\b
境界
use re 'strict'
use locale
でどのロケールカテゴリが影響を受けるかを制限できますprototype
:const
サブルーチン属性fileno
はディレクトリハンドルに対して動作するようになりました-fstack-protector-strong
付きでコンパイルされるようになりました-D_FORTIFY_SOURCE=2
付きでコンパイルされるようになりました&
と \&
のプロトタイプはサブルーチンのみを受け付けますuse encoding
はレキシカルになりました\N{}
は致命的エラーになりましたuse UNIVERSAL '...'
は致命的エラーになりました\c
X
で、X は表示可能な ASCII 文字でなければならなくなりました(?
と (*
の分割は致命的コンパイルエラーになりましたqr/foo/x
は、全ての Unicode パターン空白を無視するようになりました(?[ ])
の中のコメント行は \n
でのみ終わるようになりました(?[...])
演算子は標準 Perl の優先順位に従うようになりました%
と @
を省略するのはもはや許されません"$!"
の文章は、"use locale"
スコープの外側では英語になりました"$!"
の文章は、適切な場合は UTF-8 で返します?PATTERN?
の対応は削除されましたdefined(@array)
と defined(%hash)
は致命的エラーになりました*
プロトタイプの変更perl5220delta - perl v5.22.0 での変更点
この文書は 5.20.0 リリースと 5.22.0 リリースの変更点を記述しています。
5.18.0 のような以前のリリースから更新する場合は、まず 5.18.0 と 5.20.0 の違いについて記述している perl5200delta を読んでください。
四つの標準ビット単位演算子 (& | ^ ~
) について、そのオペランドを 一貫して数値として扱い、これらのオペランドを一貫して文字列として扱うための 四つのドット付き演算子 (&. |. ^. ~.
) を導入するという、 新しい実験的機能が追加されました。 同じものは代入のバリエーション (&= |= ^= &.= |.= ^.=
) にも適用されます。
これを使うには、"bitwise" 機能を有効にして "experimental::bitwise" 警告カテゴリを無効にしてください。 詳しくは "Bitwise String Operators" in perlop を参照してください。 [perl #123466].
<<>>
は <>
と同様ですが、@ARGV
のそれぞれのファイルを 開くのに 3 引数の open
を使います。 これは、@ARGV
のそれぞれの要素は実際のファイル名として扱われ、"|foo"
は パイプとして扱われないということです。
\b
境界qr/\b{gcb}/
gcb
は「書記素クラスタ境界」(Grapheme Cluster Boundary) のことです。 これは、その言語のネイティブな話者にとって、単一文字に見えるような 文字の並びの間の境界を見つけるための Unicode 特性です。 Perl は長い間、\X
エスケープシーケンスを通してこれらを扱う能力が ありました。 これらを扱うためのもう一つの方法ができました。 詳しくは "\b{}, \b, \B{}, \B" in perlrebackslash を参照してください。
qr/\b{wb}/
wb
は「単語境界」(Word Boundary) のことです。 これは単語の境界を探す Unicode 特性です。 これは普通の \b
(中かっこなし) と似ていますが、自然言語処理に より適しています。 これは、例えばアポストロフィが単語の中に現れることがあるということを 知っています。 詳しくは "\b{}, \b, \B{}, \B" in perlrebackslash を参照してください。
qr/\b{sb}/
sb
は「文境界」(Sentence Boundary) のことです。 これは自然言語の文のパースを助ける Unicode 特性です。 詳しくは "\b{}, \b, \B{}, \B" in perlrebackslash を参照してください。
正規表現は、捕捉してグループ内で $1
, $2
などを埋める機能を無効にする /n
フラグに対応しました:
"hello" =~ /(hi|hello)/n; # $1 is not set
これは全ての捕捉グループの前に ?:
を置くのと等価です。
さらなる情報については "n" in perlre を参照してください。
use re 'strict'
これは、このスコープ内でコンパイルされる正規表現パターンに対してより厳密な 文法規則を適用します。 これは、うまくいけば、過去互換性問題により通常の正規表現コンパイルでは 報告しないタイプミスやその他の意図しない振る舞いを警告します。 この振る舞いは、私たちが経験を積むにつれて将来の Perl リリースでは 変更されるかもしれないので、このプラグマの使用は experimental::re_strict
カテゴリの警告を引き起こします。 'strict' in re を参照してください。
このリリースが何かの詳細については、 http://www.unicode.org/versions/Unicode7.0.0/ を参照してください。 Perl に同梱されるバージョンの Unicode 7.0 はアラビア語のグリフの形の 扱いに関する修正を含んでいます (http://www.unicode.org/errata/#current_errata 参照)。
use locale
でどのロケールカテゴリが影響を受けるかを制限できますロケールカテゴリの一部にだけロケールを識別させ、他のものに影響を 与えないようにするために、use locale
に引数を渡せるようになりました。 詳しくは "The "use locale" pragma" in perllocale を参照してください。
POSIX.1-2008 を扱えるプラットフォームでは、 POSIX::localeconv()
が返す ハッシュにはこのバージョンの POSIX 標準で追加された国際通貨フィールドを 含んでいます。 それは int_n_cs_precedes
, int_n_sep_by_space
, int_n_sign_posn
, int_p_cs_precedes
, int_p_sep_by_space
, int_p_sign_posn
です。
C99 標準も POSIX 2001 標準も実装していないプラットフォームでは、現在の ロケールが UTF-8 かどうかの決定は経験則に依っていませんでした。 これらはこのリリースで改善されました。
変数とサブルーチンは、リファレンスに代入することで別名を 作れるようになりました:
\$c = \$d;
\&x = \&y;
別名化は、foreach
反復子変数の前にバックスラッシュを使うことでも 行えます; これはおそらくこの機能が提供する最も有用な慣用句です:
foreach \%hash (@array_of_hash_refs) { ... }
この機能は実験的で、use feature 'refaliasing'
で 有効にしなければなりません。 これは experimental::refaliasing
警告が無効にされない限り警告されます。
"Assigning to References" in perlref を参照してください。
prototype
引数なしの prototype()
は $_
を仮定するようになりました。 [perl #123514].
:const
サブルーチン属性const
属性を無名サブルーチンに適用できるようになりました。 これは、新しいサブルーチンが作られると (つまり、sub
式が評価されると) 直ちに実行されるようになります。 その値は捕捉され、新しい定数サブルーチンで使われます。 この機能は実験的です。 "Constant Functions" in perlsub を参照してください。
fileno
はディレクトリハンドルに対して動作するようになりました関連するサポートがオペレーティングシステムで利用可能なら、 fileno
組み込み関数はディレクトリハンドルに対して直接動作するようになり、 ファイルハンドルが元となるファイル記述子を同じようになります。 このようなサポートのないオペレーティングシステムでは、ディレクトリハンドルに 対する fileno
は以前通り未定義値を返し続けますが、この操作に 対応していないことを示すために $!
を設定します。
現在のところ、これは OS の DIR
構造体の dd_fd
メンバと、 POSIX.1-2008 で定義されている dirfd(3)
関数で使っています。
リスト形式のパイプ:
open my $fh, "-|", "program", @arguments;
が Win32 で実装されました。 これは Win32 での system LIST
と同じ制限があります; Win32 API は プログラム引数をリストとして受け付けないからです。
(...) x ...
は、左側が妥当な左辺値である限り、代入されるリストの内側で 使われるようになりました。 これにより、(undef,undef,$foo) = that_function()
は ((undef)x2, $foo) = that_function()
と書けるようになりました。
浮動小数点数は特別な値である無限、負の無限、NaN (非数) を 保持できるようになりました。 計算中により確実にこれらの値を認識および伝達して、出力時にはこれらを 文字列 Inf
, -Inf
, NaN
に正規化するようになりました。
POSIX 拡張も参照してください。
浮動小数点値のパースと表示が改善されました。
完全に新しい機能として、(0x1.23p-4
のような) 16 進小数点リテラルに対応し、 printf %a
で表示できるようになりました。 さらなる詳細については "Scalar value constructors" in perldata を 参照してください。
以前は、無限や非数を(符号付きの)文字に pack しようとすると、Perl は警告し、 0xFF
を pack しようとしたかのように振る舞っていました; これを chr
の引数に渡すと、U+FFFD
が返されました。
しかし、このような操作全て (pack
, chr
, print '%c'
) は 致命的エラーになりました。
Perl は (gdb のようなシンボリックデバッガが行うのと似た) C レベルの バックトレースの取得に (C レベルの API 経由で) 対応しました。
バックトレースは、シンボル名 (関数名)、("perl" のような) オブジェクト名、 および可能ならソースコードの位置 (ファイル:行) 付きで、C 呼び出しフレームの スタックトレースを返します。
対応しているプラットフォームは Linux と OSX です (一部の *BSD も 少なくとも部分的には動作するかも知れませんが、テストされていません)。
この機能は Configure -Dusecbacktrace
で有効にする必要があります。
さらなる情報については "C backtrace" in perlhacktips を参照してください。
-fstack-protector-strong
付きでコンパイルされるようになりましたPerl は 5.10.1 から対スタック破壊オプション -fstack-protector
付きで コンパイルされています。 今回から、もし利用可能なら、より新しいバージョンである -fstack-protector-strong
を使います。
致命的バグ修正: 外側のパッケージを置き換えることが出来ました。 Safe はこれを修正するために 2.38 にパッチされました。
-D_FORTIFY_SOURCE=2
付きでコンパイルされるようになりましたgcc 4.* で利用可能な、_FORTIFY_SOURCE
と呼ばれる「コード強化」オプションは、 利用可能なら、Perl をコンパイルするのに常に使われるようになりました。
これは必ずしも大きなステップではないことに注意してください; 多くの プラットフォームではこれは既に数年前から行われていたからです: (Fedora のような)多くの Linux ディストリビューションは Perl に このオプションを使っていますし、OS X は何年も前から同じことを 実施していました。
5.20 で導入された、実験的なサブルーチンシグネチャ機能は、属性の後の シグネチャをパースしていました。 このリリースでは、実験的機能のユーザからのフィードバックに従って、 シグネチャは(あれば)サブルーチン名の後で、(あれば)属性リストの前になるように 場所が移動しました。
&
と \&
のプロトタイプはサブルーチンのみを受け付けます&
プロトタイプ文字は、無名サブルーチン (sub {...}
)、\&
で 始まるもの、明示的な undef
のみを受け付けるようになりました。 以前は間違って undef
及び、配列、ハッシュ、リストへのリファレンスを 受け付けていました。 [perl #4539]. [perl #123062]. [perl #123062].
さらに、\&
プロトタイプはサブルーチン呼び出しを受け付けていましたが、 サブルーチンのみを受け付けるようになりました。 &foo
はまだ引数として認められますが、&foo()
と foo()
はもはやs 認められません。 [perl #77860].
use encoding
はレキシカルになりましたencoding プラグマの効果はレキシカルスコープに制限されました。 このプラグマは廃止予定ですが、それまでの間、今のところ、同じプログラムで インクルードしている無関係のモジュールに悪影響を与えることがありました; この変更はこれを修正します。
空リストを返すリストスライスは、元のリストが空(またはインデックスがない)の 場合のみになりました。 以前は、全てのインデックスが元のリストの外側の時に空リストを返していました; このような場合は undef
値のリストを返すようになりました。 [perl #114498].
\N{}
は致命的エラーになりました\N{TOO\x{00a0}\x{00a0}MANY SPACES}
や \N{TRAILING SPACE }
などです。 これは v5.18 から廃止予定でした。
use UNIVERSAL '...'
は致命的エラーになりましたUNIVERSAL
からの関数のインポートは v5.12 から廃止予定で、今回 致命的エラーとなりました。 引数なしの use UNIVERSAL
は許されたままです。
\c
X
で、X は表示可能な ASCII 文字でなければならなくなりました以前のリリースでは、これで廃止予定警告を発生させるのに失敗していました。
(?
と (*
の分割は致命的コンパイルエラーになりましたこれは v5.18 から廃止予定でした。
qr/foo/x
は、全ての Unicode パターン空白を無視するようになりましたThe /x
正規表現修飾子は、可読性を上げるために、パターンにスペースとコメント (どちらも無視されます)を含むことが出来るようにします。 今まで、Unicode がこの目的のために指定した空白文字を全ては 扱っていませんでした。 追加して認識されるようになったものは:
U+0085 NEXT LINE
U+200E LEFT-TO-RIGHT MARK
U+200F RIGHT-TO-LEFT MARK
U+2028 LINE SEPARATOR
U+2029 PARAGRAPH SEPARATOR
これらの文字を、/x
付きで、大かっこ文字クラスの外側で使って、 前にバックスラッシュを置いていない場合、v5.18 から廃止予定警告が 発生していました。 これらは無視されるようになりました。
(?[ ])
の中のコメント行は \n
でのみ終わるようになりました(?[ ])
は v5.18 で導入された実験的機能です。 これは /x
が常に有効であるかのように動作します。 しかし違いがありました: (#
文字に引き続く) コメント行は、改行のような 全ての垂直空白を含む、\R
にマッチングするなんでもで終端されていました。 一貫性のために、(?[ ])
の外側でコメント行を終端するものと 一致するように変更されました。 すなわち \n
(エスケープされていても) で、これはヒヤドキュメントと フォーマットを終端するものと同じです。
(?[...])
演算子は標準 Perl の優先順位に従うようになりましたこの実験的機能により、正規表現パターンの中で操作を設定できるようになります。 これ以前では、共通集合演算子は他の 2 項演算子と同じ優先順位を持っていました。 これはより高い優先順位を持つようになりました。 これは、既にあるコードが想定しているものと違う結果を引き起こすことがあります (しかし文書は常にこの変更が起こるかも知れないので、式を完全にかっこで 囲むことを推奨していました)。 "Extended Bracketed Character Classes" in perlrecharclass を参照してください。
%
と @
を省略するのはもはや許されませんとても古い Perl では、一部の場所で配列名の @
とハッシュ名の %
を 省略できました。 これは Perl 5.000 から廃止予定警告が出力されていて、もはや 許されなくなりました。
"$!"
の文章は、"use locale"
スコープの外側では英語になりました以前は、他のほとんどのものと違って、このテキストは常にプログラムの現在の ロケールを基にして出力されていました。 (また一部のシステムで影響していたのは "$^E"
です) ロケールの違いを扱う準備の出来ていないプログラムにとって、 これはごみテキストを表示することになることがありました。 何らかのツールで翻訳可能なテキストを表示する方が、何が起きているのかを 知るのが遥かに難しいごみテキストを表示するよりましです。
"$!"
の文章は、適切な場合は UTF-8 で返します$!
と $^E
の文字列化は、テキストが実際に非 ASCII UTF-8 の場合は UTF-8 フラグを持つようになりました。 これにより、ロケールを認識して設定されるプログラムがユーザーのネイティブな 言語で適切にメッセージを出力できるようになります。 5.20 以前の振る舞いを続ける必要のあるコードは、 use bytes
と use locale ":messages"
の両方のスコープ内で 文字列化を行えます。 これら二つのスコープの中では、その他の Perl の操作はロケールに影響を 受けません; $!
