなりました。
Perl 5.14.0 では、$tainted ~~ @array
は正しく動作しなくなっていました。 ときどき($tainted
が最初の要素の 後に 配列に現れた場合)間違って 失敗したり、(最初の要素の後に undef
が現れた場合) 間違って成功したり していました [perl #93590]。
sort
演算子sort
は、サブルーチンが比較ルーチンとして提供されたときに、 sub {}
と sub {()}
を等価であると見なしていませんでした。 以前は sub {()}
で croak していました。
sort
は再び XSUB であるカスタムソートサブルーチンでも 動作するようになりました。 5.10.0 から動作しなくなっていました。
sort
でカスタムソートルーチンとして定数を指定すると、ソートされない 結果を出力しますが、もはやクラッシュしなくなりました。 これは 5.10.0 からクラッシュしていました。
カスタム比較ルーチンが非数値を返したときに sort
が出力する警告は "in sort" を含んで、比較ルーチンの最後の行ではなく、sort
演算子の 行番号を表示するようになりました。 また、警告は sort
があるスコープで有効な場合にのみ出力されるように なりました。 以前は警告は比較ルーチンのスコープで有効なときに発生していました。
内部で最適化される sort { $a <=> $b }
は、NaN (非数値) のとき、 <=>
が undef
を返すので、"uninitialized" 警告が 出力されるようになりました。 最適化されない sort { 1; $a <=> $b }
やもっと複雑な場合と 同じになります [perl #94390]。
substr
演算子tie された (およびその他のマジカルな) 変数でも "Attempt to use reference as lvalue in substr" 警告が出るようになりました。
この警告は、substr
自身が呼び出されたときではなく、左辺値が 代入されたときに発生します。 これによる違いは、substr
の返り値がリファレンスされて、その後で 代入されたときのみです。
読み込み専用の値や型グロブの部分文字列を(潜在的に左辺値コンテキストになる) 関数に渡しても、直ちに "Can't coerce" や "Modification of a read-only value" エラーを発生させなくなりました。 このエラーは渡された値が代入された時にだけ発生します。
同じことは "substr outside of string" エラーで起こります。 左辺値が読み込まれるだけで書き込まれないなら、右辺値の substr
と同様、 単に警告だけを出すようになりました。
substr
代入は、第一引数が tie された変数の場合に FETCH を 2 回 呼び出されることはなくなり、1 回だけになりました。
Perl の一部は文字列中に組み込まれた NUL 文字 (chr 0
) を正しく 扱えませんでした。 これは、例えば、$m = "a\0b"; foo->$m
は、実際に $m に含まれている メソッド名ではなく、"a" メソッドが呼び出されていたことを意味します。 以下の部分が NUL 文字に対応するように修正されました:
メソッド名
型グロブ名 (ファイルハンドルとサブルーチン名を含む)
ref()
の返り値を含むパッケージ名
型グロブ要素 (*foo{"THING\0stuff"}
)
シグナル名
変数の名前や値、メソッドなどに言及する様々な警告やエラーメッセージ
この変更による一つの副作用は、"\0" への bless はもはや ref()
が偽を 返さなくなりました。
スレッドから返された型グロブは、親スレッドが既に同じ名前のグロブを 持っていた場合はもはやクローンされなくなりました。 これは、返されたサブルーチンが正しいパッケージ変数に代入されることを 意味します [perl #107366]。
クローン中のメモリ割り当てによってスレッドがクラッシュするいくつかの 場合が修正されました [perl #90006]。
スレッドの作成前に DB
パッケージから caller
が呼び出されていると、 スレッドの join でときどき "Attempt to free unreferenced scalar" 警告が 出ていました [perl #98092]。
(lock &sub
によって) サブルーチンをロックしても、通常のサブルーチンに 関してはコンパイルエラーにならなくなりました。 左辺値サブルーチンに関しては、サブルーチンをスカラとして返すことで、 ref \$_
が場合によっては "CODE" を返すというようなおかしな副作用を 起こさなくなりました。
lock &sub
は threads::shared が読み込まれていると実行時エラーが 出るようになりました (読み込まれていなければ何も起こりません) が、 これは将来のバージョンで修正されるかもしれません。
FETCH が無視されたり多く呼び出されすぎたりしていた様々な状況が 修正されました:
PerlIO::get_layers
[perl #97956]
$tied がリファレンスを保持しているときの $tied =~ y/a/b/
, chop $tied
, chomp $tied
。
local $_
を呼び出すとき [perl #105912]
4 引数の select
sysread
に渡された tie されたバッファ
$tied .= <>
(open $fh, ">&", $tied
のように) 3 引数の open
で、 3 番目が tie されたファイルハンドル
比較ルーチンが tie されたグロブへのリファレンスの sort
リストコンテキストでの ..
