今年の9月21日に、NetHackの開発中コードのリークがあったのだけど、 あまり話題にならなかった気がするので軽く覗いてみる。
(これはRoguelike Advent Calendar 201412日目の記事です。)
いきさつ
- AceHackの人がrec.games.roguelike.nethackにNetHack 3.5.0-55 Beta source codeという投稿をする。
- NetHack公式が、「件のコードは確かに開発中コードだけど正式にリリースしたものじゃないよ。紛らわしいから次のリリースでは3.4.4, 3.5, 3.5.0 というバージョン番号は使わないよ。」と声明。
- (周りがみんな「そもそもリリースする気あるの?」と考える。)
公開直後に一応ダウンロードしたのだけどrec.games.roguelike.nethackでのスレッドも伸びてなかったので、この機会にちょっと調べようかと思ったら、時間差で伸びてた。ということでそこも参考にしつつ。
なお、ビルドすれば一応遊べるらしいのだけどそれはせず、ソースを見ただけなので、間違ってるかも。
変わらないこと
まずは変わらないことから。
- 種族
- 職業
- クエスト
- 特殊レベル
- モンスター
- アイテム
などの数や名前は変わってない。パラメータは少し変わっているものもある。見た感じでは3.4.3とセーブファイル互換性あるんじゃないかというぐらい。"WARNING: 11 years of nothing"という気持ちも少し分かる。
変わったこと
じゃあ大して変わってないのかというとそんなことはない。変更点の一覧はdoc/fixes35.0にあるのだけど、このファイル1104行もある。とても全部は見ていられないのでぱらぱらっと見て気になったところをちょっとピックアップ。
"weaken "farming" strategy"
要するにプリン牧場潰し。
ソースを確認したところ、「分裂したモンスターを倒したときのアイテムドロップ率は、1/((その種類のモンスターを倒した数/5+1)になる」。倒した数は255でカンストするので、最終的にアイテム出現率は1/50ぐらいになる。さらに死体が出る確率も最終的に1/10ぐらいになる。
自分ではプリン牧場やらないのでよくわからないけど、これだとやる意味あまりないのかな、という気はする。
adopt/adapt/improve the Paranoid_Quit patch
UIからも一つ。ゲーム中、"y/n"を聞かれる場面はいくつかあるのだけど、このオプション設定によって、場面毎に"y"ではなく"yes"が必要に設定できる。
これで、左上に移動するために"y"押してたら友好的なモンスターに殴りかかってしまうという事故が防げる。まあめったにやることはないけど、気をつかわなくて済むのはありがたい。
まとめ
その他バグ修正を含めて大量に変わっているので、興味のある人は覗いてみるといいかも。