と $^E
の文字列化のみです。 bytes
プラグマは、以前の Perl リリースと同様、UTF-8 フラグを 設定しないようになりました。 これは [perl #112208] を 解決します。
?PATTERN?
の対応は削除されました正規表現に一回だけマッチングする m?PATTERN?
構文は、以前は 疑問符デリミタで直接書かれて、明示的な m
演算子を省略した もう一つの形式がありました。 この使い方は 5.14.0 から廃止予定警告が出力されていました。 疑問符を新しい演算子のために利用可能にするために、今回これは 文法エラーになりました。
defined(@array)
と defined(%hash)
は致命的エラーになりましたこれは v5.6.1 から廃止予定で、v5.16 から廃止予定警告が出力されていました。
例えば、%foo->{"bar"}
は致命的コンパイルエラーが 発生するようになりました。 これは v5.8 以前から廃止予定で、それから廃止予定警告が発生していました。
*
プロトタイプの変更サブルーチンプロトタイプ中の *
文字は、ほとんどの(しかし全てではない) サブルーチン名に対して優先して裸の単語を使えるようにしていました。 これは決して一貫性がなく、バグっぽい振る舞いを見せていました。
これは変更され、サブルーチンは常に裸の単語より優先されるようになりました; これにより、似たような形のプロトタイプの組み込み関数に従った形になります。
sub splat(*) { ... }
sub foo { ... }
splat(foo); # now always splat(foo())
splat(bar); # still splat('bar') as before
close(foo); # close(foo())
close(bar); # close('bar')
${^ENCODING}
の undef
以外への変更この変数は、ASCII と UTF-8 以外の文字列で Perl スクリプトを 書けるようにしていました。 しかし、これは全てのモジュールにグローバルに影響し、間違った答えや セグメンテーションフォルトを引き起こしていました。 新しいスクリプトは UTF-8 で書かれるべきです; 古いスクリプトは UTF-8 に 変換するべきです; これは piconv ユーティリティで簡単に行えます。
単一文字変数名の文法は、より長い変数名よりも大目に見られていて、句読点文字や 見えない(非図形)文字ですら 1 文字名として許されていました。 Perl v5.20 ではこのような名前として ASCII の範囲の制御文字を 廃止予定にしました。 今回、以前は許されていた全ての非図形文字も廃止予定となりました。 これによる実質的な影響は、use utf8
でない場合のみで、 C1 制御文字 (符号位置 0x80 から 0xFF), NO-BREAK SPACE, SOFT HYPHEN のみに 影響します。
sub () { $var }
のインライン化多くの場合 Perl は sub () { $var }
をインライン化可能な定数 サブルーチンにして、sub
式が評価された時点での $var
の値を捕捉します。 これは、$var
が引き続いて変更された場合にクロージャの振る舞いを 壊すことがあります; このサブルーチンは変更された値を返さないからです。 (これは全て空プロトタイプを持つ無名サブルーチン (sub ()
) のみに 適用されることに注意してください。)
この使い方は、変数が他の場所で変更されるかも知れないようなケースは 廃止予定です。 Perl はこのようなケースを検出して廃止予定警告を出力します。 このようなコードは将来変更されて、定数を作成しなくなります。
もし変数が宣言された場所でのみ変更されるなら、Perl は警告なしでサブルーチンを インライン可能なままにします。
sub make_constant {
my $var = shift;
return sub () { $var }; # fine
}
sub make_constant_deprecated {
my $var;
$var = shift;
return sub () { $var }; # deprecated
}
sub make_constant_deprecated2 {
my $var = shift;
log_that_value($var); # could modify $var
return sub () { $var }; # deprecated
}
前述の 2 番目の例で、$var
が 1 回だけ代入されているということは検出が とても困難です。 これが my
宣言以外のところにあれば、Perl が疑わしいところを見つけるには 十分です。
この廃止予定警告は、サブルーチンのhんたいで単純な変数に対してのみ 発生します。 (サブルーチンの中の BEGIN
ブロックや use
文は無視されます; これは サブルーチンの本体ではないからです。) sub () { do_something() if 0; $var }
のようなより複雑なケースでは、 変数が他の場所で変更可能な場合はインライン化は起こらないように 変更されました。 このようなケースは稀のはずです。
/x
正規表現修飾子の使用次のどれかのようなものは廃止予定になりました:
qr/foo/xx;
/(?xax:foo)/;
use re qw(/amxx);
つまり、x
は一つの正規表現パターン修飾子の文字列に一度だけ 現れるようになったということです。 これは CPAN のどこにも現れていないと信じています。 これは、将来の Perl リリースで /xx
が大かっこ文字クラス (大かっこで囲まれたもの: [...]
) の中で 可読性のために空白を許すようにするための準備です。
\N{...}
の文字別名での NO-BREAK スペースの使用は廃止予定になりましたこの非図形文字は本質的に通常のスペースと区別できないので、これは 認められるべきではありません。 "CUSTOM ALIASES" in charnames を参照してください。
"{"
はエスケープすることになりました正規表現内でリテラルな左中かっこを使いたい場合、 バックスラッシュを前に置く ("\{"
) か、大かっこで囲む "[{]"
か、 \Q
を使ってエスケープする必要があるようになりました; さもなければ 廃止予定警告が発生します。 これは v5.16 リリースで最初にアナウンスされていました; これにより言語の 将来の拡張が可能になります。
fatal warnings の文書は、 use warnings FATAL => 'all'
が非推奨であると注意するようになり、 一般的に致命的エラーのリスクについてより強い言葉で記述されました。
メソッドとクラスの名前がコンパイル時に分かっている場合、実行時のメソッド 検索を高速化するためにハッシュは事前計算されます。 SUPER::new
のようは複合メソッド名は、実行時にパースするのを避けるために、 コンパイル時にパースされます。
キーとして定数や単純な変数のみを使う配列とハッシュの検索 (特に ネストしたもの) は、かなり高速になりました。 さらなる詳細については "Internal Changes" を参照してください。
(...)x1
, ("constant")x0
, ($scalar)x0
はリストコンテキストで 最適されるようになりました。 右側の引数が定数 1 なら、繰り返し演算子は削除されます。 右側の引数が定数 0 で、左側の引数が単純なスカラか定数なら、式全体が空リストに 最適化されます。 (つまり、(foo())x0
はこの最適化の対象ではありません。)
サブルーチンの末尾での (または return
の引数としての) substr
代入は 4 引数の substr
に最適化されるようになりました。 以前は、この最適化は無効コンテキストでのみ起きていました。
"\L..."
, "\Q..."
, などで、余分な「文字列化」op は最適化で削除され、 lcfirst
, quotemeta
などと同じぐらい高速になりました。
空リストへの代入は時々高速になりました。 特に、右側の tie 引数への FETCH
は、以前は時々行っていましたが、 全く行わなくなりました。
length
が非マジカル非 tie 文字列に適用され、 use bytes
スコープ内か、文字列が内部で UTF-8 を使っていないとき、 最大 20% 性能が改善しました。
64-bit 整数でビルドされた perl のほとんどで、浮動小数点数のみを保持する 非マジカル非 tie スカラのメモリ使用量は、OS に依存して、8 から 32 バイト 削減されました。
@array = split
では、代入は最適化されて省略され、split
は直接配列に 書き込みます。 この最適化は @_
以外のパッケージ変数のみで起こり、時々にだけ 起こっていました。 この最適化はほとんどいつも起きるようになりました。
join
は定数畳み込みをしようとするようになりました。 それで、例えば join "-", "a", "b"
はコンパイル時に "a-b"
に 変換されます。 さらに、セパレータがスカラまたは定数で、単一アイテムのリストに対する join
は文字列化に単純化され、 セパレータは評価すらされません。
qq(@array)
は二つの op を使って実装されています: 文字列化 op と join op です。 qq
に単一の配列以外のものが含まれていない場合、文字列化は最適化されて 省略されるようになりました。
無効コンテキストでの our $var
と our($s,@a,%h)
はもはや実行時に 評価されなくなりました。 our $foo;
文の並び全体が単に読み飛ばされます。 これは state
変数にも適用されます。
多くの内部変数が、性能向上とメモリフットプリントの削減のために リファクタリングされました。 [perl #121436] [perl #121906] [perl #121969]
ファイルテスト -T
と -B
は、空ファイルを検出したときにより早く 返るようになりました。 [perl #121489]
キーが定数であるハッシュ検索が高速化されました。
空のプロトタイプを持ち、内容として undef
のみを含むサブルーチンは インライン化の対象になりました。 [perl #122728]
パッケージ内のサブルーチンは、もはや型グロブに保管される必要はなくなりました: サブルーチンの宣言は、可能なら単純なサブルーチンリファレンスを直接 スタッシュに入れることで、メモリを節約します。 型グロブは概念上はまだ存在しているので、これにアクセスするとスタッシュ エントリは型グロブに昇格します(つまりこれは単に内部実装の詳細です)。 この最適化は今のところ XSUB やエクスポートされたサブルーチンには 適用されず、メソッド呼び出しはこれを取り消します; これらは型グロブに キャッシュするからです。 [perl #120441]
utf8::native_to_unicode()
と utf8::unicode_to_native()
関数 (utf8 参照) は ASCII プラットフォームでは最適化されるようになりました。 これにより、ASCII と EBCDIC のプラットフォーム間で移植性のあるコードでも 最小限の性能の影響もなくなりました。
Win32 Perl は、このバージョンの全ての perl プロセスで、プロセス当たり 8KB メモリ消費が減りました; 一部のデータはメモリをディスクからマッピングして 同じ perl バイナリからの perl プロセス間で共有されるようになったからです。
perl と共に配布されているライブラリの多くが v5.20.0 から更新されました。 変更の完全な一覧を見るには、以下を実行してください:
corelist --diff 5.20.0 5.22.0
5.20.0 の部分を好みのバージョンに置き換えることも出来ます。
注目するべき変更には次のようなものがあります:
Archive::Tar はバージョン 2.04 に更新されました。
テストが並列に実行できるようになりました。
attributes はバージョン 0.27 に更新されました。
XS での memEQs
の使用法が修正されました。 [perl #122701]
バッファの末尾を越えて読み込まなくなりました。 [perl #122629]
B はバージョン 1.58 に更新されました。
既にある B::GV->SAFENAME
を基にした新しい B::safename
関数が 提供されます; これは \cOPEN
を ^OPEN
に変換します。
Null の COP は B::OP
ではなく B::COP
クラスになりました。
B::REGEXP
オブジェクトは、コードブロックを含む qr//
と関連する 暗黙の CV にアクセスするための qr_anoncv
メソッドと、 qr//blahblah
op を起源とする関連するフラグを返す compflags
メソッドを 提供するようになりました。
B::PMOP
は B::REGEXP
オブジェクトを返す pmregexp
メソッドを 提供するようになりました。 二つの新しいクラス B::PADNAME
と B::PADNAMELIST
が導入されました。
ithread の作成や疑似 fork の後、子 ithread/疑似スレッドの 特殊/非揮発性 SV は B::SPECIAL
の正しいクラスを持っていなかったという バグが修正されました。 id
と outid
の PADLIST メソッドが追加されました。
B::Concise はバージョン 0.996 に更新されました。
実行チェーンの一部の null op はシーケンス番号を与えられるようになりました。
null の op のためのプライベートフラグは、非 null の対応物と同様 ニーモニックにダンプされるようになりました。
B::Deparse はバージョン 1.35 に更新されました。
文の先頭での +sub : attr { ... }
を正しく 逆パースできるようになりました。 先頭の +
がない場合、sub
は文ラベルです。
BEGIN
ブロックはほとんどの場合正しい場所に出力されるようになりましたが、 残念ながらこの変更により退行が導入され、ブロックの終了の直前に BEGIN
ブロックがあると、ブロックの後に現れることがあります。
B::Deparse
は LIST = tr/a//d
などで、もはや間違った local
を 出力しなくなりました。 [perl #119815]
隣接した use
文は、do
ブロックを含んでいても、もはや間違って ネストされなくなりました。 [perl #115066]
\
に渡されたリスト中のかっこ付きの配列は、正しくかっこ付きで 逆パースされるようになり (つまり、\(@a, (@b), @c)
は @b の周りの かっこを残したままになります)、かっこ付き配列のリファレンスのフラット化の 振る舞いが保存されるようになりました。 以前は、一つの配列だけで動作していました: \(@a)
。
local our
は、our
を含んで正しく逆パース出来るようになりました。
for($foo; !$bar; $baz) {...}
は !
(または not
) なしで 逆パースされていました。 これは修正されました。
レキシカルサブルーチンと競合するコアキーワードは CORE::
接頭辞付きで 逆パースされるようになりました。
foreach state $x (...) {...}
は my
ではなく state
に正しく 逆パースされるようになりました。
our @array = split(...)
は、代入が最適化で消えてしまう場合でも our
付きで正しく逆パースされるようになりました。
our(
LIST
)
と型付きのレキシカル (my Dog $spot
) は正しく 逆パースされるようになりました。
$#{_}
としてではなく $#_
を逆パースするようになりました。 [perl #123947]
スコープの終わりにある BEGIN ブロックは正しい位置で 逆パースされるようになりました。 [perl #77452]
BEGIN は時々 __ANON__ として逆パースされていましたが、常に BEGIN を 呼び出すようになりました。
レキシカルサブルーチンが完全に逆パース出来るようになりました。 [perl #116553]
/r
付きの Anything =~ y///r
はもはや左側のオペランドを 省略しなくなりました。
正規表現コードブロックを作る op 木は実際に逆パース出来るようになりました。 以前は、正規表現を作った元の文字列が使われていました。 これは qr/(?{<<heredoc})/
や複数行コードブロックで問題があり、 間違って逆パースされていました。 [perl #123217] [perl #115256]
文末の $;
はもはやセミコロンを失わなくなりました。 [perl #123357]
簡潔な形式でスタッシュに保管されたサブルーチン宣言の一部が 省略されていました。
文字列中の非 ASCII 文字は、時々ではなく一貫して エスケープされるようになりました。 (正規表現と識別子に関してはまだ修正されていない問題があります。)
プロトタイプサブルーチン呼び出しが &
で逆パースされるとき (例えば、 -P オプション)、プロトタイプによって暗示されているスカラコンテキストに 強制するために、適切な場所では scalar
が追加されるようになりました。
ループ制御での require(foo())
, do(foo())
, goto(foo())
および 似たような構文は正しく逆パースされるようになりました。 外側のかっこはオプションではありません。
空白は正規表現の中ではもはやエスケープされなくなりました; (?x:...)