と ...
[perl #53554]。
tie された変数が文字列を返すときの ${$tied}
, @{$tied}
, %{$tied}
, *{$tied}
(&{}
は影響を受けません)
defined ${ $tied_variable }
右辺値コンテキストでファイルハンドル引数を取る様々な関数 (close
, readline
など) [perl #97482]。
${ (), $tied } = 1
のような複雑な式をデリファレンスする場合の一部で、 FETCH
が複数回呼び出されていましたが、一回だけになりました。
$tied->method
で $tied がパッケージ名を返すと、メモリ破壊によって メソッド呼び出しに失敗していました。
*$tied = \&{"..."}
と *glob = $tied
のような代入
chdir
, chmod
, chown
, utime
, truncate
, stat
, lstat
と ファイルテスト演算子 (-r
, -x
など)。
caller
は、DB パッケージから呼び出されたときに @DB::args
に サブルーチン引数を設定します。 以前は @DB::args
が tie されているとクラッシュしていました。 今では代わりに croak するようになりました。
%ENV や %^H
の要素を tie してからその要素を削除すると、要素自身が スカラに tie しているのと等価であるはずでも(要素はもちろんスカラです)、 オブジェクトの DELETE メソッドが呼び出されていました [perl #67490]。
Perl が (新しいリファレンスで STORE を呼び出す) tie された配列やハッシュの 要素を自動有効化すると、FETCH が同じリファレンスを返すと仮定するのではなく、 STORE の直後に FETCH を呼び出すようになりました。 これにより tie されたオブジェクトの実装がより簡単になりました [perl #35865, #43011]。
4 引数の select
は文字列である tie されたり汚染されている変数に対して "Non-string passed as bitmask" 警告を出力しなくなりました。
型グロブを返す tie されたスカラをローカル化してもスコープの終わりまで tie 状態を止めなくなりました。
tie されたハンドルメソッドの外側に goto
しようとするとメモリ破壊や クラッシュが起きていました。 今では代わりにエラーメッセージが出力されます [perl #8611]。
tie された変数をサブルーチンリファレンスとして使う時に起きるバグが 修正されました: 変数に代入されたり変数から返された値がリファレンスまたは 型グロブのとき、\&$tied
はクラッシュしたり間違ったサブルーチンを 返すことがありました。 リファレンスの場合は Perl 5.10.0 で作り込まれた退行です。 型グロブに関しては、おそらく今まで全く動作していませんでした。
v文字列を渡されたビット単位否定演算子は (そしておそらく他の演算子も) 文字列が変更されても返り値にv文字列マジックを衝けたままでした。 これはにより、version->new(~v1.2.3)
は、実際は version->new
に渡される文字列は "\376\375\374" にも関わらず、 "v1.2.3" のように見えるバージョンを作成していました。 これはまた B::Deparse が ~v1.2.3
を、間違って ~
なしで 逆パースしていました [perl #29070]。
v文字列をマジック変数 (例えば tie された変数や $!
) に代入してから 他のものを代入すると全てのマジックが消えてしまっていました。 これにより tie された変数は解除され、、$!
