当初見る気はなかったのだけどずいぶん評判がいいので見てみることに。確かに意外とSFしてた。以下ネタバレ。
CMなんかも親子の絆推しな感じだったので興味なかったし、評判に推されて見てみても途中まではうーん、って感じだったのだけど、終盤でぐぐっとSFっぽい感じになって、フレーバーかと思ってた部分の伏線あらかた回収したので個人的には楽しめた。「2001年っぽい」と感じたけどそれは監督も言ってるみたいなので狙い通りなのかな。
ただ、「宇宙ものの人間ドラマ」ではなく「SF」として見るなら科学考証だいぶ怪しいんじゃなかろうか。字幕版を見たので字幕の問題かもしれないし、自分の知識が足りないだけかも知れないけど。
いきなり気になったのは「宇宙開発が放棄されている感じなのにGPSが動作している」ってこと。なんかもうちょっとうまく嘘付けなかったのかなあ。
そしてメインプロットに関わる「ブラックホールの重力によって時間の進みが遅くなる」ってやつ。そのこと自体は相対性理論で言われてるけど、1時間が数年とか、そんなすごい比率で遅くなる位置にそもそも惑星が存在できるのかとか、その惑星上に人が立ったり液体の水があったりとか、でもその惑星の軌道上で影響を受けないとか、あり得るんかなあというのが気になった。
自分の定義かも知れないけど、SFって「リアルで分かってないことについてはいくら嘘ついてもいいけど、その後は(リアルで分かっていることも含めて)合理的な理論で構築されている」というものだと思ってるので、そこがかなりもやっとした。
ただ、自分は「伏線をちりばめてちゃんと回収する物語」が大好きなので、そういう意味では楽しめたので、総合評価としてはすごく微妙な感じ。見て損はないとは思うけど。