節の中で間違ってエスケープされていたからです。
sub foo { foo() }
は必須のかっこ付きで逆パースするようになりました。
/@array/
は、@array
ではなく、正規表現として 逆パースするようになりました。
/@{-}/
, /@{+}/
, $#{1}
は、必須の中かっこ付きで 逆パースされるようになりました。
機能バンドルの逆パース時に、B::Deparse
は no feature ':all';
ではなく no feature;
を最初に出力していました。 これは修正されました。
chdir FH
は引用符なしで逆パースされるようになりました。
\my @a
はかっこなしで逆パースされるようになりました。 (かっこは配列をフラット化します。)
system
と exec
に引き続いたブロックは正しく 逆パースされるようになりました。 以前は間違った do
がブロックの前に付いていました。
use constant QR => qr/.../flags
に "" =~ QR
が引き続いても、 もはやフラグなしにはならなくなりました。
-w オプションが有効の時に BEGIN { undef &foo }
を逆パースすると、 Perl 5.14 で 'uninitialized' 警告を出力していました。 これは修正されました。
(;+)
プロトタイプを持つサブルーチン呼び出しを逆パースすると 無限ループになっていました。 (;$
), (_)
, (;_)
プロトタイプは間違った優先順位を持っていたので、 foo($a<$b)
はかっこなしで逆パースされていました。
Deparse は内側のサブルーチンで定義された state サブルーチンを 提供するようになりました。
B::Op_private が追加されました。
B::Op_private は perl オペコードの op_private
フィールドで使われている フラグに関する詳細な情報を提供します。
bigint, bignum, bigrat はバージョン 0.39 に更新されました。
数値として文字列を使うのは常に大きい数値のオーバーロードを 起動するわけではないことと、起動する方法が CAVEATS に文書化されました。 [rt.perl.org #123064]
Carp はバージョン 1.36 に更新されました。
Carp::Heavy
は、Carp が 1.12 より新しい場合は、Carp との バージョンの不整合を無視するようになりました; この時点から Carp::Heavy
の中身は Carp にマージされたからです。 [perl #121574]
Carp は非 ASCII プラットフォームをよりよく扱えるようになりました。
Perl < 5.14 での off-by-one エラーが修正されました。
constant はバージョン 1.33 に更新されました。
完全修飾定数名を受け付けるようになり、呼び出し元以外のパッケージで定義された 定数を使えるようになりました。
CPAN はバージョン 2.11 に更新されました。
Cwd::getdcwd()
の対応が追加され、Strawberry Perl 5.20.1 で見られた 間違った振る舞いの回避策が導入されました。
ビルド後の chdir()
の依存性バグが修正されました。
プラグイン/フックのための実験的対応が導入されました。
App::Cpan
のソースが統合されました。
オプションの依存に関する再帰チェックをしなくなりました。
META.yml がハッシュを含んでいるかの正気チェック。 [cpan #95271]
CPAN::Meta::Requirements はバージョン 2.132 に更新されました。
version::vpp
が v-文字列を検出するときの回避策が追加され、 来るべき ExtUtils::MakeMaker ブートストラップ version.pm の 5.10.0 より古い Perl への対応が追加されました。
Data::Dumper はバージョン 2.158 に更新されました。
深いデータ構造をダンプするときに再帰を制限する設定変数/オプションを 追加することによって CVE-2014-4330 が修正されました。
Coverity 問題を解決するための変更。 XS のダンプは GLOB に保管されたコードリファレンスの名前を間違って 保管していました。 [perl #122070]
DynaLoader はバージョン 1.32 に更新されました。
Dynaloader を使っていない場合は dl_nonlazy
グローバルを削除します。 [perl #122926]
Encode はバージョン 2.72 に更新されました。
piconv
は、エンコーディング名が存在しなかったときによりよい エラーハンドリングを行うようになり、perl-5.8.2 以前から Encode を 更新したときにビルドが壊れる問題が修正されました。
Windows で C++ モードでのビルドが動作するようになりました。
Errno はバージョン 1.23 に更新されました。
GCC 5 では、プリプロセッサのコマンドラインに -P
が追加されました。 GCC は追加の行指示子が追加されていて、エラーコード定義のパースを 壊していました。 [rt.perl.org #123784]
experimental はバージョン 0.013 に更新されました。
5.15.7 以前の Perl の機能をハードコーディングしました。
ExtUtils::CBuilder はバージョン 0.280221 に更新されました。
Android での退行を修正しました。 [perl #122675]
ExtUtils::Manifest はバージョン 1.70 に更新されました。
クォートされたファイル名の扱いに関する maniread()
のバグが修正され、 manifind()
がシンボリックリンクをたどるように改善されました。 [perl #122415]
ExtUtils::ParseXS はバージョン 3.28 に更新されました。
使われていない file
は実際に定義されたときにのみ 宣言されるようになりました。 ST(0)
への繰り返しの参照を避けるために、生成された RETVAL
コード生成が改良されました。 [perl #123278] DESTROY
メソッドの /OBJ$/
から /REF$/
typemap 最適化が 広げられ、文書化されました。 [perl #123418]
Fcntl はバージョン 1.13 に更新されました。
Linux のパイプバッファサイズ fcntl()
コマンド対応が追加されました。
File::Find はバージョン 1.29 に更新されました。
find()
と finddepth()
は、不適切なオプションやスペルミスのオプションを 渡すと警告されるようになりました。
File::Glob はバージョン 1.24 に更新されました。
いくつかの場所で get_sv()
を 3 回呼び出していた SvIV()
の拡張を しないようになりました。 [perl #123606]
HTTP::Tiny はバージョン 0.054 に更新されました。
keep_alive
は fork セーフでスレッドセーフになりました。
IO はバージョン 1.35 に更新されました。
XS 実装は、より古い Perl のために修正されました。
IO::Socket はバージョン 1.38 に更新されました。
connected()
メソッドの制限が文書化されました。 [perl #123096]
IO::Socket::IP はバージョン 0.37 に更新されました。
connect()
をサブクラス化するためによりよく修正されました。 [cpan #95983] [cpan #97050]
connect()
のタイムアウトが実装されました。 [cpan #92075]
modules はバージョン 3.05 に更新されました。
Net::FTP
, Net::NNTP
, Net::POP3
, Net::SMTP
で IPv6 と SSL に 対応しました。 Net::SMTP
の認証が改良されました。
Locale::Codes はバージョン 3.34 に更新されました。
スプレッドシートからデータを展開するために使われているスクリプトが SHP 通貨コードを見つけるのを妨げていたバグが修正されました。 [cpan #94229]
新しいコードが追加されました。
Math::BigInt はバージョン 1.9997 に更新されました。
POD の変更を CPAN リリースと同期しました。 Math::BigFloat->blog(x)
は、精度が 70 桁以上のとき、時々 blog(2*x)
を返していました。 リストコンテキストでの Math::BigFloat->bdiv()
の結果は x = quotient * divisor + remainder
を満たすようになりました。
サブクラスの扱いが修正されました。 [cpan #96254] [cpan #96329]
Module::Metadata はバージョン 1.000026 に更新されました。
ExtUtils::MakeMaker が 6.63_03 以前の古い perl でのインストールに 対応しました。
overload はバージョン 1.26 に更新されました。
冗長な ref $sub
チェックが削除されました。
collection はバージョン 3.56 に更新されました。
XS をビルドするときの、gcc コンパイラからの警告は回避されました。
Cygwin で先頭の //
を /
に変換しなくなりました。 [perl #122635]
perl5db.pl はバージョン 1.49 に更新されました。
デバッガはアサート失敗を引き起こしていました。 [perl #124127]
tmux
の基でのデバッガでの fork()
では、fork されたプロセスのための 新しいウィンドウを作成するようになりました。 [perl #121333]
デバッガは起動時の現在の作業ディレクトリを保存して、R
や rerun
で プログラムを再実行するときにそれを復元するようになりました。 [perl #121509]
PerlIO::scalar はバージョン 0.22 に更新されました。
スカラの末尾よりも後の位置からの読み込みは正しくファイル終端を 返すようになりました。 [perl #123443]
負の位置へのシークは失敗するままですが、ファイル位置を負の位置のままに しなくなりました。
PerlIO::scalar
での eof()
は、32 ビットシステムでの 2GB のマークより 後のファイル位置でも正しく真を返すようになりました。
プラットフォームによって不可能なファイル位置に書き込もうとした場合、 4GB でラップするのではなく早めに失敗するようになりました。
Pod::Perldoc はバージョン 3.25 に更新されました。
読み込みや書き込みのために開かれたファイルハンドルは :encoding(UTF-8)
を 設定するようになりました。 [cpan #98019]
POSIX はバージョン 1.53 に更新されました。
C99 数学関数と定数 (例えば acosh
, isinf
, isnan
, round
, trunc
; M_E
, M_SQRT2
, M_PI
) が追加されました。
POSIX::tmpnam()
は廃止予定警告を出力するようになりました。 [perl #122005]
Safe はバージョン 2.39 に更新されました。
reval
は無効コンテキストを適切に伝搬していませんでした。
Scalar-List-Utils はバージョン 1.41 に更新されました。
新しいモジュールである Sub::Util が追加されました; コードリファレンスに関する関数を含んでいます; subname
(Sub::Identity
に影響されました)、set_subname
(Sub::Name
からコピーされてリネームされました)。 List::Util::reduce()
での GetMagic
の使用法も修正されました。 [cpan #63211]
SDBM_File はバージョン 1.13 に更新されました。
ビルドプロセスが単純化されました。 [perl #123413]
Time::Piece はバージョン 1.29 に更新されました。
負数の Time::Seconds
を整形表示するとき、「マイナス」を 落とさなくなりました。
Unicode::Collate はバージョン 1.12 に更新されました。
バージョン 0.67 での改良された非継続縮小(discontiguous contraction)は デフォルトでは無効化され、long_contraction
引数で対応するようになりました。
Unicode::Normalize はバージョン 1.18 に更新されました。
ピュア Perl を支持して、XSUB 実装は削除されました。
Unicode::UCD はバージョン 0.61 に更新されました。
特性の取り得る値を返す、新しい関数 property_values() が追加されました。
指定された符号位置のための指定された特性の値を返す新しい関数 charprop() が追加されました。
指定された符号位置のための全ての Unicode 特性を返す新しい関数 charprops_all() が追加されました。
バグが修正され、propaliases() は、 以前は間違っていた、Perl エクステンションのための正しい短い名前と長い名前を 返すようになりました。
バグが修正され、prop_value_aliases() は Perl エクステンションの特性で間違った結果ではなく undef
を 返すようになりました。
このモジュールは EBCDIC プラットフォームで動作するようになりました。
utf8 はバージョン 1.1 に更新されました。
utf8::downgrade()
での文書とコードの不一致は、文書に合わせることで 修正されました。 オプションの 2 番目の引数は正しく整数ではなく perl の真偽値として 扱われるようになりました。
version はバージョン 0.9909 に更新されました。
多くの変更が行われました。 詳しくは CPAN 配布の Changes ファイルを参照してください。
Win32 はバージョン 0.51 に更新されました。
GetOSName()
は Windows 8.1 に対応し、C++ モードでのビルドは 動作するようになりました。
Win32API::File はバージョン 0.120 に更新されました。
C++ モードでのビルドは動作するようになりました。
XSLoader はバージョン 0.20 に更新されました。
XSLoader が異なった名前空間からモジュールを読み込めるようになりました。 [perl #122455]
以下のモジュール (および関連するモジュール) はコア perl 配布から 削除されました:
この文書は Tom Christiansen によるもので、Perl での Unicode の扱い方の例を 提供します。
long double に関する注意が追加されました。
SvSetSV
はマジックを設定しません。
sv_usepvn_flags
- malloc
ではなく Newx
を使うと言及している文書を 修正しました。
NUL
が組み込まれていたり文字列の終端に必要な場合を明確化しました。
以前はフォーマッティングエラーのために含まれていなかった一部の文書が 含まれるようになりました。
エントリは見つかったファイル毎ではなくグループでまとめられるようになりました。
エントリのアルファベット順ソートは、スキャン時にエントリをより簡単に 探せるように、(POD ジェネレータによって自動的に) 一貫して 行われるようになりました。
単一文字変数名の文法が更新され、より完全に説明されるようになりました。
16 進浮動小数点数が、無限や非数と同様記述されました。
この文書は、最近の EBCDIC 対応の改善に関してかなり更新されました。
LIMITATIONS の章が追加されました。
study()
は現在のところ何もしないことに言及しました。
配列の値に対して delete
や exists
を呼び出すのは、「廃止予定」ではなく 「強く非推奨」と記述されるようになりました。
our
の文書が改善されました。
-l
は、ファイルシステムがシンボリックリンクに対応していないときには 偽を返すことを記述しました。
Win32 では exec LIST
と system LIST
はシェルに フォールバックするかも知れないことに注意してください。 間接オブジェクト文法 exec PROGRAM LIST
と system PROGRAM LIST
のみが 確実にシェルを使うことを回避します。
これは perlport にも記述されました。
OOK の例は、COW の変更とストレージのオフセットの変更を考慮して更新されました。
C レベルのシンボルと libperl.t の詳細が追加されました。
Unicode の扱いに関する情報が追加されました。
EBCDIC の扱いに関する情報が追加されました。
非 ASCII 文字集合のプラットフォームでの実行に関する注意が追加されました。
性能テストに関する注意が追加されました。
C ライブラリ関数のための Perl のラッパの返り値によって示されている静的メモリの 内容が変更されないと仮定することの危険を図示した文書が追加されました。
tmpfile
, atoi
, strtol
, strtoul
に関して推奨する代替品を 追加しました。
test.valgrind
make
ターゲットの文書を更新しました。
非 ASCII プラットフォームで移植性のあるテストファイルの書き方に関する 情報が追加されました。
C 言語スタックバックトレースを得る方法が追加されました。
"Redeclaration of "sendpath" with a different storage class specifier" という メッセージは無害であることが記述されました。
v5.22 での拡張と、いくつかの明確化のために更新されました。
モジュールメーリングリストを示すのではなく、PrePAN を 示すようにしました。
v5.22 での拡張と、いくつかの明確化のために更新されました。
UTF-8 でない場合の pod の(特に示されていない限り)デフォルト エンコーディングは ISO 8859-1 (Latin1) ではなく CP1252 であるというように pod 言語の仕様が変更されました。
p5p メーリングリストでの行動規範が作成され、 "STANDARDS OF CONDUCT" in perlpolicy に文書化されました。
実験的機能を非実験的にする条件が設定されました。
保守リリースでどの種類の変更が許されるのかについて明確されました。
期限切れの VMS 固有の情報は修正および単純化されました。
EBCDIC に関する注意が追加されました。
/x
修飾子の記述は明確化され、コメントはエスケープすることで次の行に 続かないということが記述されました; また、この修飾子で空白といて扱われる 全ての文字の一覧が記述されました。
新しい /n
修飾子が記述されました。
大かっこ文字クラスを非 ASCII マシンで移植性があるようにする方法について 追加されました。
\b{sb}
, \b{wb}
, \b{gcb}
, \b{g}
の文書が追加されました。
"Character Ranges" in perlrecharclass に、正規表現大かっこ文字クラスの [A-Z]
, [a-z]
, [0-9]
およびその部分クラスは、例え perl がこれを 達成するために追加の作業が必要な (EBCDIC のような) プラットフォームでも、 英語話者がマッチングすると想定しているものに正確にマッチングすることが 保証されるということを明確化する文章が追加されました。
大かっこ文字クラスの文書は、qr/[\N{named sequence}]/
の実装に 対応するように拡張されました (後述する "Selected Bug Fixes" を参照)。
新しい章 Assigning to References が 追加されました。
アルゴリズム的複雑性と tie されたハッシュに関してコメントが追加されました。
...