は失敗したシステムコールで 更新されなくなり、$|
は自動フラッシュを設定しなくなり、その他の 問題も発生していました。 これは修正されました。
version->new("version")
と printf "%vd", "version"
は もはやクラッシュしなくなりました [perl #102586]。
use v5.43
で暗黙的に行われるようなバージョン比較で、もはや ロケール設定が変更されなくなりました [perl #105784]。
バージョンオブジェクトはもはや真偽値コンテキストで メモリリークしなくなりました [perl #109762]。
autouse
名前空間からのサブルーチンは再び再定義警告を 出さなくなりました。 これは 5.005 では動作していましたが、5.6 ではほとんどのサブルーチンで 壊れていました。 autouse
パッケージから再定義された、XS 経由で作成されたサブルーチンは 5.10 から動作していませんでした。
新しい XSUB は、5.8.x で行っていたように、既に存在しているサブルーチンを 上書きすると再定義警告を出力するようになりました。 (autouse
のロジックは 5.10-14 で差し戻されました。 autouse
名前空間からのサブルーチンだけが上書きされると警告が 発生します。)
newCONSTSUB
は実行時ヒントではなく、コンパイル時ヒントを 使っていました。 以下のコードは再定義警告を生成するべきでありませんが、newCONSTSUB
が 既にあるサブルーチンで再定義されると生成していました:
use warnings;
BEGIN {
no warnings;
some_XS_function_that_calls_new_CONSTSUB();
}
定数サブルーチンの再定義警告はデフォルトでオンです (perldiag では重要な 警告として知られています)。 これは、グロブ代入または警告を発生させる Perl サブルーチンの定義でのみ 発生していました。 XSUB の作成がこの警告を引き起こすとき、これはデフォルトの警告では ありませんでした。 これは修正されました。
再定義警告が起きるかどうかの内部チェックは以下のような形で "uninitialized" 警告を出力していました:
use warnings "uninitialized";
use constant {u => undef, v => undef};
sub foo(){u}
sub foo(){v}
右辺値コンテキストでファイルハンドル引数を取る様々な関数 (close
, readline
, など) は未定義ハンドルに対して 2 回警告を 出力していました [perl #97482]。
dbmopen
は、mode 引数が undef
の場合は 3 回ではなく 1 回だけ 警告を出力されるようになりました [perl #90064]。
+=
演算子は通常左側が undef
のときは警告が出ますが、tie された 変数では出ていませんでした。 これは修正されました [perl #44895]。
Perl 5.14 でのバグ修正が新しいバグを作り込んでいました; 問題になる演算子が二つのオペランドを持ち、その一つが %{...}
または @{...}
のとき、間違った変数に "uninitialized" 警告を 発生させていました。 これは修正されました [perl #103766]。
リストコンテキストでの ..
と ...
は、(数値ではなく) 文字列の範囲に 対する "uninitialized" 警告に対して変数名に触れるようになりました。
自動的に起動された DESTROY
メソッドの最初の引数を弱くすると、 間違った "DESTROY created new reference" エラーが出たり クラッシュしたりしていました。 読み込み専用リファレンスを弱くするとエラーが出るようになりました。
スコープ外になったレキシカルハッシュへの弱い参照は未定義にならず、 ハッシュを指し続けていました。
スコープ外になったレキシカル変数への弱い参照は (tie されたオブジェクトの DESTROY などの) マジカルなメソッドが呼び出される前に壊されるように なりました。 これによりそのようなメソッドが次にスコープに入ったときに見える変数を 修正することを防ぎます。
@ISA 配列への弱い参照を作ったり、配列のインデックスにアクセス ($#ISA
) したりすると、後で @ISA 配列へ追加した要素のための内部管理が 混乱していました。 例えば、要素自身への弱い参照を作るとその弱い参照が @ISA にプッシュされます; また $#ISA
を使った後に要素を追加するとメソッド検索から無視されます [perl #85670]。
quotemeta
は use feature 'unicode_strings'
のもとで、文字列が UTF-8 かどうかに関わらず同じ文字を一貫性を持ってクォートするようになりました; これによって悪名高い "The "Unicode Bug"" in perlunicode の最後(であることを 願っています)の残滓が修正されました。 [perl #77654]。
これらの符号位置のどれがクォートされるかは、Unicode の推奨に従って 変更されました。 詳しくは "quotemeta" in perlfunc を参照してください。
study
は何もしなくなり、study が正規表現マッチングの振る舞いが影響を 与えることに関連するおそらく全ての未解決の問題が解決しました!