文の曖昧さが修正されました。 [perl #122661]
for
と while
の空条件が perlsyn に文書化されました。
現在の Unicode 対応に追随し、より読みやすくするために、広範囲に 改訂されました。 注目点は、Unicode 7.0 では非文字に対して何をするべきかが 変更されていることです。 Perl は後方互換性のために古い扱い方を維持しています。 "Noncharacter code points" in perlunicode を参照してください。
文字列と正規表現パターンが確実に Unicode として解釈されるための方法に関する 助言が更新されました。
$]
はもはや廃止予定の一覧の一部ではなくなりました。 代わりに、これと $^V
の仕様に関する利点と欠点に関する議論が追加されました。
${^ENCODING}
は廃止予定としてマークされました。
%^H
のエントリは、単純な値のみを扱えることを示すように明確化されました。
期限切れだったり正しくない要素が削除されました。
VMS での環境とシェルの相互作用に関する文書が更新されました。
XS コードでのロケール問題に関する議論が追加されました。
以下の追加や変更が、警告や致命的エラーメッセージ含む診断出力に行われました。 完全な診断メッセージの一覧については、perldiag を参照してください。
(P) シンボルテーブルエントリにない何かにスカラエントリを追加する要求が 内部でありました。
Can't use a hash as a reference
(F) %foo->{"bar"}
や %$ref->{"hello"}
のように、ハッシュを リファレンスとして使おうとしました。 <= 5.6.1 のバージョンの perl はこの構文を許していましたが、 そうするべきではありません。
Can't use an array as a reference
(F) @foo->[23]
や @$ref->[99]
のように、配列をリファレンスとして 使おうとしました。 <= 5.6.1 のバージョンの perl はこの構文を許していましたが、 そうするべきではありません。
Can't use 'defined(@array)' (Maybe you should just omit the defined()?)
(F) defined()
は配列に使っても有用ではありません; 未定義の スカラ 値を チェックするからです。 配列が空かどうかを知りたい場合は、例えば単に if (@array) { # not empty }
を 使ってください。
Can't use 'defined(%hash)' (Maybe you should just omit the defined()?)
(F) defined()
は普通ハッシュには正しくありません。
defined %hash
は、プレーンなまだ使われていないハッシュでは偽ですが、 反復子、弱い参照、スタッシュ名のような一般的ではない状況では真になり、 undef %hash
の後でも真のままになっていました。 これらにより defined %hash
は実際にはかなり無用なものになっていたので、 致命的エラーを出すようになりました。
したいことが空でないことをチェックすることなら、単に真偽値コンテキストに おいてください ("Scalar values" in perldata 参照):
if (%hash) {
# not empty
}
あるパッケージ変数が存在するかどうかを調べるのに defined %Foo::Bar::QUUX
を使っているなら、これは決して本当に 信頼性のあるものにはならず、パッケージの機能や、 読み込まれているかどうかなどを調べるいい方法ではありません。
(F) (無限や非数のような)不正な数値を chr
に渡しました。
(F) 無限や非数を符号なし文字に変換しようとしました; これは無意味です。
(F) 無限や負数を文字に変換しようとしました; これは無意味です。
(F) 無限や負数を文字として表示しようとしました (%c
); これは無意味です。 おそらく '%s'
のつもりか、あるいは単に文字列化したかったのでは?
charnames alias definitions may not contain a sequence of multiple spaces
(F) 連続した複数のスペース文字を持つ文字名を定義しました。 これらは単一のスペースに変更します。 普通はこれらの名前は use charnames
の :alias
インポート引数で 定義されますが、$^H{charnames}
でインストールされた変換器によって 定義されることもあります。 "CUSTOM ALIASES" in charnames を参照してください。
charnames alias definitions may not contain trailing white-space
(F) スペース文字で終わっている文字名を定義しました。 末尾のスペースは削除します。 普通はこれらの名前は use charnames
の :alias
インポート引数で 定義されますが、$^H{charnames}
でインストールされた変換器によって 定義されることもあります。 "CUSTOM ALIASES" in charnames を参照してください。
:const is not permitted on named subroutines
(F) const
属性は、無名サブルーチンを実行させ、その値はクローンされた時点で 捕捉されます。 名前付きサブルーチンはこのようにはクローンされないので、これらに対しては 属性は無意味です。
Hexadecimal float: internal error
(F) 16 進浮動小数点の扱いで何かものすごく悪いことが起こりました。
Hexadecimal float: unsupported long double format
(F) long double を使うように Perl を設定しましたが、long double 形式の 内部が不明なので、16 進浮動小数点出力は不可能です。
(F) suidperl の基で実行されたスクリプトが何か不正です。
In '(?...)', the '(' and '?' must be adjacent in regex; marked by <-- HERE in m/%s/
(F) 正規表現パターンのこのコンテキストでの 2 文字並び "(?"
は分割できない トークンで、"("
と "?"
の間に何も入れられませんが、分割しました。
In '(*VERB...)', the '(' and '*' must be adjacent in regex; marked by <-- HERE in m/%s/
(F) 正規表現パターンのこのコンテキストでの 2 文字並び "(*"
は分割できない トークンで、"("
と "*"
の間に何も入れられませんが、分割しました。
Invalid quantifier in {,} in regex; marked by <-- HERE in m/%s/
(F) パターンは {min,max} 量指定子のように見えますが、min または max は 有効な数値としてパースできませんでした: 先頭に 0 があるか、扱うには 大きすぎる値です。 <-- HERE で正規表現のどこに問題が発見されたかを示しています。 perlre を参照してください。
'%s' is an unknown bound type in regex
(F) \b{...}
や \B{...}
を使いましたが、...
は Perl が 知らないものでした。 現在有効なものは "\b{}, \b, \B{}, \B" in perlrebackslash にあります。
Missing or undefined argument to require
(F) 引数なしや、引数として未定義を指定して require
を呼び出そうとしました。 require
は引数としてパッケージ名かファイル指定を想定しています。 "require" in perlfunc を参照してください。
以前は、引数なしや undef
引数の require
はヌルファイル名に関する警告が 出ていました。
(D deprecated) /\C/
文字クラスは v5.20 で廃止予定になり、今回 警告が出るようになりました。 これは v5.24 ではエラーになることを意図しています。 この文字クラスは、例えマルチバイト文字の中に現れても単一のバイトに マッチングし、カプセル化を壊し、UTF-8 文字列を壊すことがありました。
"%s" is more clearly written simply as "%s" in regex; marked by <-- HERE in m/%s/
(W regexp) (use re 'strict'
が有効か (?[...])
の内部のみ)
より素直で、異なった文字集合で実行されるプラットフォームで移植性のある 書き方のある文字を指定しました。
Argument "%s" treated as 0 in increment (++)
(W numeric) 指定された文字列は、 数値か /^[a-zA-Z]*[0-9]*\z/
にマッチングする文字列を想定する ++
演算子への引数として指定されました。 詳しくは "Auto-increment and Auto-decrement" in perlop を参照してください。
Both or neither range ends should be Unicode in regex; marked by <-- HERE in m/%s/
(W regexp) (use re 'strict'
が有効か (?[...])
の内部のみ)
正規表現の中の大かっこ文字クラスの中で範囲を指定するときに、片方は \N{}
を使って指定され、もう片方は互換性のない方法で指定しました。 Perl は範囲を Unicode の範囲として扱います; これは、この中の全ての文字は Unicode 文字として扱われるということですが、これは Perl を実行する プラットフォームによっては異なった符号位置かもしれません。 例えば、[\N{U+06}-\x08]
は、[\N{U+06}-\N{U+08}]
と指定したかのように 扱われ、Unicode での符号位置が 6, 7, 8 の文字にマッチングします。 しかし \x08
は他のことを意味していることを示しているかも知れないので、 警告が発生します。
Can't do %s("%s") on non-UTF-8 locale; resolved to "%s".
(W locale) 1) "use locale
" の基で実行されていて; 2) 現在のロケールが UTF-8 ではなく; 3) 特定の Unicode 文字に対して指定済みの大文字小文字変換操作を しようとし; 4) この操作の結果が Unicode とロケールの規則を混ぜるので、 競合を引き起こしています。
警告カテゴリ locale
は新しいものです。
(S experimental::const_attr) const
属性は実験的です。 この機能を使いたいときは、no warnings 'experimental::const_attr'
で警告を 無効にしてください; しかしそうすると将来の Perl バージョンでコードが壊れるリスクを 取ることになります。
(W overflow) 扱えない数値(大きすぎたり小さすぎたり非数)を指定して gmtime
を 呼び出しました。 返り値は undef
です。
Hexadecimal float: exponent overflow
(W overflow) 16 進浮動小数点数が、浮動小数点数が対応しているよりも大きい 指数を持っています。
Hexadecimal float: exponent underflow
(W overflow) 16 進浮動小数点数が、浮動小数点数が対応しているよりも小さい 指数を持っています。
Hexadecimal float: mantissa overflow
(W overflow) 16 進浮動小数点数リテラルは、浮動小数点数が対応しているよりも 多いビット数の仮数部(0x
と指数の間の部分)があります。
Hexadecimal float: precision loss
(W overflow) 16 進浮動小数点数は、内部では出力できるよりも多くの桁を 持っています。 これは、未対応の long double 形式や、利用できない 64 ビット整数(一部の設定で車 桁を取り出す必要がある) によって起こります。
Locale '%s' may not work well.%s
(W locale) 非 UTF-8 で、現在扱えるものと完全な互換性がないと perl が決定した 名前付きロケールを使っています。 2 番目の %s
に理由があります。
警告カテゴリ locale
は新しいものです。
(W overflow) 扱えない数値で localtime
を呼び出しました: 大きすぎたり 小さすぎたり非数だったりです。 返り値は undef
です。
Negative repeat count does nothing
(W numeric) x
繰り返し演算子を 0 より 小さい回数実行しようとしました; これは無意味です。
NO-BREAK SPACE in a charnames alias definition is deprecated
(D deprecated) ノーブレークスペースを含む文字名を定義しました。 通常のスペースに変更してください。 普通はこれらの名前は use charnames
の :alias
インポート引数で 定義されますが、$^H{charnames}
でインストールされた変換器によって 定義されることもあります。 "CUSTOM ALIASES" in charnames を参照してください。
Non-finite repeat count does nothing
(W numeric) x
繰り返し演算子を Inf
(または -Inf
) あるいは NaN 回実行しました; これは無意味です。
PerlIO layer ':win32' is experimental
(S experimental::win32_perlio) :win32
PerlIO 層は実験的です。 この層を使うリスクを取りたいなら、単に警告を無効にしてください:
no warnings "experimental::win32_perlio";
(W regexp) (use re 'strict'
が有効か (?[...])
の内部のみ)
より厳密な規則はタイプミスやその他のエラーを見つける助けになります。 もし "-"
が他の文字を意味しているなら、おそらくそもそもここで範囲を 意図していないか、("\-"
のように) エスケープするべきです。 範囲を意図しているなら、この使い方は ASCII と EBCDIC プラットフォームの間で 互換性がなく、カジュアルな読者にとっては意味が明白ではありません。
[3-7] # OK; Obvious and portable
[d-g] # OK; Obvious and portable
[A-Y] # OK; Obvious and portable
[A-z] # WRONG; Not portable; not clear what is meant
[a-Z] # WRONG; Not portable; not clear what is meant
[%-.] # WRONG; Not portable; not clear what is meant
[\x41-Z] # WRONG; Not portable; not obvious to non-geek
(両端を \N{...}
で指定して Unicode の範囲を指定することで、移植性を強制することができます。 しかし意味はやはり明白ではありません。) より厳密な規則は、範囲の両端の文字が制御文字でない ASCII 文字で、両端が リテラル文字で、("\x41"
のような) 一部のエスケープシーケンスではなく、 範囲は全て数字か、全て大文字か、全て小文字であることを要求します。
Ranges of digits should be from the same group in regex; marked by <-- HERE in m/%s/
(W regexp) (use re 'strict'
が有効か (?[...])
の内部のみ)
より厳密な規則はタイプミスやその他のエラーを見つける助けになります。 範囲を含んでいますが、少なくともその片方の端が数字です。 より厳密な規則の下では、これが起きたとき、両端は 10 の連続する数字の 同じグループの数字であるべきです。
(W redundant) (例えば printf フォーマットのような) 指定された他の引数の中の 情報で指定された、関数が必要としているよりも多くの引数で関数を呼び出しました。 現在のところこの警告は、printf 形式のフォーマットが要求するよりも多い数の 引数が指定されたときにのみ出力されますが、将来は (例えば "pack" in perlfunc のような) 他のものに使われるかも知れません。
警告カテゴリ redundant
は新しいものです。 [perl #121025] も 参照してください。
Replacement list is longer than search list
これは新しい診断メッセージではありませんが、以前のリリースでは文字変換に ワイド文字が含まれているときには誤って表示されていませんでした。 これは修正されたので、以前は表示されていなかった (しかし表示されるべきで あった)場所でこのメッセージが出るかもしれません。
Use of \b{} for non-UTF-8 locale is wrong. Assuming a UTF-8 locale
(W locale) ロケールの規則を使って正規表現をマッチングして、Unicode 境界を マッチングしましたが、ロケールは Unicode のものではありませんでした。 これは無意味です。 Perl は Unicode (UTF-8) ロケールを仮定して続行しますが、ロケールが 偶然 ISO-8859-1 (Latin1) の場合 (この場合はこのメッセージは間違っているので 無視できます) を除いて、結果は間違ったものになります。
警告カテゴリ locale
は新しいものです。
Using /u for '%s' instead of /%s in regex; marked by <-- HERE in m/%s/
(W regexp) 修飾子 /a
または /aa
が有効なときに、正規表現の一部として Unicode 境界 (\b{...}
や \B{...}
) を使いました。 これら二つの修飾子は ASCII の解釈を示していて、これは Unicode 定義では 無意味です。 生成された正規表現は、境界は全て Unicode を使います。 正規表現のその他の部分は影響を受けません。
The bitwise feature is experimental
(S experimental::bitwise) この警告は、"bitwise" 機能が有効なときに ビット単位演算子 (& | ^ ~ &. |. ^. ~.