Perl 4 で動作していた open foo || die
と書くと "Precedence problem" 警告が 出力されます。 この警告は完全修飾された裸の単語のハンドル名が ||
に引き続いていないことに 間違って適用されていました。 これは修正されました。
パッケージの別名化 (*foo:: = *bar::
) の後、0 引数か 1 引数の select
はときどきファイルハンドルを参照できない名前を返したり、 ファイルハンドルが選択されているのに undef
を返したりしていました。 このような場合では型グロブリファレンスを返すようになりました。
PerlIO::get_layers
は数値であると考えられる引数を無視して、それ以外を ファイルハンドル名として扱うことをしなくなりました。 フラットな(リファレンスではない)スカラに対して一貫性を 持つようになりました。
#!
行の認識できないオプション
-x のように、#!
行に使えないオプションが現れると、perl は "Can't emulate..." で die します。
コマンドラインか #!
行かに関わらず、perl が全く認識できない オプションと同じメッセージを出力していました。
今では "Unrecognized switch" エラーメッセージを出力するようになりました [perl #104288]。
system
は、シグナルハンドラが終了コードを盗むのを防ぐために、 SIGCHLD シグナルハンドルを一時的にブロックするようになりました [perl #105700]。
次の引数に代入される文字数を表現する、printf
and sprintf
での %n フォーマッティングコードは、バイト数ではなく実際に文字数を 代入するようになりました。
また、substr
のような特殊な左辺値関数や、存在していないハッシュや配列の 要素でも動作するようになりました [perl #3471, #103492]。
Perl は、観察できる違いがなければ、速度のために、サブルーチンから返される 値のコピーを省略します。 ロジックの間違いにより、delete
, shift
, splice
では、結果が 別の場所へのリファレンスでも起きていました。 また、解放されようとしている tie された変数でもそうしていました [perl #91844, #95548]。
utf8::decode
は読み込み専用スカラの修正を拒否するようになりました [perl #91850]。
grep
や map
の内側、正規表現に組み込まれたコードブロック、 @INC フィルタ (@INC 内のサブルーチンによって返されたサブルーチン) で $_ を解放すると、二重解放やクラッシュが起きていました [perl #91880, #92254, #92256]。
eval
は、実行時エラーがあったとき、スカラコンテキストでは undef
を、 リストコンテキストでは空リストを返します。 eval
がリストコンテキストで文字列を渡されて文法エラーが起きると、 未定義要素一つを含むリストが返されていました。 全てのエラーについてリストコンテキストでは空リストが返るようになりました [perl #80630]。
goto &func
は、現在のサブルーチンのスコープの巻き戻しによって 未定義化しようとしているサブルーチンのデストラクタを呼び出そうとしたとき、 クラッシュせずにエラーメッセージを出力するようになりました [perl #99850]。
Perl はコードが現在コンパイルしているパッケージに追加の参照カウントを 保持するようになりました。 これにより以下のコードでクラッシュしなくなりました [perl #101486]:
package Foo;
BEGIN {*Foo:: = *Bar::}
sub foo;
x
繰り返し演算子は 64 ビットビルドで大きな繰り返しカウントを指定しても クラッシュしなくなりました [perl #94560]。
*CORE::GLOBAL::require
がオーバーライドされているときに暗黙の $_
に対して require
を呼び出してもセグメンテーション違反を 起こさなくなり、$_
はオーバーライドしているサブルーチンに 渡されるようになりました [perl #78260]。
use
と require
は (open.pm で有効になる) 呼び出し側の スコープで有効な I/O 層に影響を受けなくなりました [perl #96008]。
our $::é; $é
(これは不正です) は "Compilation error at lib/utf8_heavy.pl..." エラーメッセージを出力しなくなりました; これは 5.10.0 から出力されていました [perl #99984]。
64 ビットシステムでは、read()
は 32 ビット範囲を超えた大きな文字列 オフセットを理解するようになりました。
サブルーチン属性を処理するときに起きるエラーによってサブルーチンの構文木を メモリリークしなくなりました。
同じ定数サブルーチンを index
と formline
の両方に渡してもどちらかが 失敗しなくなりました [perl #89218]。(5.14.1)