) を使ったときに発生します。 この機能を使いたいときは、単に警告を無効にして下さい; しかし、そうすることは 将来の Perl バージョンで変更や削除されるかも知れない実験的機能を使う リスクを取ると言うことです:
no warnings "experimental::bitwise";
use feature "bitwise";
$x |.= $y;
Unescaped left brace in regex is deprecated, passed through in regex; marked by <-- HERE in m/%s/
(D deprecated, regexp) 正規表現パターンの中でリテラルの "{"
文字を 使いました。 代わりに "\{"
を使ってください; 将来のバージョンの Perl (暫定的には v5.26) はこれを文法エラーにすることが検討されているからです。 例えば、パターン区切りが中かっこなら、マッチングする右中かっこ ("}"
) は パーサが混乱するのを避けるためにエスケープされるべきです:
qr{abc\{def\}ghi}
Use of literal non-graphic characters in variable names is deprecated
(D deprecated) $^X
や ${^GLOBAL_PHASE}
のように、^FOO 変数を 参照するためにリテラルの(制御文字を含む)非印字文字をソースに使うのは 廃止予定になりました。
Useless use of attribute "const"
(W misc) const
属性は、無名クロージャプロトタイプ以外では効果はありません。 これを attributes.pm で適用しました。 これは無名サブルーチンのための属性ハンドラの内側でのみ有用です。
Useless use of /d modifier in transliteration operator
これは新しい診断メッセージではありませんが、以前のリリースでは文字変換に ワイド文字が含まれているときには誤って表示されていませんでした。 これは修正されたので、以前は表示されていなかった (しかし表示されるべきで あった)場所でこのメッセージが出るかもしれません。
"use re 'strict'" is experimental
(S experimental::re_strict) 正規表現パターンが 'strict'
の基で コンパイルされたときの違いは、将来の Perl リリースで互換性のない形で 変更される予定です; また、厳密なチェックを有効にするのにこの副プラグマを 使わないように変更する提案もあります。 これは、今コンパイルしているパターンは将来の Perl リリースでは コンパイルできなくなるかも知れないと言うことです。 この警告はこのリスクを知らせるためのものです。
Warning: unable to close filehandle properly: %s
Warning: unable to close filehandle %s properly: %s
(S io) 以前は、perl はファイルハンドルを暗黙に閉じるときのエラーを 暗黙に無視していました; つまり、ファイルハンドルの参照カウントが 0 になって ユーザのコードがすでに close()
を呼び出していない場合です; 例えば
{
open my $fh, '>', $file or die "open: '$file': $!\n";
print $fh, $data or die;
} # implicit close here
ディスクフルのような状況では、バッファリングのために、エラーは最後の close のときにのみ検出されるかも知れないので、close の結果をチェックしないのは 危険です。
それで、perl はこのような状況を警告します。
(W locale) 単一文字ロケール (つまり、非 UTF-8) なのに、マルチバイト文字に 遭遇しました。 Perl はこの文字を指定された Unicode 符号位置と考えます。 非 UTF-8 ロケールと Unicode の結合は危険です。 ほぼ確実に一部の文字は二つの異なった表現があります。 例えば、ISO 8859-7 (ギリシャ語) ロケールでは、符号位置 0xC3 は大文字の ガンマを表現します。 しかし 0x393 もそうです。 これは文字列比較を信頼できないものにします。
おそらくこのマルチバイト文字がどのようにして単一文字ロケールで混ざったかを 見つけ出す必要があるでしょう (またはおそらくあなたは UTF-8 ロケールを 使っていると考えていますが、Perl は反対しています)。
警告カテゴリ locale
は新しいものです。
<> should be quotes
この警告は、問題をより識別可能にするために、 <> at require-statement should be quotes に変更されました。
この警告の perldiag エントリは次の明確化のための注意が追加されました:
Note that for the Inf and NaN (infinity and not-a-number) the
definition of "numeric" is somewhat unusual: the strings themselves
(like "Inf") are considered numeric, and anything following them is
considered non-numeric.
Global symbol "%s" requires explicit package name
このメッセージは、新しい Perl プログラマにより助けになるように、 '(did you forget to declare "my %s"?)' が追加されました。 [perl #121638]
'"my" variable &foo::bar can't be in a package' は 'variable' から 'subroutine' に書き直されました。
\N{} in character class restricted to one character in regex; marked by <-- HERE in m/%s/
このメッセージは、qr/[\N{named sequence}]/
の改良 (後述の "Selected Bug Fixes" 参照)を反映して、character class が inverted character class or as a range end-point is に変更されました。
このメッセージは、問題となった小数点数が何かを示すための ': %f
' が 追加されました。
Possible precedence problem on bitwise %c operator は Possible precedence problem on bitwise %s operator に 書き直されました。
Unsuccessful %s on filename containing newline
この警告は、改行がファイル名の末尾にあるときにのみ出力されるようになりました。
"Variable %s
will not stay shared" は、共有されないものが実際には レキシカルサブルーチンの場合は "Subroutine" と出力するようになりました。
Variable length lookbehind not implemented in regex m/%s/
この警告のための perldiag エントリに、Unicode の振る舞いに関する情報が 追加されました。
"Ambiguous use of -foo resolved as -&foo()"
実際にはここに曖昧さはなく、これが否定の定数の使用を妨げていました; 例えば -Inf
。
"Constant is not a FOO reference"
コンパイル時の定数デリファレンス (例えば my_constant->()
) の チェックは削除されました; これはオーバーロードを考慮していなかったからです。 [perl #69456] [perl #122607]
x2p/ ディレクトリは Perl コアから削除されました。
これは find2perl, s2p, a2p を削除します。 これらは全て別々の配布として CPAN にリリースされています (App::find2perl
, App::s2p
, App::a2p
)。
h2ph は、$Config{cppsymbols}
で見えるように、コンパイラの事前定義 マクロ定義で 16 進定数が使えるようになりました。 [perl #123784].
もはや非コアモジュールに依存しなくなりました。
Configure は lrintl()
, lroundl()
, llrintl()
, llroundl()
を チェックするようになりました。
-Dmksymlinks
付きの Configure はより高速になりました。 [perl #122002].
pthreads
と cl
のライブラリは、もし存在すればデフォルトで リンクされるようになりました。 これにより、スレッドが必要な XS モジュールが非スレッド perl で 動作するようになります。 スレッド perl が欲しい時には -Dusethreads
を渡さなければならないことは 変わらないことに注意してください。
(浮動小数点数のより高い精度と範囲のためを得るための) long double に関して、 x86 と IA-64 プラットフォームで 4 倍精度浮動小数点を実装している GCC quadmath ライブラリを使えるようになりました。 詳しくは INSTALL を参照してください。
MurmurHash64A と MurmurHash64B が内部ハッシュ関数として 設定できるようになりました。
make test.valgrind
は並列テストに対応しました。
例えば:
TEST_JOBS=9 make test.valgrind
さらなる情報については "valgrind" in perlhacktips を参照してください。
MAD (Misc Attribute Decoration) ビルドオプションが削除されました。
これは、Perl 5 から Perl 6 への自動変換をより容易にするために、 Perl パース木をより性格に保存しようとする、保守されていない試みでした。
このビルド時設定オプションは何年も保守されておらず、おそらく Perl 5 からも Perl 6 からも大きく逸れています。
新しいコンパイルフラグ -DPERL_OP_PARENT
が利用可能になりました。 詳しくは、後述する "Internal Changes" での議論を参照してください。
Pathtools はもはや miniperl で XS を読み込もうとしなくなりました。 これにより perl のビルドが少し高速化します。
has been added to test that
utf8 とその依存が、(関数がどの変数がローカル化されるかを実行時に決定する 効率的な方法がないために) Perl_save_re_context()
がローカル化されるように ハードコーディングされている $1..$n
捕捉変数の部分集合のみを 使っているかどうかをテストするための t/porting/re_context.t が 追加されました。
性能問題のテストが t/perf/taint.t ファイルに追加されました。
一部の正規表現テストは、特定の最適化が崩れると、実行速度がとても遅くなるような 形で書かれていました。 これらのテストは新しいファイル t/re/speed.t と t/re/speed_thr.t に移され、watchdog()
で実行されます。
test.pl
は、Test::More
との互換性を高めるために、 plan skip_all => $reason
と指定できるようになりました。
新しいテストスクリプト op/infnan.t が、無限と NaN が正しく動作するかを テストするために追加されました。 "Infinity and NaN (not-a-number) handling improved" を参照してください。
一部の make test
の失敗は残っています: IRIX では [perl #123977] と [perl #125298]; Tru64 では [perl #124212], [cpan #99605], [cpan #104836。
コア perl はこの EBCDIC プラットフォームで動作するようになりました。 以前の perl も動作しますが、公式には対応を中断していたわけではないにも 関わらず、最近の perl はうまくコンパイルおよび動作していませんでした。 Perl 5.20 では動作していましたが、今は修正されている多くのバグを 持っていました。 Pod::Simple
を含む、Perl に同梱されている多くの CPAN モジュールはまだ テストに失敗します。 しかし、現在 CPAN にあるバージョンの Pod::Simple
は動作するはずです; Perl 5.22 に含めるには修正が遅すぎました。 まだ壊れている CPAN モジュールの多くも修正作業中で、それが完了すれば CPAN からインストールできるようになる予定なので、動作するバージョンを 得るために Perl 5.24 まで待つ必要はないでしょう。
NeXTSTEP は 90 年代初頭から中盤に書けて NeXT のワークステーションに同梱された プロプリエタリなオペレーティングシステムです; OPENSTEP は 非 NeXTSTEP システムに NeXTSTEP 風の環境を提供するための API 仕様です。 どちらもずっと前に死んでいるので、これらで Perl をビルドするための対応は 削除されました。
EBCDIC プラットフォームで qr/[i-j]/
が "i"
と "j"
のみに マッチングするために、perl インタプリタは特別な扱いが必要です; 符号位置 "i"
と "j"
の間には 7 文字あるからです。 この特別扱いは範囲の両方の端がリテラルの時にのみ行われます。 これは、文字を指定するのにリテラルではなく \N{...}
形式で名前や Unicode 符号位置を使っている場合も行われるようになりました。 "Character Ranges" in perlrecharclass を参照してください。
archname は use64bitint を use64bitall と区別するようになりました。
一般的なクロスコンパイルと、特に Android 用で、ビルド対応が改善しました。
wait なしで副プロセスを spawn するとき、返り値は正しい PID になりました。
プロトタイプを修正したので、VMS C++ コンパイラで失敗しなくなりました。
finite
, finitel
, isfinite
の検出が configure.com
に追加され、 環境の扱いが少し変更され、レガシー機能チェック状態が修正されました。
miniperl.exe は、GCC 4.8 でビルドが完了できるように、 -fno-strict-aliasing
付きでビルドされるようになりました。 [perl #123976]
nmake minitest
は Win32 で動作するようになりました。 依存の問題により、最初に nmake test-prep
をビルドする必要があり、 また少数のテストが失敗します。 [perl #123394]
makefile マクロ USE_CPLUSPLUS
の値を "define" にすることで、 Windows で Perl を C++ モードでビルド出来るようになりました。
リスト形式のパイプが Win32 に実装されました。 注意: system LIST
と違って、これはシェルにフォールバックしません。 [perl #121159]
新しい DebugSymbols
と DebugFull
の設定オプションが Windows の makefile に追加されました。
以前は、Win64 用の Visual C++ で (CPAN のものを含む) XS モジュールを コンパイルすると、hv_func.h から大量の警告が出ていました。 これらの警告は出なくなりました。
PerlIO なしでのビルド対応が Windows の makefile から削除されました。 非 PerlIO ビルドは Perl 5.18.0 でほとんど廃止予定になっていて、既に POSIX システムでは Configure が対応していなくなっていました。
@INC
のそれぞれのパスで perl モジュールを開こうとする毎に、2 から 6 ミリ秒と 7 回の I/O 呼び出しを節約するようになりました。
Intel C ビルドは常に C99 モードをオンにしてビルドされるようになりました。
MinGW では常に %lld
の代わりに %I64d
が使われるようになりました。
実験的な :win32
層で、open
でのクラッシュが修正されました。 また、/dev/null を開くこと (Win32 Perl のデフォルトの :unix
層では 対応していました) は :win32
で対応しました。 [perl #122224]
新しい makefile オプション USE_LONG_DOUBLE
が、gcc ビルドのためだけに Windows dmake makefile に追加されました。 よりよい精度と、より広い浮動小数点数の範囲のために long double を使いたい ときは、これを "define" に設定します。
OpenBSD では、Perl はデフォルトではシステムの malloc
を使うように なりました; これが提供するセキュリティ機能のためです。 Perl 自身の malloc ラッパは性能上の理由により v5.14 から使われていましたが、 OpenBSD プロジェクトは、このトレードオフは価値があり、特に速度が必要な ユーザが求めることを好みます。
Sun Studio コンパイラのために /opt/solstudio* と /opt/solarisstudio* の両方を探すようになりました。
-Dusedtrace
付きでの Solaris 10 でのビルドは、make が perldtrace.h
をビルドするための暗黙の依存性に従っていなかったので、 早くに失敗していました。 明示的な依存関係が depend
に追加されました。 [perl #120120]
C99 オプションは整理されました; ヒントファイルは SUNWspro
と同様 solstudio
も探すようになりました; ネイティブな setenv
の対応が 追加されました。
op 木の op を、可能ならその親に配置することを許す実験的機能が追加されました。 これは非デフォルトビルドオプション -DPERL_OP_PARENT
で有効になります。 これは最終的にデフォルトで有効になることが予想されるので、 op の op_sibling
に直接アクセスしている XS コードは、将来も 動作させるために更新されるべきです。
PERL_OP_PARENT
ビルドでは、op_sibling
フィールドが op_sibparent
に リネームされ、新しいフラグ op_moresib
が追加されました。 兄弟のチェーンの最後の op では、op_moresib
は偽で、op_sibparent
は NULL
ではなく (いれば) 親を差します。
既存のコードが PERL_OP_PARENT
を使うかどうかに関わらず透過的に 動作するようにするために、直接 op_sibling
を操作する代わりに使われるべき 多くのマクロと関数が追加されました。
次の兄弟を決定するために単に op_sibling
を読むために、二つの新しい マクロが追加されました。 兄弟チェーンの単純なスキャンは次のようなものです:
for (; kid->op_sibling; kid = kid->op_sibling) { ... }
これは以下のように書くべきです:
for (; OpHAS_SIBLING(kid); kid = OpSIBLING(kid)) { ... }
op 木を変更するために、汎用関数 op_sibling_splice()
が追加されました; これは兄弟 op のチェーンを操作できます。 Perl 関数 splice()
との類似で、兄弟チェーンから 0 または複数の op を切り取って、これを 0 または複数の新しい op と置き換えます。 これは兄弟、親、op_last ポインタなど全ての更新を透過的に扱います。
低レベルで op を操作する必要がある場合、三つのマクロ OpMORESIB_set
, OpLASTSIB_set
, OpMAYBESIB_set
は、 op_sibling
/ op_sibparent
を設定し、また op_moresib
を更新する 低レベルの互換性のある方法を意図しています。 最初のものは新しい兄弟への兄弟ポインタを設定し、2 番目は op を 最後の兄弟にし、3 番目は最初や 2 番目の動作を条件付きで行います。 op_sibling_splice()
と違って、同時に (つまり適切な場所で op_first
と op_last
を更新することで) 親に対して一貫性を管理しないことに 注意してください。
C レベルの Perl_op_parent()
関数と、Perl レベルの B::OP::parent()
メソッドが追加されました。 C 関数は PERL_OP_PARENT
ビルドの基でのみ存在します (これを通常の perl で 使うとビルド時エラーになります)。 B::OP::parent()
は常に存在しますが、通常のビルドではこれは常に NULL
を返します。 PERL_OP_PARENT
の基では、もしあれば現在の op の親を返します。 $B::OP::does_parent
変数は、B
が op の親の取得に対応しているかどうかを 決定できるようにします。
PERL_OP_PARENT
は 5.21.2 で導入されましたが、インターフェースは 5.21.11 でかなり変わりました。 コードを 5.21.11 の変更以前のものから更新する場合、さらなる見直しが必要です。 5.21.2 以降の主な変更点は:
OP_SIBLING
マクロと OP_HAS_SIBLING
マクロは、他の op 操作マクロとの 一貫性のために OpSIBLING
および OpHAS_SIBLING
にリネームされました。
op_lastsib
フィールドは op_moresib
にリネームされ、意味が 反転されました。
OpSIBLING_set
マクロは削除され、OpMORESIB_set
など で 置き換えられました。
op_sibling_splice()
関数は、splice が兄弟の連鎖の最初や最後の op に 影響を与えないときには parent
引数に null を指定できるようになりました。
XS コードがよりよく POSIX ロケールカテゴリ LC_NUMERIC
を操作するための マクロが作成されました。 "Locale-related functions and macros" in perlapi を参照してください。
以前の atoi
など の代替関数である grok_atou
は grok_atoUV
によって置き換えられました。 詳しくは perlclib を参照してください。
SV が示しているものがあれば、それに関する弱いリファレンスを取得できる 新しい関数 Perl_sv_get_backrefs()
が追加されました。
screaminstr()
関数は削除されました。 公式 API として扱われていましたが、文書化されておらず、使っている CPAN モジュールはありません。 5.17.0 から、これを呼び出すと致命的エラーになっていました。
newDEFSVOP()
, block_start()
, block_end()
, intro_my()
関数が API に追加されました。
op.c 内部の convert
関数は、op_convert_list
にリネームされて API に加えられました。
sv_magic()
関数は、もはや読み込み専用値の "ext" マジックを 禁止しなくなりました。 結局、perl がカスタムマジックが SV を変更するかどうかを知ることは できませんでした。 [perl #123103].
XSUB で "CvPADLIST" in perlapi にアクセスすることは禁止されました。
The CvPADLIST
フィールドは、XSUB のための別の内部用途のために 再利用されました。 それで特に、CV が XSUB かどうかをテストするために、これが NULL かどうかに 依存できなくなりました。 代わりに CvISXSUB()
を使ってください。
SVt_NV
型の SV は、ビルド設定とプラットフォームが許す場合は、時々 本体なしになるようになりました: 特に、sizeof(NV) <= sizeof(IV)
の 場合です。 「本体なし」というのは、NV 値は割り当てられる独立した本体を要求せずに、 直接 SV のヘッドに保管されるということです。 この小技は IV に対しては既に 5.9.2 から使われていました (しかし IV の場合、 これはプラットフォームとビルド設定に関わらず常に使われます)。
$DB::single
, $DB::signal
, $DB::trace
変数は、その値を IV として 保管する set-magic と get-magic を持つようになり、その IV は pp_dbstate()
の中で値をテストするときに使われるようになりました。 これにより、オーバーロードされたオブジェクトがこれらの変数に代入されたときに perl が無限ループになるのを防ぎます。 [perl #122445].
公式 API としてマークされていたけれども文書化されていなかった Perl_tmps_grow()
は公式 API から削除されました。 この変更は、揮発性スタックを事前拡張する EXTEND_MORTAL
マクロを使っている XS コードには影響しません。
Perl の内部ではもはや SVs_PADMY
フラグを設定したり使ったり しなくなりました。 SvPADMY()
は PADTMP
とマークされていないものに対してはなんでも 真の値を返し、SVs_PADMY
は 0 として定義されるようになりました。
マクロ SETsv
と SETsvUN
は削除されました。 これらはコアでは 5 年前のコミット 6f1401dc2a から使われて折らず、 CPAN で存在が見つかったことはありませんでした。
SvFAKE
ビット (HV では未使用) は将来の vtable の作業のために David Mitchell によって非公式に予約されています。
sv_catpvn_flags()
関数は、追加する文字列がバイト列あるいは UTF-8 であることを指定するための SV_CATBYTES
と SV_CATUTF8
のフラグを 受け付けるようになりました。 (これらのフラグは実際は 5.16.0 からありましたが、以前は API の一部として 見なされていませんでした。)
新しいオペコードクラスである METHOP
が導入されました。 これは、クラス/オブジェクトメソッド呼び出しの性能を向上させるために 実行時に使われる情報を保持します。
OP_METHOD
と OP_METHOD_NAMED
は UNOP/SVOP
から METHOP
に変更されました。
cv_name()
は CV と GV が渡せる新しい API 関数です。 これは、解析のために、サブルーチン名を含む SV を返します。
cv_set_call_checker_flags()
は cv_set_call_checker()
のように 動作する新しい API 関数ですが、呼び出し元が、 呼び出しチェッカがサブルーチン名の報告に完全な GV を要求するか、および 代わりにCV を渡せるかを指定できるところが異なります。 渡された値はなんでも cv_name()
で受け入れられます。 cv_set_call_checker()
はこれが GV であることを保証しますが、これを その場で作る必要があるかも知れず、これは非効率です。 [perl #116735]
(API の一部ではない) CvGV
はより複雑なマクロになり、関数を呼び出して GV を具象化することがあるようになりました。 真偽値として使われるような場合のために、概念上 GV を保持しているけれども GV を 具象化しない CV に対して真を返す CvHASGV
が追加されました。 また、CvGV
はレキシカルサブルーチンに対して GV を返すようになりました。 [perl #120441]
"sync_locale" in perlapi 関数が公式 API に追加されました。 XS コードによるプログラムのロケールの変更は避けられるべきです。 それでも、Gtk
のような、XS から呼び出される一部の非 Perl ライブラリは そうする必要があります。 これが起きたとき、Perl はロケールの変更が起きたことを教えてもらう 必要があります。 そうするために、Perl に戻る前にこの関数を使ってください。
OP の op_private
フィールドのフラグのための定義とラベルは、 regen/op_private のデータから自動生成されるようになりました。 これによる注意するべき効果は、Concise
のフラグ出力の一部は少し 異なるかも知れず、perl -Dx
のフラグ出力はかなり 異なるかもしれないことです (どちらも同じラベルを使うようになりました)。 また、デバッグビルドは op_free()
に新しいアサートが追加されました; op に op_private
のフラグ集合で認識できないフラグがないことを 確認するものです。
廃止予定の変数 PL_sv_objcount
は削除されました。
Perl は、プログラムの基になるロケールを設定する必要がある操作の付近以外では、 ロケールカテゴリ LC_NUMERIC
を "C" に維持しようとするようになりました。 これは、小数点がドットでないことに対応していない多くの XS モジュールを 守ります。 このリリースの前では、Perl はこのカテゴリを "C" に初期化しましたが、 POSIX::setlocale()
呼び出しはこれを変更していました。 今では、この呼び出しはプログラムの LC_NUMERIC
カテゴリの基となっている ロケールは変更しますが、XS に露出するロケールは "C" のままです。 LC_NUMERIC ロケールを操作するための新しいマクロが追加されました; STORE_LC_NUMERIC_SET_TO_NEEDED
と STORE_LC_NUMERIC_FORCE_TO_UNDERLYING
です。 "Locale-related functions and macros" in perlapi を参照してください。
引数として指定された文字列が正しく UTF-8 エンコードされた文字かどうかを 効果的に決定するための新しいマクロ isUTF8_CHAR
が 書かれました。
以下のプライベート API 関数からコンテキスト引数が削除されました: Perl_cast_ulong
, Perl_cast_i32
, Perl_cast_iv
, Perl_cast_uv
, Perl_cv_const_sv
, Perl_mg_find
, Perl_mg_findext
, Perl_mg_magical
, Perl_mini_mktime
, Perl_my_dirfd
, Perl_sv_backoff
, Perl_utf8_hop
。
cast_i32()
のような、公式 API の一部である、接頭辞なし版の関数は 影響を受けません。
PADNAME
と PADNAMELIST
型は別の型となり、もはや単に SV と AV への 別名ではなくなりました。 [perl #123223].
パッド名は常に UTF-8 になりました。 PadnameUTF8
マクロは常に真を返します。 以前は、これは実際にはこのようになっていましたが、パッド名の二つの異なった 内部表現のための対応が削除されました。
新しい op クラス UNOP_AUX
が追加されました。 これは This is a subclass of UNOP
のサブクラスで、UV, SV* などの共用体の配列を指している op_aux
フィールドが追加されています。 これは op が単純な op_sv
やそのようなものよりも多くのデータを 保管する必要がある場合のためのものです。 現在のところこの種類の唯一の op は OP_MULTIDEREF
です (次項参照)。
キーが定数または単純な変数であるような、一つまたは複数のネストした配列と ハッシュの検索を行う新しい op である OP_MULTIDEREF
が追加されました。 例えば、$a[0]{$k}[$i]
という式は、以前は 10 の rv2Xv
, Xelem
, gvsv
, const
の op でしたが、単一の multideref
op で 実行されるようになりました。 これはまた local
, exists
, delete
も扱えます。 [$i+1]
のような単純でないインデックス式では aelem
/helem
を 使って行われるままで、小さい定数インデックスでの単一レベル配列検索は aelemfast
を使って行われるままです。
close
は $!
を設定するようになりました
I/O エラーが起きたとき、エラーが起きたという事実はハンドルに記録されます。 close
はそのようなハンドルに対して偽を返します。 以前は、$!
の値は close
によって変更されなかったので、一般的な 規約である close $fh or die $!
は確実には動作していませんでした。 ハンドルは $!
の値も記録して、close
はこれを復元するようになりました。
no re
は use re
で有効にできるもの全てをオフにできるようになりました
以前は no re
を実行しててもいくつかの機能だけしかオフになりませんでした。 これは有効なもの全てをオフにできるようになりました。 例えば、デバッグを一度有効にすると、デバッグを停止する唯一の方法は ブロックから出ることでした; これは修正されました。
pack("D", $x)
と pack("F", $x)
は、x86 long double ビルドで ゼロパディングされるようになりました。 GCC 4.8 以降の一部のビルドオプションでは、ゼロ初期化したパッディングを 上書きしたり、初期化したバッファを完全に迂回したりしていました。 これにより op/pack.t が失敗していました。 [perl #123971]
おやスレッドから黒ーsんされた配列を拡張すると、新しい要素を 変更しようとしたときに "Modification of a read-only value attempted" エラーが 起きることがありました。 [perl #124127]
*x=<y>
でのアサート失敗と引き続くクラッシュは修正されました。 [perl #123790]
レキシカルサブルーチンのコンパイルに関する、クラッシュ/無限ループの 可能性があるバグが修正されました。 [perl #124099]
UTF-8 は、関数名、クォートなしのヒヤドキュメント終端子、配列 インデックスとして使われる変数名で正しく動作するようになりました。 [perl #124113]
大きな汚染された文字列に対してスカラコンテキストで繰り返されたグローバル パターンマッチングは、文字列中の現在のマッチング位置に依存して 指数的に遅くなっていました。 [perl #123202]
パーサが文法エラーで混乱することによる様々なクラッシュが修正されました。 [perl #123801] [perl #123802] [perl #123955] [perl #123995]
レキシカルスコープの $_
の split
はアサートに失敗する問題が 修正されました。 [perl #123763]
様々なリスト演算子の中での my $x : attr
構文はもはやアサートに 失敗しなくなりました。 [perl #123817]
クォート中の @
マークに引き続いて非 ASCII 数字がある場合 (これは正当な 識別子ではありません)、パーサは単に @
をリテラルとして扱うのでなく クラッシュしていました。 これは修正されました。 [perl #123963]
*bar::=*foo::=*glob_with_hash
は Perl 5.14 からクラッシュしていましたが、 もはや起こらなくなりました。 [perl #123847]
スカラコンテキストでの foreach
はアイテムをスタックに プッシュしていなかったので、バグを引き起こしていました。 (print 4, scalar do { foreach(@x){} } + 1
が 5 を出力していました。) undef
を返すように修正されました。 [perl #124004]
コア C コードで内容を環境変数に保管したデータが場合によっては使われる前に 上書きされる可能性がある問題は修正されました。 [perl #123748]
c</.*/> で始まるパターンの一部は長い文字列では v5.8 から遅くなっていて、 /.*..../i
形式の一部は v5.18 から遅くなっていました。 これらは再び高速になりました。 [perl #123743].
$/
の元の見える値は、不正な値を設定されたときは値が 保存されるようになりました。 以前は、例えば $/
に配列へのリファレンスを設定すると、perl は実行時エラーを 出力して PL_rs
を設定しませんが、$/
を調べる Perl コードは 配列リファレンスを見ていました。 [perl #123218].
正規表現パターンの中で、[:ascii:]
のような POSIX クラスは、 qr/[[:ascii:]]/
のように、大かっこ文字クラスの中でなければなりません。 POSIX クラスのように見えるものが大かっこクラスのなかにない場合は警告が 出力されます。 この警告は、POSIX クラスが否定されたときには発生していませんでした: [:^ascii:]
。 これは修正されました。
Perl 5.14.0 では eval { LABEL: }
がクラッシュするというバグが 導入されていました。 これは修正されました。 [perl #123652].
文法エラーによってパーサが混乱することによる様々なクラッシュが 修正されました。 [perl #123617]. [perl #123737]. [perl #123753]. [perl #123677].
/$a[/
のようなコードは、入力の次の行を読み込んで、それが開き大かっこの 直後にあるかのように扱われていました。 結果として不正なコードがパース及び実行され、クラッシュを引き起こしていました; これは許されなくなりました。 [perl #123712].
pack
での引数アンダーフローが修正されました。 [perl #123874].
非 strict な \x{}
の扱いが修正されました。 \x{}
は失敗するのではなく \x{0}
と等価になりました。
stat -t
は、もはや -t stat
のようにスタック可能と 扱われなくなりました。 [perl #123816].