同じ文で属性付きで宣言されているレキシカル変数へのリスト代入 (my ($x,@y) : blimp = (72,94)
) は Perl 5.8.0 で動作しなくなっていました。 これは修正されました。
Perl 5.10.0 で間違ったロジックが導入され、入力文字列が空のとき、 pack テンプレートの中間にある "U*" が "U0" と等価になっていました。 これは修正されました [perl #90160]。(5.14.2)
オブジェクトのデストラクタは、どのスカラからも参照されていないオブジェクトの グローバルな破壊の間には呼び出されていませんでした。 これは配列要素が bless されていたり (例えば bless \$a[0]
)、クロージャが bless された変数を参照している (bless \my @a; sub foo { @a }
) ときに 起こります。
スカラによって参照されているオブジェクトをチェックする通常のパスの後に、 残っているかもしれない全てのオブジェクトのデストラクタを起動する 追加のパスがグローバルな破壊中に行われるようになりました [perl #36347]。
ヒヤドキュメントをパースするときに解放されたバッファから読み込めることが あったケースを修正しました。(5.14.1)
each(ARRAY)
は、while
条件の中では、each(HASH)
と同様に defined(...)
でラップされるようになりました [perl #90888]。
do
ブロックが return
への引数であるときのコンテキストの伝搬の問題が 修正されました。 以前は、自身が return
に引き続いている if
ブロックの内側の return
の一部の場合で undef
が返されていました。
汚染された定数に対する index
の呼び出しによって、引き続きコンパイルされた コードの定数が汚染されなくなりました [perl #64804]。
1 while 1
のような無限ループは、ブロックの残りの部分で strict 'subs'
モードが動作していませんでした。
($a,$b) = ($b,$a)
のようなリスト代入において、Perl は左側への 代入の前に右側のアイテムのコピーを作る必要があります。 効率のために、($a,$b) = ($c,$d)
のように、両側で言及されている 変数がない場合、右側の値を直接左側に代入します。 いつこのごまかしを行うかを決定するロジックが間違っていて、 &&
と ||
が右側にあると騙されていました。 それで、($a,$b) = $some_true_value && ($b,$a)
は結局 $b
の値を 両方のスカラに代入することになっていました。
Perl は ("string", $variable) ||= 1
の文字列に左辺値コンテキストを 適用しようとしなくなりました (これは以前はエラーになっていました)。 ||=
の左側はスカラコンテキストで評価されるので、これはスカラ コンマ演算子で、最後以外のアイテムは無効コンテキストになります。 無効左辺値コンテキストというものはないので、Perl にこれをさせようとするのは 誤りでした [perl #96942]。
@DB::args
が最初の caller
呼び出しの後に値が代入されているときに、 caller
を DB パッケージから呼び出してもメモリリークしなくなりました。 Carp がこのバグの引き金を引いていました [perl #97010]。(5.14.2)
close
および同様のファイルハンドル関数は、($+
のような)組み込みの グローバル変数で呼び出されると、変数が未定義値を保持していた場合、 通常の "Use of uninitialized value" 警告ではなく、die していました。
Perl 5.6.0 で自動有効化されたファイルハンドルが導入されたとき、 readline
は (<$foo>
ではなく) readline($foo)
として 呼び出されると不注意に自動有効化していました。 これは、決して自動有効化されないように修正されました。
(例えば undef &{$x = sub{}}
の後に $x が保持しているような) 未定義の 無名サブルーチンを呼び出すと、"Not a CODE reference" エラーが 発生していました; これは 正しい "Undefined subroutine called" に 修正されました [perl #71154]。
caller
を使用中に @DB::args
が解放されても クラッシュしなくなりました [perl #93320]。
setpgrp($foo)
は ($foo, setpgrp)
と等価でした; setpgrp
は引数が一つだけのときは引数を無視していたからです。 これは setpgrp($foo,0)
と等価に修正されました。
shmread
は、共有メモリから読み込んだときにスカラフラグを正しく 設定しておらず、スカラにあるすでに存在するキャッシュされた数値表現が 永続化していました [perl #98480]。
++
と --
はグロブのコピーに対しても die せずに 動作するようになりました。
splice()
は切り詰められるときに警告を出しません。
警告を気にせずに splice(@a,MAX_LEN)
を使って配列のサイズを 制限できるようになりました。
$$
はもはや汚染されません。 この値は常に直接 getpid()
から取得されるので、常に安全です。
STDIN がパースを開始する前に閉じられてもパーサはファイルハンドルを リークしなくなりました [perl #37033]。
$@ にリファレンスでなかったり文字列でなかったりマジカルな(例えば汚染された) 値が入っているときに die;
しても、適切に 展開されるようになりました [perl #111654]。
Solaris では、2 種類の問題があります。
make は Sun の make なら、Makefile の不正な形式のマクロ代入に 関するエラーが発生します。 これは ./Configure が make depends しようとするときに起こります。 それから Configure は 0 で終了しますが、さらなる make は 失敗します。
make が gmake なら、Configure は完了し、それから /usr/include/stdbool.h に関するエラーが出ます。
Win32 では、STDERR がリダイレクトされていないと多くのテストでハングします。 これの原因はまだ調査中です。
その他のユーザーが読み込めない umask の状態で root でビルドすると、 t/op/filetest.t は失敗します。 これはテストのバグで、perl の振る舞いのバグではありません。
Configure -Doptimize='-O2 -flto'
のように、最近の gcc とリンク時最適化を 有効にして Configure すると、オプティマイザが Configure のいくつかの テストを最適化で削除してしまうことで失敗します。 回避方法は、以下のように、Configure を実行するときに -flto
フラグを 省略して、実際にビルドするときには再び追加します:
sh Configure -Doptimize=-O2
make OPTIMIZE='-O2 -flto'
以下の CPAN モジュールは perl 5.16 ではテストが失敗します。 全てについてパッチが提供されており、できればすぐに新しいリリースが 出るでしょう:
Date::Pcalc バージョン 6.1
Module::CPANTS::Analyse バージョン 0.85
これは Module::Find 0.10 と File::MMagic 1.27 の問題によって 失敗します。
PerlIO::Util バージョン 0.72
Perl 5.16.0 は、Perl 5.14.0 以降、139 人の作者によって、 2,500 のファイルに約 590,000 行の変更を加えて、 約 12 ヶ月開発されてきました。
Perl は、活気のあるユーザーと開発者のコミュニティのおかげで 20 年を超えて繁栄しています。 以下の人々が、Perl 5.16.0 になるための改良に貢献したことが 分かっています:
Aaron Crane, Abhijit Menon-Sen, Abigail, Alan Haggai Alavi, Alberto Simões, Alexandr Ciornii, Andreas König, Andy Dougherty, Aristotle Pagaltzis, Bo Johansson, Bo Lindbergh, Breno G. de Oliveira, brian d foy, Brian Fraser, Brian Greenfield, Carl Hayter, Chas. Owens, Chia-liang Kao, Chip Salzenberg, Chris 'BinGOs' Williams, Christian Hansen, Christopher J. Madsen, chromatic, Claes Jacobsson, Claudio Ramirez, Craig A. Berry, Damian Conway, Daniel Kahn Gillmor, Darin McBride, Dave Rolsky, David Cantrell, David Golden, David Leadbeater, David Mitchell, Dee Newcum, Dennis Kaarsemaker, Dominic Hargreaves, Douglas Christopher Wilson, Eric Brine, Father Chrysostomos, Florian Ragwitz, Frederic Briere, George Greer, Gerard Goossen, Gisle Aas, H.Merijn Brand, Hojung Youn, Ian Goodacre, James E Keenan, Jan Dubois, Jerry D. Hedden, Jesse Luehrs, Jesse Vincent, Jilles Tjoelker, Jim Cromie, Jim Meyering, Joel Berger, Johan Vromans, Johannes