以下のものはもはや SEGV を引き起こさなくなりました: qr{x+(y(?0))*}
。
正規表現中の後方参照のパースでの無限ループが修正されました。
無限風や NaN 風の文字列の文字列化の時の警告を含む、無限と NaN の振る舞いの いくつかの小さなバグが修正されました。 例えば、"NaNcy" はもはや NaN に数値化されません。
セグメンテーションフォルトやクラッシュを引き起こす、正規表現パターンの バグが修正されました。 これは、/i
付きでコンパイルされたパターンで、現在の POSIX ロケールを 考慮する場合 (これは普通 use locale
のスコープ内でコンパイルされる 必要があるということです) にのみ起こります。 少なくともマッチングするのに最低連続した 128 バイトの 文字列でなければなりません。 [perl #123539].
s///
は、(20 億回以上の繰り返しのような)とても長い文字列でも、 'Substitution loop' で die せずに動作するようになりました。 [perl #103260]. [perl #123071].
gmtime
はもはや非数の値でクラッシュしなくなりました。 [perl #123495].
\()
(空リストへのリファレンス)および、スコープ内のレキシカルな $_
への y///
はスタックの末尾より前に間違って書き込むことがありました。 これは両方は、先にスタックを拡張することで修正されました。
引数なしの prototype()
はスタック上の以前のアイテムを読み込んでいたので、 print "foo", prototype()
は foo のプロトタイプを表示していました。 これは、代わりに $_
を仮定するように修正されました。 [perl #123514].
事前宣言されたサブルーチンの中で宣言されたレキシカル state サブルーチンは クラッシュすることがありました; 例えば外側の変数の名前を含む文字列を eval したときなどです。 しかしもはやそれは起こらなくなりました。
無名サブルーチンの内側のネストしたレキシカル state サブルーチンは、 場合によって 'Bizarre copy' エラーや、クラッシュを 引き起こすことがありました。
警告を出力しようとするとき、perl のデフォルトデバッガ (perl5db.pl) は 時々代わりに 'Undefined subroutine &DB::db_warn called' を出力していました。 この、Perl 5.18 からあったバグは修正されました。 [perl #123553].
s/${<>{})//
のような、置換での特定の文法エラーでは クラッシュしていて、これは Perl 5.10 からそうなっていました。 (場合によってはクラッシュは 5.16 まで起きていませんでした。) クラッシュは、もちろん、修正されました。 [perl #123542].
複数の文字列が大きくなるサイズの計算のオーバーフローが修正されました; 特に 33 x ~3
のような繰り返し式は、新しい出力バッファサイズが SvGROW()
によって正しく扱われていなかったので大きな バッファオーバーフローを引き起こすことがありました。 このような式は正しくメモリラップ panic を出力するようになりました。 [perl #123554].
formline("@...", "a");
はクラッシュしていました。 pp_formline()
の FF_CHECKNL
のところでチョップ位置をマークするために 使われるポインタを設定しておらず、FF_MORE
のところで セグメンテーションフォルトでのクラッシュを引き起こしていました。 これは修正されました。 [perl #123538].
正規表現のコンパイル中にリテラルなパターンをパースするときに バッファオーバーランとクラッシュを起こすことがあった問題は修正されました。 [perl #123604].
fchmod()
と futimes()
は、閉じられたファイルハンドルを 渡されたことによって失敗したときに $!
を設定するようになりました。 [perl #122703].
op_free()
と scalarvoid()
は、深く再帰した op 木を解放するときに スタックオーバーフローによってクラッシュしなくなりました。 [perl #108276].
Perl 5.20.0 では、$^N
は、事実上 UTF-8 エンコードされた値の正規表現の中の コードブロックからサクセスされると、間違って内部の UTF-8 フラグが オフになっていました。 これは修正されました。 [perl #123135].
失敗した semctl
呼び出しは、もはやスタック上の既存のアイテムを 上書きしなくなりました; つまり (semctl(-1,0,0,0))[0]
が "uninitialized" 警告を出さなくなりました。
foo
の前にスペースのない else{foo()}
は、右の行番号をこの文に 代入するときによりよくなりました。 [perl #122695].
時々、@array = split
というのは最適化されて、split
自身が直接 配列に書き込みます。 これはバグを引き起こしていて、この代入を左辺値コンテキストで使うのを 妨げていました。 それで (@a=split//,"foo")=bar()
はエラーになっていました。 (このバグは、おそらく最適化が追加された Perl 3 にさかのぼります。) これは修正されました。 [perl #123057].
引数リストがサブルーチンシグネチャ (これはまだ実験的機能です) で 指定されたチェックに失敗したとき、結果のエラーメッセージは 呼び出されたサブルーチンではなく、呼び出したサブルーチンのファイルと 行番号を含むようになりました。 [perl #121374].
フリップフロップ演算子 (スカラコンテキストでの ..
と ...
) は、 文書によれば、それぞれの再帰レベル(内側のサブルーチンが何回再帰したか)に おいて別の状態を管理していました。 各クロージャは各フリップフロップのために一つの内部状態を持つようになりました。 [perl #122829].
フリップフロップ演算子 (スカラコンテキストでの ..
) は、 含まれているサブルーチンが再帰的に呼び出されていない限り、同じスカラを 毎回返していました。 これは常に新しいスカラを返すようになりました。 [perl #122829].
use
, no
, 文ラベル、特殊ブロック (BEGIN
)、pod は map
や grep
ブロックの最初のもの、ハンドルを返す print
や say
(あるいはその他の関数)の後のブロック、${...}
, @{...}
などの内側で 使えるようになりました。 [perl #122782].
繰り返し演算子 x
は、foreach
のようなコンテキストで使われたときに 左側の引数に左辺値コンテキストが伝搬するようになりました。 これにより、ループが $_
を変更する場合、 for(($#that_array)x2) { ... }
は想定通りに動作するようになりました。
スカラコンテキストでの (...) x ...
は、一つのオペランドが "x" オーバーロードのあるオブジェクトのとき、スタックを破壊して、異常な 振る舞いを引き起こしていました。 [perl #121827].
レキシカルスカラ変数への代入はしばしば最適化で削除されます; 例えば my $x; $x = $y + $z
では、代入演算子は最適化で削除されて、加法演算子は その結果を $x
に直接書き込みます。 この最適化に関連する様々なバグが修正されました。 右側のある種の演算子は、時々値の代入に完全に失敗したり、tie された変数に 対して STORE を 2 回呼び出したり全く呼び出さなかったりしていました。 影響を受ける演算子は use integer
の基での $foo++
, $foo--
, -$foo
と、chomp
, chr
, setpgrp
です。
リスト代入は、tied
, values
, each
の使用によって代入の両側に 同じ変数が現れた場合、ときどきバグっていました。 結果として間違った値が代入されていました。
(1 引数の) setpgrp($nonzero)
は、誤って setpgrp(0)
を意味するように 5.16 から変更されていました。 これは修正されました。
__SUB__
は、デバッガ (the -d
オプション) の制御下で、 eval $string
を含むサブルーチンの中では、間違った値を返したり メモリを壊したりしていました。
sub () { $var }
がインライン化可能のとき、インライン化可能でない サブルーチンと同様に、異なるスカラを毎回返すようになりました; しかし、 観測可能な違いがない場合はコピーを最適化で削除するのは同じです。
my sub f () { $var }
と sub () : attr { $var }
はもはや インライン化可能ではなくなりました。 前者はクラッシュしていました; 後者は単に属性を捨てていました。 ほとんど知られていない、ほとんど何もしない :method
属性では 例外が起きていました。
空のプロトタイプを持つサブルーチンのインライン化は以前よりもより一貫性を 持つようになりました。 以前は、複数の文を持つけれども、最後のもの以外は最適化されて削除されるような サブルーチンは、これが文字列 eval
や state
宣言や外側のレキシカル変数の 閉じ込めの無名サブルーチン(あるいはデバッガ上での任意の無名サブルーチン) の 場合にのみインライン化可能でした。 文が最適化で削除された後に単一の定数に畳み込まれるサブルーチンは全て インライン化可能になりました。 これは sub () { jabber() if DEBUG; 42 }
のようなものに適用されます。
明示的な return
を持つサブルーチンの一部は、文書と違って、 インライン化可能でした。 return
は常にインライン化を妨げるようになりました。
VMS のような一部のシステムでは、crypt
は非 ASCII 文字列を 返すことがあります。 以前は、代入されたスカラに UTF-8 文字列が含まれていると、 crypt
は UTF-8 フラグをオフにしないので、返り値が壊れていました。 これは $lexical = crypt ...
で起きていました。
crypt
は、tie された最初の引数に対してもはや FETCH
を 2 回 呼び出さなくなりました。
クォート風演算子の最後の行での終端されていないヒヤドキュメント (qq[${ <<END }]
, /(?{ <<END })/
) はもはや二重解放を 引き起こさなくなりました。 これは 5.18 からそうなっていました。
index()
と rindex()
は、2GB 以上のサイズの文字列に対して使っても もはやクラッシュしなくなりました。 [perl #121562].
Win32 ビルドでの、小さく、以前は想定通りだった、 PERL_SYS_INIT
/PERL_SYS_INIT3
でのメモリリークは修正されました。 これは同じプロセス内で perl エンジンの生成と破壊を繰り返していた 組み込みに影響するかも知れません。
POSIX::localeconv()
は、たとえ use locale
のスコープの外側から 呼び出されても、プログラムの基となるロケールに関するデータを 返すようになりました。
POSIX::localeconv()
は、LC_NUMERIC
や LC_MONETARY
がなかったり、 Perl がこれらのロケールカテゴリに従わないようにコンパイルされている プラットフォームでも正しく動作するようになりました。 このような状況では、localeconv()
によって返される八種に対応する値の エントリはありません。
POSIX::localeconv()
は、返す値が UTF-8 かどうかを適切に マークするようになりました。 以前は、UTF-8 でエンコードされていることになっている場合でも、常にバイトとして 返していました。
Microsoft Windows では、use locale
のスコープ内では、 以下の POSIX 文字クラスは、多くのロケールで POSIX 標準に従わない 結果となっていました: [[:alnum:]]
, [[:alpha:]]
, [[:blank:]]
, [[:digit:]]
, [[:graph:]]
, [[:lower:]]
, [[:print:]]
, [[:punct:]]
, [[:upper:]]
, [[:word:]]
, [[:xdigit:]]
。 これは、基礎になっているマイクロソフトの実装が標準に従っていないからです。 Perl はこれに関して特別な予防措置をするようになりました。
多くの問題が Coverity によって検出され、 修正されました。
system()
とその類似品は Android ビルドでより適切に 動作するようになりました。
不注意により、-Dtargetsh
によって Configure に指定された値は 一部のビルドプロセスで無視されていました。 これにより、Android 用にクロスコンパイルされた perl が、欠陥版の system()
, exec()
と逆クォートとなっていました: コマンドは /system/bin/sh
ではなく /bin/sh
を探すことになり、 大部分のデバイスで失敗して $!
に ENOENT
を設定することになりました。
qr(...\(...\)...)
, qr[...\[...\]...]
, qr{...\{...\}...}
は 動作するようになりました。 以前は、正規表現パターンの内側でバックスラッシュで これらの左側の文字をエスケープすることは不可能でした; この場所では これらはメタ文字と考えられ、パターンの開き区切り文字がこの文字で、 閉じ区切り文字が対応する文字でした。
汚染された UTF-8 文字列に対する s///e
では pos()
を 壊していました。 この、5.20 で導入されたバグは、修正されました。 [perl #122148].
正規表現中の非単語境界 (\B
) は、常に文字列の末尾で マッチングするというわけではありませんでした; 特に q{} =~ /\B/
は マッチングしませんでした。 この、perl 5.14 で導入されたバグは、修正されました。 [perl #122090].
" P" =~ /(?=.*P)P/
はマッチングするべきですがしていませんでした。 これは修正されました。 [perl #122171].
eval
の中で use Foo
のコンパイルに失敗すると、偽の BEGIN
サブルーチン定義が残ることがありました。 次の use
の使用やその他の BEGIN
ブロックで "Subroutine BEGIN redefined" 警告を出力していました。 [perl #122107].
method { BLOCK } ARGS
構文は、開き中かっこで始まっている引数を正しく パースするようになりました。 [perl #46947].
外部ライブラリと Perl はロケールとは何かについて異なった考えを 持っていることがあります。 これは、ロケールの数値区切り文字が変更されているときにバージョン文字列を パースするときに問題になります。 バージョンのパースは、ロケールを正しく扱えるようにパッチが当てられました。 [perl #121930].
正規表現中のゼロ幅表明とコードブロックによって、pos
が間違った値を 返すというバグが修正されました。 [perl #122460].
定数のデリファレンスは型グロブ定数でも正しく動作するようになりました。 以前はグロブは文字列化されてその名前を検索していました。 グロブ自身が使われるようになりました。 [perl #69456]
印 ($
@
%
&)
に引き続いて中かっこがあるとき、パーサはもはや これがブロックかハッシュの構築子かの推測をしなくなりました(後者に 推測したときは文法エラーになっていました); これは ブロックにしかならないからです。
undef $reference
は、次の文まで待つことなく、直ちにリファレンス先を 解放するようになりました。 [perl #122556]
サブルーチンの名前が使われる様々な状況 (autoload、オーバーロード、 エラーメッセージ) は、レキシカルサブルーチンではクラッシュしていましたが、 修正されました。
裸の単語がサブルーチン名になろうとしていないことが分かっているとき、 裸の単語の検索はパッケージの有効化を避けようとするようになりました。
無名定数のコンパイル (例えば sub () { 3 }
) は、もはや現在のパッケージの __ANON__
という名前のサブルーチンを削除しなくなりました。 *__ANON__{CODE}
がクリアされるだけでなく、メモリリークもありました。 このバグは Perl 5.8.0 までさかのぼります。
sub f;
や sub f ();
のようなスタブ宣言は、もはや use constant
で宣言された同じ名前の定数をクリアしなくなりました。 このバグは Perl 5.10.0 で導入されてました。
qr/[\N{named sequence}]/
は多くのインスタンスで適切に 動作するようになりました。
\N{...}
で知られる一部の名前は、単一の文字ではなく複数の文字の並びを 参照します。 大かっこ文字クラスは一般的に単一の文字にのみマッチングしますが、 名前付き並びにマッチングするように特別な扱いが追加されました; しかし クラスが反転されていたり並びが範囲の先頭や末尾として指定されたりしていない 場合のみです。 これらの場合、以前からの振る舞いの変更点は、このクラスが ?[...])
構文のときの致命的エラーメッセージの文言が少し変わることだけです。 [...]
を単体で使うと、以前と同様非致命的警告が発生し、これも以前と同様、 並びの最初の文字だけが使われます。
コンパイル時に評価された汚染された定数はもはや無関係な文を 汚染しなくなりました。 [perl #122669]
open $$fh, ...