Plunien, John Hawkinson, John P. Linderman, John Peacock, Joshua ben Jore, Juerd Waalboer, Karl Williamson, Karthik Rajagopalan, Keith Thompson, Kevin J. Woolley, Kevin Ryde, Laurent Dami, Leo Lapworth, Leon Brocard, Leon Timmermans, Louis Strous, Lukas Mai, Marc Green, Marcel Grünauer, Mark A. Stratman, Mark Dootson, Mark Jason Dominus, Martin Hasch, Matthew Horsfall, Max Maischein, Michael G Schwern, Michael Witten, Mike Sheldrake, Moritz Lenz, Nicholas Clark, Niko Tyni, Nuno Carvalho, Pau Amma, Paul Evans, Paul Green, Paul Johnson, Perlover, Peter John Acklam, Peter Martini, Peter Scott, Phil Monsen, Pino Toscano, Rafael Garcia-Suarez, Rainer Tammer, Reini Urban, Ricardo Signes, Robin Barker, Rodolfo Carvalho, Salvador Fandiño, Sam Kimbrel, Samuel Thibault, Shawn M Moore, Shigeya Suzuki, Shirakata Kentaro, Shlomi Fish, Sisyphus, Slaven Rezic, Spiros Denaxas, Steffen Müller, Steffen Schwigon, Stephen Bennett, Stephen Oberholtzer, Stevan Little, Steve Hay, Steve Peters, Thomas Sibley, Thorsten Glaser, Timothe Litt, Todd Rinaldo, Tom Christiansen, Tom Hukins, Tony Cook, Vadim Konovalov, Vincent Pit, Vladimir Timofeev, Walt Mankowski, Yves Orton, Zefram, Zsbán Ambrus, Ævar Arnfjörð Bjarmason.
これはバージョンコントロール履歴から自動的に生成しているので、 ほぼ確実に不完全です。 特に、Perl 5.14.0 をよりよくするための助けとなった、以前のバージョンの Perl の問題を報告してくれた(とてもありがたい)貢献者の名前を含んでいません。
このバージョンに含まれている変更の多くは、Perl コアに含まれている CPAN モジュール由来のものです。 私たちは Perl が繁栄するのを助けている CPAN コミュニティ全体に感謝します。
全ての Perl の歴史的な貢献者のより完全な一覧はについては、 どうか Perl ソース配布に含まれている AUTHORS を参照してください。
もしバグと思われるものを見つけたら、comp.lang.perl.misc ニュースグループに 最近投稿された記事や http://rt.perl.org/perlbug/ にある perl バグ データベースを確認してください。 Perl ホームページ、http://www.perl.org/ にも情報があります。
もしまだ報告されていないバグだと確信したら、そのリリースに含まれている perlbug プログラムを実行してください。 バグの再現スクリプトを十分小さく、しかし有効なコードに切りつめることを 意識してください。 バグレポートは perl -V
の出力と一緒に perlbug@perl.org に送られ Perl porting チームによって解析されます。
もし報告しようとしているバグがセキュリティに関するもので、公開されている メーリングリストに送るのが不適切なものなら、 perl5-security-report@perl.org に送ってください。 このアドレスは、問題の影響を評価し、解決法を見つけ、Perl が対応している 全てのプラットフォームで問題を軽減または解決するパッチをリリースするのを 助けることが出来る、全てのコアコミッタが参加している非公開の メーリングリストになっています。 このアドレスは、独自に CPAN で配布されているモジュールではなく、 Perl コアのセキュリティ問題だけに使ってください。
変更点の完全な詳細を見る方法については Changes ファイル。
Perl のビルド方法については INSTALL ファイル。
一般的なことについては README ファイル。
著作権情報については Artistic 及び Copying ファイル。