が "main::_GEN_0"
のような名前を持つハンドルを 有効化するとき、ハンドルに正しい参照カウントが与えられておらず、 二重解放が起こる可能性がありました。
裸の単語がメソッド名であると決定するとき、同じ名前を持つ our
サブルーチンが存在すると、パーサが混乱して、パッケージの 起動元のパッケージではなく、our
サブルーチンのパッケージのメソッドを 検索していました。
パーサはもはやダブルクォートされた文字列の中の \U=
で混乱しなくなりました。 これは文法エラーを出力していましたが、正しくコンパイルされるようになりました。 [perl #80368]
-B
と -T
のファイルテスト演算子は、UTF-8 エンコードされたファイルを 常にテキストファイルと考えるようになりました。 (perlfunc はこれを示すために更新されました。) 以前は、実際には妥当な UTF-8 でないファイルを UTF-8 と考える 可能性がありました。 これは修正されました。 この演算子は EBCDIC プラットフォームでも正しく動作するようになりました。
ある種の状況では、正規表現パターンのコンパイル中に発生した警告メッセージが 2 回以上出力されることがありました。 これは修正されました。
Perl 5.20.0 では、単一の ASCII 小文字を含む、UTF-8 でエンコードされた 正規表現パターンが大文字で対応するものにマッチングしないという退行が 導入されていました。 これは 5.20.1 と 5.22.0 の両方で修正されました。 [perl #122655]
レキシカルな警告(use warnings
or no warnings
) が有効ではなく、 $^W
がコンパイル時には偽で実行時には真のとき、 定数畳み込みは間違って警告を抑制することがありました。
正規表現マッチング中に Unicode テーブルを読み込むと、デバッグビルドで、 前回のマッチングが全く同じ正規表現だったとき、アサート失敗を 引き起こしていました。 [perl #122747]
スレッドのクローン化はレキシカルサブルーチンでは但し駆動させず、 クラッシュしたり終了時に二重解放したりしていました。
Perl 5.14.0 から、$SomePackage::{__ANON__}
を削除してから無名サブルーチンを 未定義化すると内部が破壊され、Devel::Peek がクラッシュしたり B.pm が無意味なデータを出力したりしていました。 これは修正されました。
(caller $n)[3]
は、"(unknown)"
として扱うのではなく、 レキシカルサブルーチンの名前を報告するようになりました。
sort subname LIST
は比較ルーチンとしてレキシカルサブルーチンを使うことに 対応しました。
(例えば *x = *y
による) 別名化は、どちらかの側に同じ変数の二つの 名前に言及しているリスト代入を混乱させて、間違った値が 代入されることがありました。 [perl #15667]
長いヒヤドキュメント終端子は、入力の短い行で読み込みが間違っていました。 これは修正されました。 これによってクラッシュが起こることがあったかどうかは疑わしいです。 このバグは、25 年前、ヒヤドキュメントが導入された Perl 3.000 まで さかのぼります。
split /^/
を split /^/m
の用に扱うという split
の最適化には 残念ながら副作用があって、split /\A/
を split /^/m
のように 扱っていましたが、そうするべきではありませんでした。 これは修正されました。 (しかし、split /^x/
は split /^x/m
のようには振る舞いません; これはバグと考えられていて将来のバージョンで修正される予定です。) [perl #122761]
ほとんど知られていない my Class $var
構文 (fields と attributes 参照) は、Class
が Latin-1 文字を含む定数のときに use utf8
スコープ内で混乱することがありました。
Hash::Util や Internals::SvREADONLY
経由で値をロックや アンロックしたとき、読み込み専用の値だったときにも何の影響も 与えなくなりました。 以前は、このような値をアンロックするとクラッシュ、ハング、あるいは その他の異常な振る舞いを引き起こしていました。
正規表現での一部の終端されていない (?(...)...)
構文は、クラッシュしたり 間違ったエラーメッセージを出力したりしていました。 /(?(1)/
はその例の一つです。
pack "w", $tied
はもはや FETCH を 2 回呼び出さなくなりました。
($x, $z) = (1, $y)
のようなリスト代入は、$x
と $y
が foreach
による別名でも正しく動作するようになりました。
/ (?{(^{})/
のような、文法エラーのコードブロックを持つ一部の パターンは、デバッグビルドでハングしたりアサート失敗したりしていました。 これらはエラーを出力するようになりました。
デバッグが有効で sort
をパースしたときにアサートに失敗するのは 修正されました。 [perl #122771].
*a = *b; @a = split //, $b[1]
は間違った読み込みを行ってごみを 返すことがありました。
() = @array = split
において、先頭の () =
はもはや、 上限を 1 と仮定することで最適化器を混乱させなくなりました。
致命的な警告はもはや文法エラーの出力を妨げなくなりました。 [perl #122966].
VMS での NaN の double から long-double への変換エラーが修正されました。 暗黙の NaN の場合 (そして Alpha でなく Itanium の場合のみ) NaN ではなく 負の無限が出力されていました。
make distclean
が、間違って一部のファイルを残す問題が修正されました。 [perl #122820].
AIX は getsockopt
の長さを正しく設定するようになりました。 [perl #120835]. [cpan #91183]. [cpan #85570].
正規表現コンパイルの最適化フェーズで、ある種の状況では「無限に」実行され、 全てのメモリを使い果たすことがありました; これは修正されました。 [perl #122283].
テストスクリプト t/op/crypt.t は、デフォルトのものが無効の場合は、 失敗するのではなく、SHA-256 アルゴリズムを使うようになりました。 [perl #121591].
共有配列のサイズを設定するときの off-by-one エラーが修正されました。 [perl #122950].
コンパイル中に無限ループを引き起こすバグが修正されました。 特に、部分リストの中の while(1)
、つまり次のようなものです:
sub foo { () = ($a, my $b, ($c, do { while(1) {} })) }
このバグは 5.20.0 で導入されました [perl #122995]。
Win32 で、変数が、後でフォークされた疑似プロセス内で local
化された 場合、子疑似プロセスの基の値を復元するときにメモリ破壊と 子疑似プロセス(従って OS プロセス)のクラッシュを引き起こしていました。 [perl #40565].
^**
があるフォーマットに対して write
を呼び出すと、引数が不十分だったり フィールドを埋める変数が空だったりしたときに sv_chop()
で panic を出力していました。 [perl #123245].
エラーメッセージで使われるとき、非 ASCII レキシカルサブルーチン名はもはや 末尾にごみを付けなくなりました。
\@
サブルーチンプロトタイプはもはや(それぞれの要素へのリファレンスを取る) かっこ付き配列をフラット化しなくなり、配列自身へのリファレンスを 取るようになりました。 [perl #47363].
C 形式の for
ループだけを含むブロックはスタックを壊して、ブロックの 外側のリストが要素を失ったり要素が上書きされたりしていました。 これは map { for(...){...} } ...
や do { for(...){...} }
を含む リストで起きることがありました。 [perl #123286].
scalar()
は左辺値コンテキストに波及するようになったので、 for(scalar($#foo)) { ... }
は $_
を通して $#foo
を 修正できるようになりました。
qr/@array(?{block})/
はもはや "Bizarre copy of ARRAY" で die しなくなりました。 [perl #123344].
ネストされた名前付きサブルーチンの中の eval '$variable'
は、たとえ スコープ内にレキシカル変数があっても、時々大域変数を見ていました。
perl 5.20.0 で、sort CORE::fake
('fake' はキーワード以外のもの) は、 末尾の 6 文字を切り落として、その結果をソートサブルーチン名として扱うように なっていました。 CORE::fake
をソートサブルーチン名として扱うという以前の振る舞いが 復元されました。 [perl #123410].
use utf8
の外側で、単一文字 Latin-1 レキシカル変数は認められません。 このためのエラーメッセージ "Can't use global $foo..." で、変数名でなく ごみが表示されていました。
存在しないハンドルに対して readline
を行うと、${^LAST_FH}
は 未定義のスカラへのリファレンスを生成(あるいはアサート失敗)していました。 ${^LAST_FH}
は未定義値になるようになりました。
無効コンテキストでの (...) x ...
は現在のサブルーチンが呼び出された コンテキストではなく、スカラコンテキストを左側の引数に 適用するようになりました。 [perl #123020].
Visual C 6 でコンパイルされた perl で NaN を pack
すると正しく振る舞わず、 t/op/infnan.t の失敗を引き起こしていました。 [perl 125203]
Perl のゴールは、どの Unicode バージョンでも適度にうまく動作するように 再コンパイルできることです。 しかし、Perl 5.22 では、そのようにできる最新のバージョンは Unicode 5.1 (最新は 7.0) です。
EBCDIC プラットフォーム
cmp
(とそれを使う sort
) 演算子は、両方のオペランドが UTF-EBCDIC で エンコードされた文字列で、ASCII と制御文字が他の文字と混ざっているときには 正しい結果を返すとは限りません;
tr///
(および y///
) 変換で \N{...}
を含んでいる範囲は、 正規表現パターンでの等価な範囲と異なった扱いをしていました。 範囲内の値は全て、ネイティブなものではなく Unicode 符号位置として 扱うべきでしたが、そうなっていませんでした。 ("Version 8 Regular Expressions" in perlre にはどのように動作するべきかの 詳細があります。)
Encode と encoding はほとんど壊れています。
コアに同梱されている多くの CPAN モジュールはテストに失敗します。
pack
/unpack
での "U0"
フォーマットは正しく動作しません。
以下のモジュールはこのバージョンの Perl でテストが失敗することが 知られています。 多くの場合、パッチは提出されているので、うまくいけばすぐに新しいリリースが 出るでしょう:
B::Generate バージョン 1.50
B::Utils バージョン 0.25
Coro バージョン 6.42
Dancer バージョン 1.3130
Data::Alias バージョン 1.18
Data::Dump::Streamer バージョン 2.38
Data::Util バージョン 0.63
Devel::Spy バージョン 0.07
invoker バージョン 0.34
Lexical::Var バージョン 0.009
LWP::ConsoleLogger バージョン 0.000018
Mason バージョン 2.22
NgxQueue バージョン 0.02
Padre バージョン 1.00
Parse::Keyword 0.08
Brian McCauley は 2015 年 5 月 8 日に死去しました。 彼は Usenet, Perl Monks 及びその他の Perl フォーラムに頻繁に投稿していて、 NOBULL の名前で Perl FAQ を含むいくつかの CPAN 貢献を行っていました。 彼はほとんど毎回 YAPC::Europe に参加し、そして実際、YAPC::Europe 2006 と QA Hackathon 2009 の運営を助けました。 複雑なシステムでの彼の機知と歓喜は、彼のボードゲーム愛に特に現れていました; 多くの Perl monger は、Brian とフラックスやその他のゲームをプレイした 楽しい記憶を持っています。 彼がいなくなって悲しいです。
Perl 5.22.0 は、Perl 5.20.0 以降、94 人の作者によって、2,400 のファイルに 約 590,000 行の変更を加えて、約 12 ヶ月開発されてきました。
自動生成ファイル、文書、リリースツールを除くと、1,500 の .pm, .t, .c, .h ファイルに約 370,000 行の変更を加えました。
Perl は、活気のあるユーザーと開発者のコミュニティのおかげで 20 年を超えて 繁栄しています。 以下の人々が、Perl 5.22.0 になるための改良に貢献したことが分かっています:
Aaron Crane, Abhijit Menon-Sen, Abigail, Alberto Simões, Alex Solovey, Alex Vandiver, Alexandr Ciornii, Alexandre (Midnite) Jousset, Andreas König, Andreas Voegele, Andrew Fresh, Andy Dougherty, Anthony Heading, Aristotle Pagaltzis, brian d foy, Brian Fraser, Chad Granum, Chris 'BinGOs' Williams, Craig A. Berry, Dagfinn Ilmari Mannsåker, Daniel Dragan, Darin McBride, Dave Rolsky, David Golden, David Mitchell, David Wheeler, Dmitri Tikhonov, Doug Bell, E. Choroba, Ed J, Eric Herman, Father Chrysostomos, George Greer, Glenn D. Golden, Graham Knop, H.Merijn Brand, Herbert Breunung, Hugo van der Sanden, James E Keenan, James McCoy, James Raspass, Jan Dubois, Jarkko Hietaniemi, Jasmine Ngan, Jerry D. Hedden, Jim Cromie, John Goodyear, kafka, Karen Etheridge, Karl Williamson, Kent Fredric, kmx, Lajos Veres, Leon Timmermans, Lukas Mai, Mathieu Arnold, Matthew Horsfall, Max Maischein, Michael Bunk, Nicholas Clark, Niels Thykier, Niko Tyni, Norman Koch, Olivier Mengué, Peter John Acklam, Peter Martini, Petr Písař, Philippe Bruhat (BooK), Pierre Bogossian, Rafael Garcia-Suarez, Randy Stauner, Reini Urban, Ricardo Signes, Rob Hoelz, Rostislav Skudnov, Sawyer X, Shirakata Kentaro, Shlomi Fish, Sisyphus, Slaven Rezic, Smylers, Steffen Müller, Steve Hay, Sullivan Beck, syber, Tadeusz Sośnierz, Thomas Sibley, Todd Rinaldo, Tony Cook, Vincent Pit, Vladimir Marek, Yaroslav Kuzmin, Yves Orton, Ævar Arnfjörð Bjarmason.
これはバージョンコントロール履歴から自動的に生成しているので、ほぼ確実に 不完全です。 特に、Perl バグトラッカーに問題を報告をしてくれた (とてもありがたい)貢献者の 名前を含んでいません。
このバージョンに含まれている変更の多くは、Perl コアに含まれている CPAN モジュール由来のものです。 私たちは Perl の発展を助けている CPAN コミュニティ全体に感謝します。
全ての Perl の歴史的な貢献者のより完全な一覧については、どうか Perl ソース 配布に含まれている AUTHORS を参照してください。
もしバグと思われるものを見つけたら、comp.lang.perl.misc ニュースグループに 最近投稿された記事や https://rt.perl.org/ にある perl バグ データベースを確認してください。 Perl ホームページ、http://www.perl.org/ にも情報があります。
もしまだ報告されていないバグだと確信したら、そのリリースに含まれている perlbug プログラムを実行してください。 バグの再現スクリプトを十分小さく、しかし有効なコードに切りつめることを 意識してください。 バグレポートは perl -V
の出力と一緒に perlbug@perl.org に送られ Perl porting チームによって解析されます。
もし報告しようとしているバグがセキュリティに関するもので、公開されている メーリングリストに送るのが不適切なものなら、 perl5-security-report@perl.org に送ってください。 このアドレスは、問題の影響を評価し、解決法を見つけ、Perl が対応している 全てのプラットフォームで問題を軽減または解決するパッチをリリースするのを 助けることが出来る、全てのコアコミッタが参加している非公開の メーリングリストになっています。 このアドレスは、独自に CPAN で配布されているモジュールではなく、 Perl コアのセキュリティ問題だけに使ってください。
変更点の完全な詳細を見る方法については Changes ファイル。
Perl のビルド方法については INSTALL ファイル。
一般的なことについては README ファイル。
著作権情報については Artistic 及び Copying ファイル。